「つくるを楽しむ」のがDIYの醍醐味!ハンズ新宿店6階「部屋いじり商店」の藤田店主に会いに行ってみた


あなたはもう、東急ハンズ新宿店内に誕生した19の商店(ショップインショップ)には行きましたか?ここでは、6階「部屋いじり商店」の藤田店主にインタビューを実施。これまでさまざまなものづくりの仕事に携わってきた藤田店主が考える、DIYの魅力をご紹介します!

お客様が求める以上のご提案がハンズらしさにつながる

藤田さん、本日はよろしくお願いします!

新宿店6階「部屋いじり商店」の店主をしています、藤田です。よろしくお願いします!

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ハンズと言えばDIYという印象も強く、「とりあえず困ったらハンズに行こう」というお客様も多くいらっしゃるような気がするのですが、実際のところはいかがですか?

確かにそのようなお客様はいらっしゃいますね。例えばお風呂とかキッチンとか、調子が悪くなっちゃったんだけどどうすれば...みたいな。

―お客様からのご相談の中で、特に印象的だったものはありますか?

そうですね、以前、あるお客様が高級なブランドもののバッグをお持ちになったことがありました。長い間そのバッグを使っていなかったけどもう一度使いたいということだったのですが、拝見すると開口部の装飾の片方がなくなっていたんです。

―それは困った...。

店内にあるパーツでそれと似たものはつくれると思ったのですが、問題はもともとあった装飾とはデザインが違ってしまうことでした。なので、残っている方もいっその事外してしまって同様の措置をすれば、あたかも最初からこのデザインだったようにできますとご提案したところ、納得されてとても喜んでいただけました。

―もはやリデザインの領域ですね!

あと、若いお客様で最近多いのですが、「これと同じものをつくりたい」と言って写真を見せてくださるんです。何の写真かというと、「こんなものをつくってみた」といった具合に、SNSで投稿されたどなたかのDIY作品なんですね。

―誰かがつくったものをSNSで見て、自分も欲しいと思うのですね。

そうなんです。先日は、スケートボードの板を重ねてできる棚をつくりたいというお客様がいらっしゃいました。お伺いするとDIY経験はないということでしたので、まずつくるための手順を一からご説明するとともに、必要な部品も一つひとつご紹介していきました。

―その手順や必要な部品は藤田さんがその場で考えたのですか?

ええ。

すごい!

DIY初心者の方は、つくりたいと思ったものがあっても、その工程がイメージできないじゃないですか。店内に並んでいる商品もそうで、それをどのように活用すればいいのかがわからないと思うので、お客様の好みなどを聞きつつ、その道筋を一緒に考えて、必要なものやあった方がより良いものをご紹介できればと思っています。

―頼もしい...!

ちなみに、スケートボードの棚の時はさらに、写真ではそうなっていないけど、ここをこうするともっと良くなるといったプラスαのご提案もさせていただきました。

―なんと...見本のクオリティを超えていくのですね...!

そこまでできるとお客様はとても喜んでいただけますし、DIYとしてのハンズらしさだとも思うので、できるだけそういったご提案もしたいですね。

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かつてはプロレーサーやメカニックとして全日本選手権で戦った経験も

―藤田さんはハンズに入社してどのくらい経つのですか?

2010年に中途採用で入ったので、今年で8年目ですね。

―それまではどのようなお仕事をされていたのですか?

ずっとものづくりに関する仕事をしてきました。航空機の部品を製造したり、自動車メーカーでエンジンの研究開発をしたり。自動車メーカーだったら、例えば上司から「環境にやさしいエンジンづくりをしたい」といったミッションを与えられて、じゃあそれをどうやってつくっていくかは自分たちで試行錯誤しながらやっていくみたいな。今はお客様からミッションというかお悩みをお伺いし、それをどうするかを一緒に考える訳ですから、仕事への取り組み方は当時も今も同じですね。

―確かにそうかもしれませんね。ただ、ものづくりのレベルが想像以上です...!

あと、現在は一旦現役から退いていますが、19歳から自動車のレーシングチームに所属していて、どうすればもっと速く走る車をつくれるかなどをずっと考えてきました。車関係の仕事に就いたのもそれがきっかけで、競技用の車のプロデュースなどもさせていただきました。

―レースには実際に参加されていたのですか?

ええ、1年通して戦う「シリーズ戦」があるのですが、総合成績でチャンピオンになって、最終的には全日本ラリー選手権に出場することもできました。

―ぜ、全日本!?

今年で50歳になりますが、もう少し歳をとったら小規模の大会に出たいなと思っています。

1809tenshu8_03.jpg店主ブースに飾られているのは現役のレーサー時代から使っていた"相棒"たち。

―レーシングチームに入るきっかけは何だったのですか?

プロレーサーだった姉の影響で、じゃあやってみるか、みたいな感じで流されるままに入りました。

―お姉さんもまたすごい...!

というのも、私は子どもの頃に大病を患っていて、あまり学校にも行けてなかったんです。だから人と接するのも苦手だったのですが、そんな私のことを思って、姉が誘ってくれたんですよ。

―そうだったのですね...。そこから、どうしてハンズに入ろうと思ったのですか?

それまでの仕事はどれも楽しくやっていたのですが、実際のお客様と接する機会はほとんどなかったんですよ。それでどうしようかと考えた結果、自分の技術や知識を一番活かせそうだということでハンズに入社しました。

―とても濃厚な職歴をお持ちですね...!ちなみに、店主になられてから「我ながらよくここまでやったなあ」と思うエピソードはございますか?

うーん、特にないかもしれません。いつも店頭で色んなものを実演としてつくったり、お客様参加型のワークショップを開催していますが、いつも「ここをもうちょっとこうすればよかったなあ」と反省すべきポイントがあるんです。そういう意味ではまだまだ自分も浅いなあと感じますね。

―なんだか職人みたいですね。

よく言われます(笑)。

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ものづくりの楽しさを共有できる場にしていきたい

DIYを始めてみたいけど何をしようという方には、どうアドバイスをされますか?

まずは身近にある生活雑貨をつくってみるのがおすすめですね。ワークショップでも実施したのですが、例えばタイルを使って鍋敷きをつくってみるとか。あるいはこういう棚だったりとか。

1809tenshu8_05.jpgこの棚も藤田店主による手づくり

―やはり簡単にできるものから始めた方が良いということですか?

それもありますが、身近にあってよく使うものをつくることで愛着や思い出につながりやすいというのがポイントなんです。例えば、これはまだ私も姉も小さかった頃の話ですが、実家のトイレが、貯水タンクが上に設置されていて、そこから釣り下がった紐を引っ張って流すようなものだったんです。

―ええ。

ただ、その紐がまだ小さかった姉の背では届かないということで、親父が踏み台をつくってくれたんです。やがて私も使うようになったのですが、今でもこの踏み台と、それに関する思い出は鮮明に覚えています。もちろん親がくれたものなら既製品でも思い出深いものになるとは思いますが、手づくりということでより愛着が増すというのはあると思うんですよね。

―確かにそうかもしれません。

だから、もし何かつくりたいと思ったら、まずはよく使いそうな生活雑貨からやってみると、DIYの魅力がよくわかると思います。もちろんいきなり上手くできることなどまずありませんから、例えば接着剤がちょっとズレちゃったみたいなこともあると思いますが、そういうことも含めて愛着や思い出になるんですよ。たとえ失敗したって、別に適当につくったって全然構わない、楽しくできれば良い。それが私の思うDIYのあり方で、じゃあつくってみようかなと思った時に役立つものをこの商店には数多く取り揃えていると思っています。

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―中でも藤田さんおすすめの商品はありますか?

こちらの「店主おすすめSelect」のものはどれもイチオシです。例えばこの左上の商品。これはスコヤというものでもともとは大工道具なのですが、これはどのように使うかご存知ですか?

すみません、私もDIYビギナーでして...。

例えば棚やテーブル、椅子などをつくる際などに角材を45度に切りたいケースがよく出てくるんです。そういった時にこれがあると、まず90度の角度がすぐにわかるので、そこから45度もすぐに計測できるんですよ。

1809tenshu8_07.jpgシンワ 完全スコヤ 1,556円+税

―なるほど!

他にも棚などをつくる時に便利な、水平かどうかをすぐに計測できる商品や、小さ過ぎず大き過ぎずで、紙を切る時もダンボールを切る時も重宝するサイズのカッターなど、ご紹介したい商品はまだまだたくさんございます(笑)。

―どれも藤田さんらしく、こだわりがたっぷりと詰まっていそうです...!

別にこれらがなくても、作業が出来ない訳ではないんです。ただ、ここにある商品があることによってより簡単につくれて、その便利さがものづくりの楽しさにもつながると思っています。なお、どれも私が実際に使った上で良し悪しを判断しているので、心からおすすめできるものばかりですよ。

―それは信頼できますね...!では藤田さん、最後に店主としての意気込みやこれからの目標を教えてください!

先ほども言ったように、完璧なものをつくろうとしなくたって良いんです。どんな仕上がりになったとしても、自分で実際に手を動かして、ワクワクしながら楽しくつくるいうことがDIYの醍醐味。この商店ではなるべく常に何かしらのものづくりを実演しようと思っていますし、ワークショップもどんどん増やしていくつもりです。誰がいつ来ても、ものづくりの楽しさを共有できる場にしていきますので、初心者の方もツウな方も、あるいは何かお困りのことがある方も、ぜひお気軽にお越しいただけると嬉しいです。

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おわりに

お客様と話している時が一番楽しいという藤田店主。東急ハンズ新宿店6階「部屋いじり商店」に足を運んで、藤田店主に気軽に声をかけてみてください。きっとものづくりをしたくなるような、面白くて為になる話を聞けるはずですよ。

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