最近のゲームは、ただ遊ぶだけでは終わりません。知育というのでしょうか。遊びながらにして、「自分で考えて学ぶ力を養う」という付加価値が付いたゲームが増えてきました。
今回ご紹介するのは、空間把握やコース設計など、遊んでいるようで実は脳みそをフル活用する3つのボードゲーム。大人も遊びながら脳トレできるゲームは、もっと遊んでいたい...!と、時間も忘れてハマってしまうかも!?
凝れば凝るだけ抜けられない。思わずやりこむ魅惑のゲーム
グラヴィトラックス スターターセット 124ピース 8,000円+税
様々なブロックを使用して自由につくったコースに、3つのピンボールサイズの玉をゴールからスタートまで転がすというゲームです。
スタートやゴールの場所も決まっていないので、どんなコースでもつくることができちゃいます!
今回はスターターセットを使って遊んでみます。中を開けると、説明書類と20種類以上のパーツが。これだけたくさんの部品を、全部自由に組み立てられるとなると、なんだか小さい頃に遊んだ、あのブロックを思い出します。
ちなみに、コースをつくるのは、4枚の土台の範囲内。この土台は、ブロックをはめられる穴が空いているのでしっかり固定できるんです。
全部つなげると約60cm×60cmほど。これならどんな場所でもゲームを始められそうですね!
まずは部品の種類からお勉強です。ふむふむ。
基本的には、ボールが通るレールブロックと、分岐ブロックと、高さを出すブロックに分かれているようです。これらを使って、ボールがゴールまで通るようにコースをつくっていきます。磁力を使って、ボールが勢いよく飛び出すブロックもあるようですね!
なんとなく理解ができたので、さっそく組み立て始めていきます!
そうそう、パズルゲーム初心者という方でも大丈夫。実は説明書にはチュートリアルのように、レベルに分けた見本のコースを用意してくれています。
いくつかの見本のコースがイラストで確認できるので、イメージしやすいです。
しかーし!
説明書を見て組み立てるだけでは面白くない、と、今回はいきなり難易度MAX!
ゼロから自分たちでコースを組み立てることにしました。
果たしてこの選択が吉と出るか凶と出るか...。
まずはスタートとゴールの位置を決めて、つくり始めます。
基本的には、高低差でボールをゴールまで運ばなければいけないので、スタートはできるだけ高く、高く。
今回は透明の板を挟んで、新たな土台を2枚つくってみました。
例えるなら、スタート地点を4階だとすると、透明の板が3階と2階、基礎の土台が1階と、4階建ての土台でコースをつくっているようなものです。これにボールが転がるレールをつけて、すべり台のように転がしていくということですね。
当然、階数を増やす分だけ難易度が上がっていきます。
高さを出すブロックにも制限がありますし、微妙な高低差が出るので、ブロックをつなぐレールの長さにも気をつけなければ、レールが届かない!逆にレールが長すぎる!なんてトラブルはしょっちゅうです(笑)。
ただ、その分凝りに凝ったコースがつくれるので、大人でも十分楽しめる難易度。
大の大人が2人、楽しそうにコースをつくり上げています。
3つのボールにあわせて、それぞれに転がっていく3つのコースをつくっていくのですが、片方がつくっている間にもう片方と合わなくなり、ここはこうじゃない!こっちのブロックはどうだ?なんて、みんなでわいわいコースづくりを楽しめました。
こちらが実際につくり上げたコースです!
実際にボールをスタートさせてみると結構、一瞬。
しかーし!ここまでスムーズにボールを通せるようになるまで、それはそれは地道な努力を積み重ねてきたのです...。
例えば、コースアウト。
高低差をつけすぎて急カーブを曲がりきれずにボールがコースアウトしてしまいました。
例えば、ブロック不足。
それぞれがコースをつくっていたらブロックが足りなくなってしまい、コースの縮小をせざるを得なくなりました。
例えば、高低差問題。
かっこよくレールを交差させてみたけど、高さが足りずにボールが通らない...。高さを出すブロックが足りないので、他の部分と調整しながら高さを出す必要がありました。
しかし地道な苦労を重ねた分、この交差する部分にボールが通る度、ふふふっと嬉しくて何度もにやけてしまう、そんなこだわりのコースができました。
そんなこんなで、ハマりにハマったこの〈グラヴィトラックス〉。
もし自分が子どもだったとして、親に「片付けなさい!」なんて言われた日には、せっかくつくったこの大作、片付けたくない!とギャン泣きしたくなるくらい、結構な達成感がありました(笑)。
そして、もっとブロックが欲しい!かなり広げてもっと複雑で凝ったコースをつくりたい!という欲がむくむくと湧いてきます。
そう、ブロックが圧倒的に足りない!
もちろん追加ブロックや、ボールが跳ねるトランポリンブロック、スピードを出してくれる1回転ブロックなど、さまざまなブロックを追加で購入できます。
これね、最初は買わなくても十分楽しめるでしょと思っていたんですよ。
でも遊んでいくうちに「ここをもうちょっと高く」「コースを交差させてかっこよくしたい」なんて欲が、自然と湧いてくるんですよ。そう、自然に。
アプリが先か、ボードゲームが先か
ちなみにこのゲーム、実はアプリもあるんです。
最初チュートリアルで1つ簡単なコースをつくって、あとはアプリ上でも自由自在にコースをつくり上げられます。
コースをつくり終えれば、ボール視点、俯瞰視点、さらにはVRでもコースを見ることが可能。
それぞれボールや背景を変更できるようになっています。
視点が変わるとコースが違った印象で見ることができるので、新鮮で何度もスタートさせてしまいました(笑)。
アプリで再現したコースの一部。
実際のコースでつくってアプリでつくり直して保存するもよし、アプリでつくったコースを実際のコースで再現するもよし。
もちろんアプリには、販売している追加ブロックも搭載されているので、もし欲しい追加ブロックがあれば、アプリで試してみてから購入するのがよいかもしれませんね。
ルービックキューブや空間把握が得意な方におすすめ!
H&A スマートエッグ 各1,280円+税
左から レベル18、12、6
次に紹介するのはこちらの〈スマートエッグ〉。簡単に説明するならば、ルービックキューブの卵版といったところでしょうか。この「卵」の中には穴があいていて、上から入れた棒を下から出すというゲームです。
1〜18のレベルごとに中の穴が違い、難易度が変わってきます。今回はレベル6、12、18をプレーしてみました。
レベル6はらくらく。数分もかからず下から棒を取り出すことができましたっ!
簡単じゃーん。
と思ったら次のレベル12から結構難しいかも!?そして今回、最難関のレベル18はさらに難しい!
難しくなってきたら、まずはいろいろいじってみて、卵の中の穴を探っていきます。
自分の中で、棒を通した穴を頭の中で再現していきます。卵の中の穴がどんな風に空いてつながっているのか、通す道筋を把握して棒を通していかなければなりません。
今通った穴は、さっき通ったこの穴につながっているんだな、ふんふん、なるほど。
そうして、完全に卵の穴を見切ればこっちのものです!何度やってもすぐに棒を取り出せるようになりました!
レベルが上がるごとに、穴がどんどん複雑化してくるので、把握するのに時間がかかります。
レベル18は、3人中1人がクリア、残り2人は難しすぎて攻略ならず...!
普段から空間把握能力が弱い私は、レベル12さえギブアップ。
そうです、昔から、サイコロの展開図を解くという算数の問題にも手こずっていた私です。
駅のホームで見かけた、あのルービックキューブを解いていた少年に、この卵を渡してあっという間に攻略して欲しい...(笑)。
みんなで遊ぶ際は、タイムアタックで競うとより楽しめそう!
卵のレベルが上がるほど、解く側も見る側も、攻略した時の快感を共有できますよっ!
コースが自動で動く!難易度:大のボール運び
パープレクサス レボリューションランナー 3,621円+税
最後にご紹介するのはこちら。以前は円形だった〈パープレクサス オリジナル〉が、今度は円盤型になって新発売!
スタート地点から、真ん中までボールを持っていくゲームです。異なるのは「コース自体が動く」ということ。
表面に出ている黄色のボタンで手動で動かすもよし。
難易度を上げたい人は、裏面に速さ別に1〜4までのスイッチがあるので、自動でコース自体を動かしてプレーしてみるとよいかもしれません。
こちらコースの途中に穴が空いていて、この穴に落ちてしまうと、コースの最初からやり直しとなってしまいます。
自動で動く最速4のスイッチにしていると、すぐにこの穴に落ちてしまい、かなり苦戦を強いられました。
コース自体を動かさないと進めない部分や、コース自体が動くので、常にコース状況を把握する必要もあり、見た目以上に難しいこのゲーム。
1番最初にプレーするには、手動で動かして、たまに動きを止めて、とコース自体をじっくり把握する必要がありそうです。
このゲームは、どちらかというと1人用。
気付くと1人、ゲームをぐるぐる回しながら一点集中してしまいます。
ちなみにこちらの写真は、熱中し過ぎて、コースの穴にボールを落としてしまい、結構本気で「あ、あああ〜〜〜!」とがっくりしている彼。
集中し過ぎてゲームのことしか考えなくなるので、大人だったら、仕事の合間の息抜きによさそう。休憩室に置いてあると、リフレッシュできそうです!
クリアできてもできなくても、数分で頭がリフレッシュできるかも!
おわりに
この3種類のゲームは、360度の全体を把握してゲームを進めていく必要があり、遊んでいるようで実は学習することが盛りだくさん!とはいえ、脳みそを使っている、という感じはなく、楽しいからついつい熱中しちゃう、という感覚がとても強かったです。
そして今回のゲームに対する自分たちのハマりっぷりを見るに、最初は子どものために買ったとしても、大人組の方がハマって夜に遊んでる絵が浮かんできます(笑)。
やりこみ要素のあるゲームを求めている大人にも、知育おもちゃを探している親御さんにもおすすめです。
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