【新宿店】4F一杯の珈琲商店 【コーヒー対談】世界チャンピオン・粕谷哲さんとコーヒー芸人・平岡佐智男さんの真面目な(笑)対談!後編

こんにちは。新宿店「一杯の珈琲商店」店主の向井です。


先日、コーヒーの抽出世界チャンピオン・粕谷哲さんとコーヒー芸人・平岡佐智男さんとの対談がありました。爆笑が絶えない楽しい対談になりました。今回は後編の模様をお届けします。


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前編はこちらからご覧ください。
→ https://hands.net/hintmagazine/staff/coffee/4.html

「コーヒーは、世界を繋げてくれる!」

向井 私から拝見してお二人は、バリスタとお笑い芸人というまったく異なる舞台で活躍されていますが、「多くの人においしいコーヒーの事を知ってもらいたい」という点で共通されているように感じます。それぞれお互いのことをどのようにお感じになられますか?

平岡 えっ、お互い?照れちゃう。(笑)

粕谷 いきなり合コンのような質問ですね!照れちゃいますよ。(一同爆笑)

向井 粕谷さんのお顔が真っ赤に!すみません・・・

粕谷 平岡さんの存在はスペシャルティーコーヒー業界にとって「光」ですよ。

平岡 うおっ!嬉しい!

粕谷 スペシャルティーコーヒー業界という内輪に留まりがちなところに、お笑いという全く違うジャンル・客層から来てやっているというのは、スゴい事だと思います。
 おかげで市場が広がったと思うし、(新たに)来た客層に対して僕ら業界の人たちの努力でより身近な存在にしてゆくことができるのだと。そういう意味で業界に来るお客様の裾野を拡げてくれるし、これからもずっと平岡さんの存在に期待しています。いわば「第二の藤岡弘さん」かな、と。これからも仲良くさせていただきたいです。

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平岡 ホントにそうですね!(笑)ありがたいです。
 僕から見て粕谷さんは雲の上の存在で。極めてらっしゃる方で尊敬しています。
違う業界からポンと入っているので、不安として嫌われてしまわないかな、というのがあるのです。そういう状況で仲良くしてもらえたり、話してもらえるというのはめっちゃありがたい状況で。粕谷さんは本人の前で恐縮ですが、(ちょっと照れながら)めちゃめちゃ優しい、優しいんです。(笑)
僕は、ジャパン・バリスタ・チャンピオンシップという大会の司会をさせていただいているのですが、ホント恐縮なんです。お邪魔にならないように。そんな中、粕谷さんは出場者として参加していてもめっちゃ話しかけてくれるんです。その一言がどれだけ助かっているか、ということです。空気が和らぐというか、ありがたい存在なんです。

粕谷 コーヒーが好きだったら、みんな一緒だよね、と思うんですよね。業界関係なく。
 コーヒー業界も細分化して、それぞれのジャンルの世界ですみ分ける、という考えの人もいます。
「コーヒーは、世界を繋げてくれる」って言われているんです。自分も世界チャンピオンになってから、その力を強く感じるというか。世界チャンピオンになって「コーヒー1つで世界が繋がる」という体験を沢山しているので、そういう「壁」も無くなっていったんだと思います。出会うタイミングが良かったんでしょうね。

平岡 僕も毎日ブログを書かせていただいているんですが、お手軽なものからスペシャルティーまで、さまざまなジャンルのコーヒーをご紹介しています。お好みで選んでいただいたらいいと思っています。そこを入口に、最終的にはスペシャルティーを選んでいただけたらな、という気持ちはありますね。

向井 平岡さん、今後の野望はありますか。

平岡 野望・・・、野望ぅ?(一同爆笑)

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粕谷 ゴールデンタイムで冠番組ですかね?(笑)

平岡 コーヒーに関するコンテンツって少ないし、コーヒーでも取り上げられ方が決まっているので、そこから何か違ったアプローチをしたいなぁ、と思いますね。

粕谷 平岡さんにはもっと頑張ってもらいたいですね。天才なんで。

平岡 天才・・・!?もっと大きい声で言ってください(爆笑)
 粕谷さん的に平岡にこうして欲しいとか、ありますか?

粕谷 一番やって欲しいのは、ずっと素人でいて欲しい、という気持ちはあります。
 コーヒーを淹れるのはどんどん上手くなってゆくと思うのですが、視点は素人でいて欲しいと思います。素人の人達が持っている疑問や課題をどんどん解決できる人でいて欲しい。僕らはどうしても、突き詰めてやっていくとプロの目線になってしまうので、気づけていない課題もあると思うので。平岡さんには「偉大なる素人」で居続けて欲しいですよね。平岡さんのような立場の人が、「プロ」になってしまったら、余計壁が高くなる...。

平岡 それ、めっちゃ大事な事ですよね。「知らない」という立場を取れるように、とは思いますね。「これなんですか?」「不思議な味だなあ」って言える、人間ではいたいと思います。

向井 夢は拡がりますね。

平岡 拡がりますね。いろんなことにチャレンジしていきたいとは思いますね。
 今やりたい事は「トルココーヒー占い」なんですよ。(笑)コーヒーと名の付くものはみんなやりたいです。コーヒー占い、難しいらしいんですけど、トルコに行ってみたいです。

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粕谷 そういうのもやったらいいですよね!

向井 コーヒーって、不思議ですよね。ダイエットにも使えるし、占いもできる。なんでもできるんですね。

平岡 すごい、魅力的な飲み物だと思います。

向井 芸人さんの観点からコーヒーって、お笑いのネタとしていかがですか。

平岡 コントのネタを作っていた時期はあるのですが、どんなネタもコーヒーに失礼になる気がして・・・

粕谷 いや、いいんじゃないですか~

平岡 うそでしょ!!(爆笑)

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粕谷 作りにくくないですか?

平岡 作りにくい、というのはあります。
喫茶店のネタとかはあるのですが、コーヒーのネタとなると、なかなか作りにくい・・・

粕谷 「浅煎りなのに80℃かい!」みたいな。(一同爆笑)

平岡 それ、業界の方だったらよーく解りますけど。「飲めるかい!」みたいな。(爆笑)
 一般の方はそうはならないので・・・。業界向けですかね!

粕谷 コーヒーの競技大会の繋ぎとかでやったら、いいんじゃないでしょうか。(笑)
 シンプルなんですね。コーヒーという物自体は。活用法はいろいろあるんだけど。
 こんなに拡がる、ということは目には見えない何か引き付ける力はあるんですよ。
 いつも思うんですよ。「もうコーヒー、何もないんじゃないか」って。でもなぜか止められない。

平岡 何かが、あるんでしょうね。

粕谷 そう。「やっぱり、コーヒーが一番良いな」って思っちゃうんですよ。特段理由はなくても。そこは、「コーヒー、スゴいな。」って思いますね。

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平岡 コーヒーにはなんか魅力があるんですよ。なんなんだろう?って思いますよ。

向井 コーヒー自体は日本で1番飲まれている飲み物ですし、世界的にもポピュラーです。しかし良質なコーヒーはまだ一部の人にしか知られていません。現状ではまだ敷居を高く感じられてしまっています。
高い品質のコーヒーが多くの人に気軽に飲まれる時代になればいいな、って思います。その入り口として平岡さんのさまざまな取組みは意義がある、と思います。

平岡 興味を持ってもらうきっかけに、なれたらいいですよね。

粕谷 「サチオピアコーヒー」、活動の場が必要だったら協力しますよ。
 よく、「なぜフィロコフィアは千葉県でやっているんですか?」と、質問されるんですが、すでにスペシャルティーの市場ができあがっている東京とは違って、地方でまだ知られていない良質なコーヒーを拡げていく、というのに意味を感じるんです。
 地元に根付いて地元の人たちが、コーヒーを通じて友達になってもらいたい。
そんな想いから毎月「フィロコフィアフレンドパーク」というイベントを開催しているんです。

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平岡 やったー!!(爆笑)
東京以外の地域でコーヒーを知ってもらう活動って、本当にいいと思いますし、そっちの活動を増やしていきたいっていうのがあります。

粕谷 まだまだ需要がありますよ、平岡さんの。
私も今、コーヒーとは別の業界とのコラボ企画を進めています。
コーヒーって多くの人に日常的に飲まれているので、そのプラットフォームを上手く使う事で、いろんなものを届けられるんです。平岡さんがされているバターコーヒーダイエットも、コーヒーというプラットフォームに乗せたら、パーっと拡がった、みたいな。 
そんな感じでまだまだやれるって、思っているんです。

平岡 粕谷さんがそういうコラボ企画をされるっていいなぁ、と思います。

粕谷 僕みたいな存在が特化しすぎてしまうと、敷居を高くしてしまうので、そういう自由なやり方もいいよね、と思ってもらえるように・・・。

向井 私は別々なもの同士の掛け合わせにその人らしさがでるのかな、と思っています。お二人の取り組みは、世界を拡げている、と思いますね。

粕谷・平岡 そうなるといいですね!

誠実な!?質疑応答コーナー

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お客様 私のゆかりの地方にも、「課題発見コーヒー」は来てくれますか?

平岡  その地域の方にオファーしてもらえたら、もちろん伺いますよ!!

お客様 今大学生で、将来コーヒー業界の仕事に就きたいと思って勉強中です。ゼロから始めるにあたり、何から始めればいいですか。

粕谷  平岡さんは、最初はタリーズコーヒーからなんですか?

平岡  そうです。店長時代にコーヒーに開眼させてくれた上司がいて、その人に飲んでもらいながら淹れ方の勉強をしてましたね。だから人に飲んでもらうのが勉強には速いと思いますね。

粕谷  一つ言える事としては、「順番なんて、ない」です。終わらないから。
 いまだに基本的なところのトレーニングもしますし。改めて考えてみると「これってなんでだろう」って事も沢山あるので。どこから手を付けても、終わらない。(笑)
 あらゆる所に手を出していけばいいさ、って思います。

平岡  そうですね。あらゆる事に手を出してたら「俺ってヤバいかも!」って思う瞬間があって、「これ頑張らないと、ヤバいなあ~!」、というところをクリアーしたら、また別に課題が出てくる。それをまたクリアーしてゆく、というような感じでしたね。僕は。

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粕谷 「何からやったらいいですか?」というのはよく聴かれます。でも、どこからやったって、またそこをやり直す事になるんですよ。同じことをやってもステージが変わるとその見え方が変わるから、またそこに行きついて・・・。教わったことをできるようになっても、またその重要性に気づくとそこに戻って、というように僕も無限ループしているから、全部やったらいいんです。やりたい事、やって。 あと、淹れたコーヒーを人に飲んでもらうのはいいですね。(一同、頷く)これはホントにいいと思います。

お客様 平岡さんに質問です。好みの焙煎方法はありますか?

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平岡  端的に言うと、「分かりません」。はい。
そこはまだ「分からない所」で、置いてます。というのも、そこを分かってしまうと、何でも「分かってしまう人」になってしまうので。すいません。がっかりな答えですか?

お客様 いえいえ、「最強の素人」ということで。

平岡  そうあるべきだなあ、と思ってますね。僕にとって焙煎は難しすぎますね。

粕谷  「どれが一番いい焙煎機か?」の答えはないですよ。
だっておいしさが違うんだから。それぞれの焙煎機毎の良さがそれぞれあるよね、という事です。

平岡  「焙煎は大事なんだろうなぁ」って思います。

粕谷  よく僕らが言っているのは、「生豆が6割、焙煎が3割、抽出が1割」。焙煎よりも結局生豆が大事という事です。

向井  私は、小売業者として一歩引いたところから見ていますが、こういう原理原則を理解していらっしゃるフィロコフィア様にはちゃんとした品質の商品を納めていただいている、と実感しています。当店ではさまざまな豆屋さんの豆を販売していますが、焙煎方法はバラバラで、そういうものなのではないかなぁ、と考えています。

粕谷  大会でもさまざまな焙煎方法の豆が登場します。まあ、難しいところではあります。

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平岡  僕が「この焙煎方法が好きです」と言って、「ホント?」と言われたときに、家に焙煎機が無いから検証できないんです。検証できないので言うのは、控えてますね。

粕谷  その姿勢、すごくいいですね。平岡さんは誠実ですね。

平岡  誠実っ!誠実ですねぇ~!(一同笑)

粕谷  「誠実」と書いて、「ひらおか」と読む、みたいな!(一同爆笑)

向井  本日は貴重なお話、ありがとうございました。最後に「これだけは言いたい!」ということはありますか?

粕谷  是非平岡さんとイベントでコラボしたいです!詳しくはまた告知しますね。

平岡  ブログやインスタで告知していきますので、フォローをよろしくお願いします!

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粕谷哲さんのお店「フィロコフィア」
https://philocoffea.com/
豆は東急ハンズ新宿店にて販売しています。

コーヒールンバ平岡 佐智男さんのブログ「読者様、淹れたてのコーヒーブログはこちらにご用意しております。」
https://ameblo.jp/hiraokadolu/
※カフェ開催は不定期です。

写真:小松 貴史
文責:一杯の珈琲商店 向井

新宿店4F 一杯の珈琲商店

珈琲を実際に挽くこともできるのでぜひお越しください。本当は鉄道が好きなのですが、そこにはあまり触れないでください。

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