前年人気を博した、ハンズスタッフが厳選したペンをひたすら試せる店頭イベント、「試しまPen?」。今年は、2月15日(土)から東急ハンズ各店で開催する「文具祭り2020」に向けて文具コーナーを盛り上げるべく、「比べまPen? 〜筆記具を書いて比べて投票しよう」を開催中!それでは、その様子をお伝えします。
2019年に実施した「試しまPen?」についてはこちらから
【前編】ハンズスタッフが厳選した30本のペンをできる限り試し書きしてみた【文具祭り2019】
【後編】ハンズスタッフが厳選した30本のペンをできる限り試し書きしてみた【文具祭り2019】
「比べまPen?」とは?
江守:昨年ご好評いただいた「試しまPen?」に続き、今年はさまざまなタイプのペンを試せるイベント「比べまPen?」を2月14日(金)までハンズの各店で開催しています。
今回は、厳選したペンを実際に試し書きし、それぞれの個性をお伝えしたいと思います。そして今回も木庭さんにご一緒いただき、それぞれのペンの特徴や魅力を解説してもらいます!
木庭:よろしくお願いします!文具に関するさまざまな本の編集をさせていただいております、木庭です!昨年の「試しまPen?」が好評だったとのことでうれしいですね。あれから1年ですか、早いですね。
左:東急ハンズ 文具バイヤー 江守
文具バイヤー歴6年。昔から書き損じが多くボールペンは嫌いだったが、消せるボールペンを手にしたことから文具にハマる。好きな文具はシャープペンシル。
右:木庭將(きにわ まさし)さん
文具や雑貨など、暮らしに寄り添うアイテムをテーマにした本を製作する編集チームchoudoの編集者。筆圧が強く、鉛筆の芯をすぐに折ってしまうのが悩み。昨年の「試しまPen?」と今年の「比べまPen?」に使われる試し紙製作者でもある。
木庭:前年の「試しまPen?」について、お客様の反応はどうでしたか?
江守:おかげさまで、たくさんの方にご来店いただきました。お客様からは「気になるペンをたくさん試せて楽しかった」というお声をもらいました。
木庭:それはよかったです!私も店頭に遊びに行ったのですが、よい感じに賑わっていて嬉しかったです。では、本題にまいりましょう。改めて「比べまPen?」についてご説明いただいてもよいですか?
江守:はい、筆記具にはそれぞれ強みがあります。普段、あまりこだわらずにペンを使っている方も場面や用途に合わせてペンを選んでほしい、そんな思いから生まれたのが「比べまPen?」という企画。厳選した全14種類のペンたちがハンズの店頭に勢ぞろいし、ちょっと変わった試し書き専用シートを使いながら書き比べられるんです!
木庭:ご説明ありがとうございます。専用シートは昨年に引き続き、私がつくらせていただき、今回は4つのゾーンを設けました。
木庭:「ペン先やボディなどの細さを比べられるゾーンA」「線の引きやすさや塗りやすさを比べられるゾーンB」「書きやすさを比べられるゾーンC」「油性細書きペンを試せるゾーンD」です。
そして、それぞれのゾーンに合う筆記具を江守さんにセレクトしていただいたんですよね。
江守:はい、新商品も多く揃っているので、新しいモノ好きな文具ファンの方々にもぜひチェックしていただきたいですね。では早速、ペン先やボディなどの細さを比べられるゾーンAからはじめましょう。
細かい字を書きたいあなたに!
木庭:最近、細いペンの需要が高まっていますよね。
江守:手のひらサイズの手帳やノートを持ち歩く人が増えていることもあり、狭いスペースにしっかり書き込めるペンは人気です。そこで「細かい字が書けるペン」の代表として以下のペンをご用意しました。
左から:
三菱鉛筆 ジェットストリーム エッジ 1,000円+税
呉竹 愛ライナー 450円+税
パイロットコーポレーション フリクションポイントノック 250円+税
ぺんてる オレンズネロ 3,000円+税
オート ミニモ 500円+税
木庭:頼もしい面々ですね。
江守:文字サイズや好みの書き心地は人それぞれなので、タイプの異なるペンを比べて自分に合うペンを見つけていただきたいです。
木庭:それではシートを使って細さや書き心地を検証してみましょう!検証方法は簡単で、大きさを表したLV.1からLV.9のマスに「細いペン先」と書き込むだけ。
さらに、難度の高い米粒サイズのマス「レベル. MAX(2×3mm)」もご用意しています。
江守:米粒サイズ、すごく小さいですね(笑)。
木庭:セレクトしたペンの中から、今回は2本を実際に試してみましょう。私は〈愛ライナー〉で試します!
〈愛ライナー〉で細文字チャレンジ!
江守:まるでメイクアイテムのようなこちらの筆ペンは、明治35年に創業し、墨や書道用品などをつくっている〈呉竹〉さんの新商品。見た目だけではなく、穂先も本物のアイライナーのように細いのが特徴です。〈愛ライナー〉は僕が知る限りで最も穂先が細い筆ペンです。
木庭:それなら小さなマスにも書けそうだ!どれどれ...
江守:ここら辺はまだまだ余裕そうですね。
木庭:ぐっ!手が震える!
江守:かなりマスが小さいですが、書けていますね。
木庭: 穂先がかなり細いため、書いていると文字が揺れるのかな?と思ったのですが、筆にコシがあるのでコントロールしやすく、小さなマスにも筆ペンらしい味のある文字を安定して書き込めますね。カリグラフィーやイラストを描くのにも向いているかも!
江守:ほんとうだ!ステキですね。
木庭:しなりもよいので、「細く」「太く」などの強弱がつけやすいです。
ジェットストリーム エッジで細文字チャレンジ!
江守:それでは続いて"クセになる、なめらかな書き味"で人気の〈ジェットストリーム〉から新たに登場した〈ジェットストリーム エッジ〉でチャレンジします!
木庭:でた!世界最小(※)のボール(ペン先にある球)を使ったボールペン!!
※2019年8月時点
江守:その通り。ボール径はなんと「0.28mm」という極小サイズです。
木庭:これまでのジェットストリームシリーズで最小の「0.38mm」でも十分細いと思っていましたが、その数字をさらに超えてきましたね、びっくりです。
ここまで順調に書き進める江守バイヤー
江守:あとは、ペン先にかけてチップの形状がスリムになっているのもポイント。ペン先が見えやすく、例えばポケットサイズの手帳に書き込む時などに大活躍します。
木庭:なるほど!このペンなら米粒サイズにもしっかり書き込めそうですね!
江守:ええ!実際に書いてみると...、ほら、この米粒マスに書き込む際も、ペン先と書き込んだ文字が見えやすい!
木庭:おぉ!書き込めていますね。さすが、油性ボールペンカテゴリで世界最小ボール径の〈ジェットストリーム エッジ〉。書き味はいかがですか?
江守:サラサラとした低粘度のインクを使っているので、書き心地がなめらかです。インクのかすれ感も無いですし、普段細いペンを使っている人で、ペンのかすれが気になる人にはぜひ試してほしいですね。
線の引きやすさ、塗りやすさを重視したいあなたに!
江守:ゾーンBでは、「筆文字のような字が書けるボールペン」「より線が引きやすくなるマーカーペン」「筆圧が強い人も安心な芯が強い鉛筆」「用途に合わせて筆記感を変えられるシャープペンシル」「柔軟なペン先で2種類の線が引けるカラーペン」をご用意しました。
左から:
オート 筆ボールカラー 150円+税
三菱鉛筆 プロパス・ウインドウ 100円+税
クツワ ホクサイン 180円+税
プラチナ万年筆 プロユース171 1,500円+税
ステッドラー トリプラス ハイライター(10色セット)1,400円+税
木庭:ゾーンBでは「塗る」という作業でペンの特徴を感じていただける仕様にしています。ルールは簡単で、マスの中にある「ハ」「ン」「ズ」の文字を探して塗るだけ。全て塗り終わると隠された模様が出てきますよ。
木庭:では、セレクトしたペンの中から3本を試してみたいと思います。1本目は、筆文字のような字が書けるボールペン〈筆ボールカラー〉から。こちらは、ボールペンなのに筆文字のような「ハネ」や「ハライ」ができるんですよね。
江守:はい、ハガキなどで宛名を書くのが苦手な人にもおすすめです。実際に使ってみていかがですか?
木庭:ペン先が太いので安定感もあり書きやすく、色塗りもしやすいです。計10色のカラーバリエーションが揃っているので、イラストや塗り絵を描くにもよいですよね。
江守:ええ、なめらかな書き心地なので、気持ちよく色を塗れると思います。
続いてご紹介するのは〈プロパス・ウインドウ〉のマーカーペンです。こちらのペンはペン先に窓がついていて、文字がそこから見えるので、チェックしたいところだけピタッとはみ出さずにラインが引けるんです。
木庭:この商品を初めて見たときは、この細やかな気遣いにグッときました。ちなみにこちら〈プロパス・ウインドウ〉シリーズの新商品ですよね?
江守:はい、柔らかなやさしい色のライトカラー、穏やかで落ち着いたスモークカラーと発色のよいベーシックカラーが追加され、より自分の好みに合った1本を選べるようになりました。
木庭:ライフログやスタディログなどをアレンジされる方も多いですし、カラー選びの幅が広がるのはよいですね。では最後に試すペンを選んでもよいですか?
江守:お願いします。
木庭:個人的に大好きな1本なのですが、〈ホクサイン〉をここで試してみたいと思います。
江守:ほほう、〈ホクサイン〉ですか。
木庭:実は私、書き出し2秒で芯を折るほど筆圧が強いんですよ。だから、鉛筆ってあまり好きじゃなかったんですよね。
木庭:だけど、2019年の5月に発売されて、初めて使ったときは驚きました。いつも通りの筆圧で書いても全然折れないんですから。
江守:折れにくい特殊製法の芯が使われているので、芯の柔らかい2Bや3B、4Bでも、強い筆圧で書けるんですよ。デッサンや絵画にもおすすめです。
さて、マスを塗り終えましたが、一体どんな模様が現れたのでしょう。
木庭:写真を見てお察しの方もいるはずですが、答えはぜひ店頭で確かめてみてください(笑)。
"書きやすさ"にこだわりたいあなたに!
江守:続いては、書きやすさを比べられるゾーンCですね。
木庭:このゾーンでは、なぞり書きをしてペンの特徴を体感していただけます。さらに30秒以内に何文字書けるかを競うタイムアタック式という遊び要素を加えてみました。
江守:ご友人やご家族と対決すると盛り上がりそうですね!さて、使用するペンですが、ここでは書き心地のよさを意識して〈ブレン〉〈ドクターグリップ エース〉の2本をセレクトしました。
あわせてご使用いただきたいのが〈ジャストフィット モジニライン〉。書き込んだ文字の上にラインを引いて、文字数チェックにご活用ください。
左から:
ゼブラ ブレン 150円+税
パイロットコーポレーション ドクターグリップ エース 800円+税
ゼブラ ジャストフィット モジニライン 100円+税
木庭:実力派が揃いましたね〜。〈ドクターグリップ エース〉は2019年11月に発売されたばかりですよね。従来の〈ドクターグリップ〉とどのように変わったのですか?
江守:これまでのグリップの握りやすさはそのままに、ペン先には筆圧によってペン先が「モグる(沈む感じ)」ことで筆圧による衝撃を吸収し、芯が折れるのを防ぐ「アクティブサスペンション」機構を搭載しているんです。
さらに、芯タンク内の予備芯が残り1本になると軸にある窓にサインが出て、芯の補充忘れを防止してくれるんです。
木庭:うれしい機能が満載じゃないですか。では、このペンを使ってタイムアタックに挑戦します!
江守:それでは、いきます。タ〜イムアタック!
江守:なかなか順調ですね。これはいけるのではないですか?
木庭:...。(真剣に書き進める木庭さん)
江守:おっと、ここで〈ドクターグリップ〉の代名詞でもある、ペン本体を振るだけで簡単に芯を送り出せる「フレフレ機構」を繰り出した!
カチッカチッ
木庭:持ち替えが不要なので、スムーズに書く作業に戻ることができるんです!
江守:無駄のない動きだ!
と、ここでタイムアップ!!!
木庭:悔しい~、最後までは書ききれませんでしたが、なかなかよいところまで行ったのでは。
江守:惜しかったですね。書き味はいかがでしたか?
木庭:芯が折れることを防ぐ「アクティブサスペンション」機構のおかげで、筆圧の強い私でも、一度も芯を折らずに書き進めることができました。そして、グリップの握りやすさは私の中でピカイチ。しっかり手にフィットします。
江守:では、私は〈ブレン〉で木庭さんの記録を超えたいと思います。
木庭:ブレないなめらかな書き心地が魅力の〈ブレン〉ですね。
江守:ええ、〈ゼブラ〉さんがお客様にアンケートしたところ、ボールペン選びでは「ストレスなく書ける」ことが重要視されていると分かったんです。そしてストレスの要因の1つが「筆記振動」。紙とペン内部の「振動(ブレ)」が、ペンを持つ指に伝わり気づかないうちにストレスを与えているようです。
木庭:なるほど。〈ブレン〉はその「振動(ブレ)」が起きにくいようにしているということですね。
江守:その通り。各パーツの隙間をなくしたり、重心を下げたりすることでブレを防いでいます。では実際に、その書き味を確かめてみましょう!
木庭:スラスラと書き進めていますね!書き味はいかがですか!?
江守:とても安定した書き心地です。特に、書き出しの瞬間がなめらかでクセになります。と、タイムアップですか!
〈ジャストフィット モジニライン〉で書けた文字数を塗りながら数えます。それでは、結果発表!!
ボールペンの文字がにじまない!
江守:2文字差で木庭さんの勝利でしたね!それにしても、なかなか楽しいですね。
木庭:我ながら、夢中になってしまいました。そして遂に、最後のゾーンDにやってきましたよ!
マスキングテープにも書き込めるカラーペンがほしいあなたに!
江守:ゾーンDでは油性細書きペンを試せます。セレクトしたペンは〈トリプラス パーマネント・油性細書きペン〉。細かい書き込みはもちろん、筆記やサイン、イラストなどの多くの場面で活躍するほか、マスキングテープにもしっかり書けるカラーペンです!
ステッドラー トリプラス パーマネント・油性細書きペン(10色セット)1,100円+税
木庭:では、このペンの特性を活かして「マスキングテープDEしりとり!」をはじめましょう。
木庭:ルールは簡単。用意された枠の長さに合わせてマスキングテープを貼り、その長さに合う言葉を書き込むだけ。
江守:文字数の縛りがあると、難度が上がるので楽しめますよね。
木庭:皆さんで自由にルールを設けて楽しんでいただき、〈トリプラス パーマネント・油性細書きペン〉の魅力を体感してもらえたらなと。
江守:カラーも10色あるので、色合いもチェックしていただきたいですね!
木庭:手帳やノートをアレンジされる方は多いですし、マスキングテープにも書き込める油性のカラーペンは需要が高そうです。
江守:それにしても、しりとりなんて久しぶりにしましたよ。はい、ランドセルっと。
木庭:ル、ル、ルッコラ!
江守:え、また「ら」ですか。しかも次のマス的に2文字で答えないと...。
しりとりに夢中になるふたり...
そして遂に、
木庭:あっ...、「ん」ついちゃった!
江守:...、今日はここまでにしましょうか。
木庭:ということで、ハンズ各店には今回試したペンや試し書きシートがあるので、皆さんもぜひ試して比べてみてください!新たな相棒として活躍するペンをみつけるよい機会になればうれしいです。
江守:ご用意するペンはゾーンで分けていますが、 ゾーンの枠を越えていろんなペンを試していただいても結構です。今年も思う存分試して、比べてみてくださいね!
おわりに
「比べまPen?」は2月15日(金)までハンズ各店で開催!ぜひ、いろんなペンを試して、比べて、あなたのお気に入りのペンをみつけてくださいね!
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