女性でもカンタンです!革の専門家 シューケアマイスターが教える、革バッグのお手軽ケア。


使いこむほどに味わいが増していく革のバッグ。お気に入りを長く使うためにも、この際お手入れにチャレンジ! 今回、革のスペシャリストである新宿店のシューケアマイスターの靎見(つるみ)に、女性でも簡単にできるケアを教えてもらいました。シューケアマイスターは、革のケアについてはもちろんのこと、革製品の歴史、製法など、革全般の知識を持っており、靴のことだけでなく革のことなら気軽に何でも相談できるそう。今回ご紹介するケアは、どれも初めての方でもできる技なので、ぜひ試してみてくださいね。

全体の汚れやくすみが気になった時は、まずブラッシング!

―今日は、よろしくお願いします。

靎見:よろしくお願いします。新宿店 シューケアマイスターの靎見です。

―では、さっそくお願いします!まず、全体的に汚れやくすみが気になっているバッグは、どのようにお手入れしたら良いですか?

靎見:革バッグの場合はコーティングが無いデリケートな素材の場合が多いんです。なので、優しくケアしてあげることがポイントで、一番大事なのはブラッシングです。それだけでも、革の元々のツヤ感がよみがえり、クリームを塗らなくてもきれいになってしまうなんてこともあるんです。

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―回しながらブラッシングしているようにも見えますが、そのやり方が良いのですか?

靎見:上下左右の方向にブラッシングでも良いのですが、このシボ部分やすき間に入っている埃や汚れを取ってあげたいので、私は回してブラッシングすることが多いです。

※シボ:表面の不規則なシワ模様のこと

―すごく、ソフトタッチですね。

靎見:ブラシだからといってゴシゴシこすらず、そっと汚れや埃を落とす感覚で、やさしくブラッシングしてください。

―毎日やった方が良いのですか?

靎見:毎日でなくても良いとは思うのですが、帰ってきた時に"サッ"とついている埃や汚れを取ってあげると良いですね。あとは、長く使っていなかった革バッグを久しぶりに使う前に軽く埃を取るとか。そういう無理がないタイミングでも良いと思います。

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Le Beau フィニッシャーブラシ 1,500円+税

―オススメのブラシはどんなタイプですか?

靎見:山羊の毛も入っているこちらのブラシです。人工毛も入っているのですが、すごく柔らかくて使いやすいんです。

―さわってみても良いですか?

どうぞ。どうぞ。

―ほんとだ、柔らかい。化粧ブラシのような柔らかさですね。

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靎見:革バッグは表面が傷つきやすいため、柔らかいタイプを選んでください。革バッグのお手入れでは、このブラッシングが一番簡単で、一番重要なケアとなるので、このようなブラシをひとつ持っておくといいですよ。

気になる底の汚れは、専用消しゴムがオススメ!

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―バッグの底も汚れやすいのですが、その場合はどうしたら良いですか?

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コロンブス レザリアン スペシャル ガム 300円+税

靎見:そういう時はこの革用の消しゴムタイプがオススメです。

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靎見:消しゴムのように、こするだけなんです。ゴムに汚れが付着して、汚れがだんだん薄くなっていきます。

―ほんとだ。黒ずみが取れてきましたね。

靎見:次にクリームを塗るのですが、その前に落としてあげておいた方が、仕上がった時に黒ずみません。

―この消しゴムタイプは、あとはどんな汚れに使えますか?

靎見:黒ずみやすい持ち手部分の汚れケアにもオススメです。ぜひ、やってみてください。

油分ケアで、革にツヤを出しましょう。

―ここまで手入れすると、もっとキレイにしたい欲が芽生えてきました。

靎見:それは、私も嬉しいです(笑)。では、油分ケアをしてみましょう。それだけで見違えるほどツヤが出てキレイになるんです。

―バッグに油分ですか?

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コロンブス ブリオクリーム 1,800円+税

靎見:そうです。革は油分を勝手に補ってはくれませんので、油分が抜けていくとツヤはもちろん、革の繊維が固くなってしまうんです。特に、このバッグの場合は汚れや傷も少しありますから、油分を補うクリームを塗ることで、目立ちにくくさせることもできますよ。

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靎見:今回使うのはこちらです。

―うわぁ。まるで化粧用のクリームみたいですね。

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靎見:まず、指に布を巻きつけてクリームを少し取ります。このままベトッと塗ってしまうとシミになるようなバッグの場合もあるので、ちょっとだけつけてなじませる。塗りすぎないようにやっていきます。

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靎見:たくさんつけても大丈夫な革の場合もあるのですがコーティングが薄い革だとシミになる場合もあるんです。なので、量を確認するために一度手の甲に取ったり、容器のふたの縁で量を調整したりするのがオススメです。

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靎見:薄く塗るのを心掛けながら、ツヤ感を出していきます。

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―本当に、そっと塗る感じですね。

靎見:そうですね。やさしくが良いです。

―確かに、ツヤが出てきましたね。

靎見:こちらは、保湿、柔軟性の油分に加えてシリコンも入っているので、ケア方法がわからないという方でもツヤ出ししやすいのでオススメです。

―すごく、キレイになりましたね。

これが、手軽な基本の革バッグのケアとなります。

どうしても雨の日に使いたい時は、防水スプレーを。

靎見:雨天時に使うことが多いバッグや汚れがつかないようにしたいという時は、防水スプレーをしておくのがオススメです。

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M モゥブレイ ナッパケア 1,500円+税

今回使うのは、ソフトレザー用の防水スプレーなんですが、防水だけでなく保湿成分や栄養成分なども入っていて、一石二鳥の1本です。

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靎見:こちらの防水スプレーはふらずに20〜30cmくらい離して吹きかけます。一旦、色が濃くなりますが時間が経てば乾きます。

―あっ、ほんとだ。乾いてきましたね。

靎見:デリケートな革やヌメ革などは、防水スプレーすると色が変わりやすいので、このようにソフトレザー専用を使うと良いと思います。すぐに乾きますが、30分以上表面が完全に乾くまで放置しましょう。

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靎見:きれいに防水できました。これで、雨の日はもちろん、雪の日も安心ですね。

―革のバッグってこんなに、簡単にケアできるんですね。これからもやってみたいと思います。

靎見:よかったです。ぜひ、続けてみてください。


おわりに

どのケアも手軽で、力も要りませんから、女性でも安心。ぜひ、お気に入りのバッグをお手入れして、長く、大切に使ってあげてくださいね。

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