こんにちは。新宿店4F「一杯の珈琲商店」店主の向井です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は前回に引き続き、8月7日に岩野響さんとコーヒー談義をさせて頂いた模様をお伝えします。
2時間ほど岩野さんへ私から質問させていただくスタイルでお話をしました。
さまざまな質問をしましたが、どの質問に対しても自分の経験をもとに考えや想いを自分の言葉でお伝え頂きました。
全て興味深い内容なのですが、その中から2つの質問と回答をご紹介します。
(向井の質問)
岩野さんのコーヒーの特徴である「苦味と甘み」のあるコーヒーを作ろう、と思ったきっかけはありますか?
(岩野さんの回答)
僕自身、喫茶店が大好きなんです。
この地元にも以前はたくさん喫茶店があって、よく行っていました。
喫茶店にはコーヒーを愛して集う常連のお客様の存在も含めて、お店ごとに一冊の小説のようなストーリがあるというか、すごく素敵だなって思うんです。
「喫茶店で出てくるコーヒーって、どんな味のコーヒーなんだろう?」と考えた時に浮かんできたのが
「甘味と深み(苦味)がある」コーヒーだった、って気づいたんです。
僕自身もお店を持ったらそういうコーヒーを作って、お客様に楽しんでいただきたいな、って思ったんです。
僕のコーヒーの味は、喫茶店の味と文化がベースになっていると思いますね。
(向井の質問)
岩野さんにとって「美味しいコーヒー」とはどのようなものでしょうか。
(岩野さんの回答)
これは僕の主観になりますが、僕が「美味しいコーヒーだったな」と思うコーヒーは、味が美味しいという事もありますが、ちょっとの時間でも「(味を楽しむ)時間」を提供してくれた時、「美味しいコーヒーを飲めたな」と思いますね。
お店の雰囲気が良くて、その雰囲気を味わいながら飲むことが出来たりした時に、すごく感動しますね。
コーヒーを飲むことは、感覚に揺さぶられる部分が大きいと思います。
豊かな気持ちにさせてくれたコーヒーというのが、僕にとっての「美味しいコーヒー」ですね。
・・・いかがでしょうか。
岩野さんのコーヒーの原点は喫茶店にあったのですね。
喫茶店で飲んだコーヒーの味わいが、ホライズンのコーヒーの原点になっていると分かり、あの味わいにはちゃんと意味があると分かりました。
また、ただ美味しいだけではなく、コーヒーを飲む時間そのものを楽しむ、という喫茶の本質をよく理解されていて、自分のお客様にもそんな時間を提供したいという想いも同時に伝わってきました。
ちなみに岩野さんご本人の優しい語り口ですと、文章以上に味わい深いものがあります。
録音データの文字起しをしながらほっこり癒されていました。
まだまだご紹介したいお話があります。
次回はこの対談を通じて私向井が感じたことをまとめさせて頂きます。
今回もご覧いただきありがとうございました。