数ある暑さ対策アイテムの中でも、これまでになかった「着るクーラー」として注目を集める、7月1日(水)新発売の商品〈REON POCKET(レオンポケット)〉。開発の経緯は?機能は?どう使うの?どれくらい効果があるの? 今回は東急ハンズ新宿店の2人の店主が、その魅力にググッと迫りました!
冷感温感をデジタルでコントロール、とは。開発者に聞きました
〈REON POCKET(レオンポケット)〉は、〈ソニー〉から発売されたインナーウェア装着型の冷温両対応ウェアラブルデバイス。一見するとパソコンのマウスと普通の機能性インナーのようですが、これまでにない発想で開発された注目の暑さ対策アイテムなんです。
ソニー REON POCKET(レオンポケット) 13,000円+税
専用インナーウェア(M・L) 1,800円+税
※ネットストア・新宿店・渋谷店・渋谷スクランブルスクエア店・池袋店のみのお取り扱いです。
※店頭ではご購入個数の制限をさせていただく場合がございます。また、お品切れの際はご容赦ください。
まずはその機能や特徴を教えていただくために、開発者の一人である〈ソニー〉の伊藤さんに、東急ハンズ新宿店3階「おとこっぷり商店」店主の西がお話を伺いました。
左:ソニー株式会社Startup Acceleration部門 Business Acceleration部 REON事業室 統括課長 伊藤さん
右:東急ハンズ新宿店3階「おとこっぷり商店」店主 西
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※今回のインタビューはリモートで行いました。
西:個人的にもすごく興味がある商品なので、今日は色々と聞かせてください!
伊藤さん:はい、よろしくお願いします!
西:ではまず、商品の特徴を教えていただけますか?
伊藤さん:〈REON POCKET(レオンポケット)〉は、スマートフォンと連携して温度をコントロールできる新しいウェアラブルサーモデバイスです。本体のシリコン部分が冷温部になっていて、冷感温感を直接身体に伝えます。
西:専用のインナーウェアに入れて使うんですよね?
伊藤さん:はい。後ろの首に当たるところにポケットが付いていて、そこに本体を入れて使います。
左:本体裏側の上部が冷温部(材質シリコン)。右:冷温部(材質シリコン)が内側を向くようにインナーウェアにセットします。
専用インナーウェアの着用イメージ&アプリでの操作イメージ
西:冷たくなったり温かくなったり、というのが不思議なんですが、どんな仕組みなんでしょう?
伊藤さん:「ペルチェ素子」という、電圧をかけることで発熱/吸熱(冷却)して温度をコントロールできる電子部品を使っています。それによって、瞬時に冷感・温感を調整したり切り替えたりできるんです。
西:新しい発想ですね。まさに「着るクーラー」だ。
伊藤さん:温度の感じ方って人それぞれじゃないですか。それをデジタルの技術でコントロールして、個人に合わせた冷感温感を与えることができれば、新しいライフスタイルを創出できるのでは、という思いで開発しました。
使用前後の体表面温度の変化。効果には個人差があります。
西:このアイデアはどんなきっかけで思いついたんでしょうか。
伊藤さん:2017年の7月に上海に行った時ですね。ものすごく暑くて気温は38℃、体感的には40℃を軽く越えている感じで、でも屋内は寒いほどクーラーが効いていました。これは体調を崩すなと感じた時にふと、「テクノロジーは進化しているのに、温度をデジタルでコントロールできる商品って無いよな」と思ったのがきっかけです。
西:なるほど。技術的な仕組みはすぐにイメージできたんですか?
伊藤さん:小型のモバイル機器の開発に長く携わってきた中で「ペルチェ素子」を使うことがよくあり、何かに活用できないかなと、ずっと考えていたんです。まさにこれだ!とひらめいて、日本に帰ってから、私がハードウェアを、もう一人の共同開発者がソフトウェアを担当する形で、2017年に開発がスタートしました。本格的にプロジェクトとして加速し始めたのは2019年からなので、そこから1年くらいで仕上げた感じです。
西:すごいスピード感ですね。では、開発の中で悩んだポイントというとどこでしょうか?
伊藤さん:身体のどこに当てるかは悩みましたね。首、脇、太もも、いろいろな部位を検討した結果、温度の感じやすさと着けたときに邪魔にならないということを考慮して首筋になりました。
西:この形もポイントですよね?
伊藤さん:はい、万人にフィットする形状を模索して、若干カーブさせています。はじめはストレートでしたが、全く身体にフィットしなくて。それと、外から見て目立ってしまうと商品の魅力が損なわれるので、小型化・薄型化を追求しました。
西:そういえば、開発にあたってクラウドファンディングで支援を呼びかけたそうですが、反響はいかがでしたか?
伊藤さん:思った以上に大きかったです。目標額を6,600万円とやや高めに設定して2019年の7月末から始めたところ、開始直後に猛暑対策のイベントに出展してメディアに取り上げてもらったことなども重なって、1週間ほどで目標額に到達しました。その結果を受けて、こういう商品に対する世の中のニーズが可視化され、期待されているという確信が持てましたね。
スマホを使ってアプリで操作。より効果的な使い方は自分次第?
西:今、手元に商品があるので、ちょっと電源を入れてみたんですが、肌に当てるとすごく気持ちよいですね!しかもすぐに冷たくなって、これは便利だ。ファンから出る風も心地よいし。
伊藤さん:ありがとうございます!
西:操作はスマホで行うようですが、アプリのインストールや設定が難しそうな気が...。
伊藤さん:説明書にあるQRコードを読み込んで、あとは指示通りに進んでいけば簡単にできますよ。OSは、iOS13以上、Android8以上に対応しています。
説明書のQRコードを読み込んでインストール。あとの操作はすべてスマホで。シンプルな画面構成でストレス無く操作できます。
西:操作性もよいですし、アナログ人間の私でも大丈夫そうですね(笑)。ではアプリを通して、どんな使い方ができるんでしょうか。
伊藤さん:冷感と温感の強さをそれぞれ4段階で調整できますが、それを自分で調整するのが基本の「マニュアルモード」。搭載されたセンサーで温度や人の行動を感知して、自動で適切な温度に調整してくれるのが「オートモード」。そしてもうひとつ、自分好みの設定ができる「マイモード」があります。たとえば、【「3」の強さで10秒ONにして、その後10秒はOFF】などの細かい設定が可能で、これはデジタルだからこそできる新しい形だと思っています。あと、ファンの風量もお好みで調整できます。また、あらかじめアプリでクイック起動設定をしておくと、本体のボタンを押すだけでON⇔OFFできる「クイック起動」も便利です。
西:自分好みの設定ができるのは魅力的です。1回の充電でどれくらい使えるんですか?
伊藤さん:レベル「3」で約2.5時間、「1」なら約4時間使えます。でも冷やしすぎや温めすぎはよくないので、安全に配慮して30分で自動的に一度停止するようになっています。
西:じゃあ通勤時に使って、会社に着いたら充電すれば、全く問題ないですね。
伊藤さん:まさに、そういう想定です。ビジネスマンの方に使ってほしいというのが、まずあったので。満員電車の暑さ、そして外の暑さを、少しでも和らげられればと。でも今だったら、テレワークの時にもおすすめですね。私も、クーラーをつけるほどでもないけど少し暑いという時に使っていますよ。
西:たしかに、テレワークなど自宅でも便利ですね。電気代の節約にもなりますし。では、専用インナーウェアにはこだわりのポイントはありますか?
伊藤さん:〈東レ〉さんのご協力のもと、通気性が高くて着心地がよい、かなり薄い生地を使っています。本体用のポケットもチクチクしない仕様にしました。カッティングにもこだわっていて、適正サイズを選んでいただければ本体が首筋にピタッとフィットするようになっています。
西:着るだけでも快適そうですよね。でも、そんなインナーウェアを使わない使用法なんてありますか?私たち東急ハンズの人間って、裏技が大好きで...。
伊藤さん:裏技か...。手で持って当てる、という使い方も、もちろんできます。私も普通にやりますし、目のまわりとか気持ちよいですよ。
西:なるほど、目のまわりに。ホントだ、これは快適ですね!
伊藤さん:お酒を飲んだ翌日とか、目が腫れぼったい時は特に。
西:お酒の翌日に目が...。すごくわかります(笑)。お客様にも裏技としてお伝えしたいです!
伊藤さん:お願いします(笑)。
西:私も自分なりに活用法を考えてみたんですが、ご提案してもよろしいですか?
伊藤さん:どうぞどうぞ!
西:ではまずひとつ。私は趣味で自転車に乗っていまして、真夏でも100km近く走るんですが、〈REON POCKET(レオンポケット)〉で首筋を冷やしながら走ればコンディションも維持できて最高だと思うんですが、どうでしょう?
伊藤さん:ロードバイクは私もちょっとやるので、その気持ちわかります。でも、けっこう汗をかきますよね。〈REON POCKET(レオンポケット)〉は、たくさん汗をかくような運動時には推奨してないんですよ...。
西:あ、そうなんですね...。(ヘルメットとウェアをそっと片付ける)...聞かなかったことにしてください(笑)。
では気を取り直して、もうひとつ。私の担当するコーナーでは男性用の香水なども扱っているんですが、〈REON POCKET(レオンポケット)〉のファンから出る風が香りを上手く立ててくれるんじゃないかと。シャツやジャケットに香りをつけておけば、風に乗って香りが自然に拡散される気がするんですよね。
伊藤さん:なるほど。それはやったことがないですね。と言うか、考えもしなかったです(笑)。でも面白いかも。
西:今度、実験してみようかと思っています(笑)。
伊藤さん:(笑)。
西:ところで、〈REON POCKET(レオンポケット)〉の販売店舗として、東急ハンズを選んでいただいた理由はどこにあるんでしょうか?
伊藤さん:冷感温感に関するアイテムを数多く扱っていることはもちろん、こういう新しいデジタルアイテムというのも東急ハンズさんの方向性に合うのかなと。東急ハンズさんが扱われている他の商品との相乗効果で、より幅広い領域として訴求できて、我々としても新しいお客様に手にとっていただけるのではと期待しています。
西:その期待に応えなければですね。それでは最後にひとつ、どうしてもお聞きしたいことが。〈REON POCKET(レオンポケット)〉という名前にはどんな意味があるんですか?某雑誌や某映画に関係があるのかと思ったんですが、スペル(REON)が違いますよね...。
伊藤さん:よく聞かれるんですが、日本語の「冷温」から来ています。
西:冷温!?なんと!ダジャレでしたか!なるほど、言われてみれば。
伊藤さん:そうなんです、ダジャレなんです(笑)。
西:意外でした(笑)。「冷温」を「ポケット」に入れるのか。うん、わかりやすくて面白いですね。謎が解けてよかったです!
あえて「女性目線」で考えると、魅力や使い方はどう変わる?
さてここからは、東急ハンズ新宿店3階「カラダしなやか用品店」の久慈店主にバトンタッチ。主にビジネスマン向けに開発された〈REON POCKET(レオンポケット)〉ですが、女性目線で考えた時にどんな魅力があり、どんな使い方が考えられるのか。ハンズからの提案として、実践を交えてお伝えします。
東急ハンズ新宿店3階「カラダしなやか用品店」店主 久慈
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―女性目線で見て、〈REON POCKET(レオンポケット)〉はどんな印象ですか?
久慈:とても面白いですね。暑さ対策は皆さんいろいろと苦労されていますし。女性用サイズがあれば、ちょっと欲しいかも知れません。
※現在のところ、専用インナーウェアは男性用サイズのみの展開。
―本体だけだと「手で持って肌に当てる」という使い方ができます。
久慈:それなら、やっぱり首筋に当てたくなりますね。あとは腕とか。ちょっとやってみますね?
―いかがですか?
久慈:かなり気持ちよいです!冷たさが持続するのもよいですね。
―例えるなら、どんな冷たさでしょう。
久慈:冷えたペットボトルを当てた感じ、とでも言いましょうか。でも冷たすぎることはなくて。キンキンに冷たいと長く当てられないですしね。まわりに誰もいなければ、腋の下にも当てたいところです(笑)。
―(笑)。
久慈:電車の中とかでも便利そうですね。扇子とかだと、まわりの人にも風が当たってしまいますし。たくさん人がいても迷惑をかけずに自分だけ涼めます。
―今、強さはレベル「3」ですが、「1」にするとどんな感じですか?
久慈:(強さを「1」に調整)あぁ、室内だったら「1」でもちょうどよいかもしれないです。屋外なら「3」で、室内なら「1」ですかね。あと、いまやってみて思いましたが、スマホで操作できるのがとてもラクです。操作もすごく簡単だし。
―他にはどんな使い方ができそうですか?
久慈:接触冷感生地のタオルといっしょに使うのもよいかもしれませんね。これもやってみましょう!
※〈REON POCKET(レオンポケット)〉用のタオルではございません。ご使用時は本体の落下にご注意ください。
久慈:首筋にフィットして快適ですね。偶然ですが、保冷剤を入れるポケットにすっぽり収まりました。生地自体もひんやりするし、おすすめかも。
―ファンから風も出ます。
久慈:風が出るのはよいですね。私なら風を顔に当てます。とにかく女性は、顔に汗をかきたくないんです(笑)。胸ポケットに入れておけば、風が顔に当たって気持ちよさそう。
―〈REON POCKET(レオンポケット)〉は、冷たくなるだけでなく、温かくもなるんです。その点はいかがですか?
久慈:女性からすると、温かくなるのはすごく魅力的ですね。もしかすると、冬の方がより活躍するかもしれません。お腹や腰に入れたり、手先を温めたり。すぐに温かくなるので、使い捨てカイロより便利だし。夏に冷房が効きすぎている時とかも含めて、オフィスでも気軽に使えそうです。
―冷えに悩んでいる女性は多いですからね。
久慈:ソニーさんに怒られるかもしれませんが、女性目線だと温感の方が用途がたくさん浮かびます(笑)。
―ハンズからの提案ということで(笑)。
久慈:それと、使い方ではないですが、このサイズも魅力ですよね。お化粧ポーチにもすっぽり入るし、いつでも気軽に持ち歩けて便利です。
―なるほど。女性ならではの意見ですね。
久慈:最近はテレワークも増えていますし、自宅でも上手く活用できそうですね。女性ならではの使い方は他にもいろいろある気がするので、私もお客様にお伝えできればと思います!
おわりに
デジタルの力で冷感温感をコントロールするという新発想。こんなアイテムが欲しかった、という方も多いのでは? 自分らしい使い方を見つければ、活用の幅はどんどん広がりそうです。気になった方は、ぜひ店頭でお試しください!
※工場生産遅延の影響で入荷日の遅れや商品仕様の変更が生じる場合がございます。
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