ポスト・イットを目で愛でる!?知れば知るほど奥深い、ポスト・イットの世界

誰しもが一度は使ったことがあるであろう、ポスト・イット。連絡事項を会社のメンバーに共有する時や、ちょっとしたお願いごとをする時、アイデア出しやタスク管理に活用するなど、さまざまなシーンで活躍する、ふせん界のスーパースターです。
そんなスーパースターも2020年でめでたく40周年を迎え、その記念アイテムが登場するとのこと。生みの親である3Mさんに、ハンズ公式Twitterの"中の人"が突撃インタビューしてきました。

※本取材は3月中旬に行われたものです。

去年〜今年で約2倍のカラーバリエーションになったポスト・イット

ーTwitterの"中の人"のお二人、本日はよろしくお願いします!お二人はポスト・イット、好きですか?

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右:ハンズ公式Twitterを担当する"中の人"。「今回のインタビューに同席したい人」を社内で募った際に、一番乗りで名乗りをあげた。
左:中の人の"妹"。妹というのは言うまでもなく設定であり、実際に血は繋がっていない。

ハンズ公式Twitterはこちら>> @TokyuHands

中の人:もちろんですよ!だってそりゃあ、社会人になってからもう四半世紀ほど、ポスト・イットにはずっとお世話になってきましたから!

妹:私もポスト・イットは大好きです。自分の好きなカラーだけを買い揃えてマイポスト・イットコレクションづくりに勤しんだりしていますね。

中の人:なにそれすごい。

??:なるほど、お二人とも確かなポスト・イット愛があるようですね!

ーあ、あなたたちは!?

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スリーエム ジャパン株式会社
左:製品マーケティング部 坪井さん

中央:東日本販売部 淡河さん
右:東日本販売部 柴山さん

坪井さん:〈ポスト・イット® 40周年限定品〉などの企画を担当しています坪井です、よろしくお願いします!

淡河さん:営業担当の淡河です。ポスト・イットのことについて全般的にお話したくて同席させていただきました!

柴山さん:淡河の上司の柴山です。同じくポスト・イットのことを全般的にお話できればと思います。

中の人:さすが営業さん、ポスト・イットのことを全般的に語りたいだなんて..。ハンズのお客様もよく纏っている、マニアな香りがもう漂い始めていますよ..。

淡河さん:マニアと呼べるかはわかりませんが、私も"妹"さんと同じように"マイポスト・イットコレクション"を自作していますよ。こんな感じで。

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妹:このボックスは3Mさんから販売されているのですか?

淡河さん:いえ、実はボックスも自作です。たまたま家にあった某メーカーのスマートフォンの箱にポスト・イットがぴったり入ったんですよ!!なのでポスト・イットのロゴシールを貼って、より"ポスト・イット感"を強めてみました!!

中の人:"ポスト・イット感"なんて言葉はじめて聞きました。

妹:すごい!私もこれ欲しいです!

淡河さん:(ニヤリ)そういう"妹"さんのために、こんな40周年限定アイテムをご用意させていただきました!

妹:!?

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ポスト・イット® 40周年限定製品
強粘着ノート マルチカラー 全色入り 2,800円+税

坪井さん:特徴をご紹介しましょう!おかげさまでたくさんの方々にお使いいただいているポスト・イットですが、40周年という節目を迎え、これからもより楽しく、より多くのシーンでご活用いただくためにはどうしたらいいのかを考えて限定アイテムをつくりました。
昨年からご提案しているポスト・イットのコンセプト、"Color Your Story"に基づいてつくっています。ポスト・イットはお客様のライフスタイルをサポートする存在でありたいと我々は考えていて、決してポスト・イットが主役ではないんですね。あくまでお客様が主役で、ポスト・イットをお客様一人ひとりの好みに合わせて自由にお選びいただきたい、そんな思いから、多色展開しようということでこのコンセプトが生まれました。

ーなるほど、現在は全部で何色あるのですか?

坪井さん:21色です。それまでは10色程度しかなかったので、去年から現在にかけて一気に約2倍にカラーが増えましたね。

中の人:勢いがすごいな。

ー新しい色はどのように決まっていったのですか?

坪井さん:ベースとなるのはお客様の声です。弊社ではお客様の声をキャッチアップするためのマーケティング活動を定期的に実施していて、そこで集まったご意見を参考にしています。あと、たとえば日本の文化的な側面もふまえて検討しているんですよ。

中の人:文化的な側面?

坪井さん:たとえば北欧だとペールトーンの色があまり好まれないみたいに、国々によって好かれる色とそうでない色の傾向が違うことがわかってきているんです。そういったところも織り交ぜながら、日本のお客様にお選びいただくための最適なカラー展開を追求してきました。

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妹:すごい...奥深い...。

ーそれで、この限定アイテムはその全21色がセットになったということですか?

坪井さん:その通りです。どの色もまんべんなくお使いいただくのもアリですし、好きな色だけをお使いいただいてもアリです。このセットを机の上に置いておき、使わない色のポスト・イットは、"目で愛でて"いただけるようになっています。

中の人:目で...愛でる...。そんなポスト・イットの楽しみ方があるんだ...!

妹:だからケースは半透明なんですね!

坪井さん:ポスト・イットの半透明ケースは40年の歴史の中で初めてつくったのですが、きれいに見えるように半透明のあんばいを吟味したり、ポスト・イットをちゃんと守るための強度を担保したりと、実は皆様の想像以上の手間暇をかけています。
また、色の並びにもこだわっていて、途切れ途切れではなくなだらかに続くように、数え切れないほど試しながら調整しました。なお、1色につき45枚入×21色の、計945枚が入っています。〈強粘着ノート〉シリーズは通常、単品で1色につき90枚入なので、その半分ですね。トータルの量もふまえて、多すぎず少なすぎず程よいボリューム感を意識しました。

中の人:しかしこうして完璧にコレクションされていると、私なら逆に使えないかもしれないです。コレクター気質なので、使ってなくなっていくのが嫌だなぁみたいな。

淡河さん:わかります、なので私は使う用に1つ。コレクション用にもう1つ持っています!

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"ポスト・イットコレクション"を自作するほど、ポスト・イット愛に溢れる淡河さん。

中の人:どうやらこりゃ筋金入りだな!

お菓子を配る感覚でポスト・イットをプレゼントする!?

ーもう一つの40周年限定アイテムについて教えていただけますか?

坪井さん:こちらも強粘着シリーズ全21色を使ったものなのですが、先ほどご紹介したアイテムはどちらかと言うとポスト・イットをお一人で愛でていただけるものだったのですが、こちらの〈強粘着ふせん マルチカラー スペシャルセット〉は、ご友人や職場の仲間たちと一緒にポスト・イットをお楽しみいただけるアイテムになっています。商品コンセプトは、" お菓子"です。

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ポスト・イット® 40周年限定製品 強粘着ふせん マルチカラー スペシャルセット 1,850円+税

中の人:え、お菓子??

坪井さん:たとえばどこかに旅行に行ってきたあとに、友人や会社の人たちへお土産にお菓子をあげることってあると思うんです。その時に、マルッと大きなパックを買って、小分けにして一人ひとりにプレゼントすることって多くないですか?

妹:うんうん、ありますね。

坪井さん:そのようなイメージでこのアイテムは生まれていて、特徴はポスト・イットが8種類に小分けされている点です。それぞれの色の組み合わせにはテーマがあり、たとえばこちらの左側の束は「カレイドスコープ」と言ってインスピレーションをかきたてる色を揃えています。右側は「フラワー」と言って気持ちを伝える色、というコンセプトになっています。

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ー単純に赤系統、青系統、みたいにはしていないのがポイントなのですね。

坪井さん:その通り!単純な色分けではなく、テーマを持たせることでコミュニケーションが生まれるんですよ。コンセプトをお菓子と言いましたが、小分けされたポスト・イットを友人などにプレゼントする、なんてことがあるとよいなと思っていて。その際に、単なる色分けではなく、そこにテーマがあることで会話が弾むと思うんですね。たとえば「『カレイドスコープ』で仕事をもうひと踏ん張りしましょう!」とか、「『ブルーアワー』でひと息ついてくださいね」とか。

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こちらが全種類のラインナップ。どのテーマも「色」を話題に会話が弾みそうですね。

中の人:ああ〜、それは面白そう!"妹"はどの色が好き?

妹:うう〜ん、「フラワー」かなあ。でもこっちもよいなあ...、いやあ、決められないっ!

坪井さん:1つに絞りきれない場合は複数お選びいただいてもよいんですよ!そうやってさまざまな組み合わせをお楽しみいただくことも想定した展開にしていますからね!

ーよく考えられている...!それぞれの色の組み合わせはどうやって決められたのですか?

坪井さん:お客様のご協力のもとに決めました。まず、それぞれの色をお客様にお渡しして、どのような印象を持っているのかをヒアリングしていきます。次に、集まった内容を20〜30の項目にカテゴリ分けしてスコア化し、それを参考にしましたね。

中の人:すごい!そこまで厳密にやっているんですね!

坪井さん:ええ、それほどまでに、皆様が思っている以上に色というものは奥深く、楽しいものなんですよ!

妹:面白いなあ、私も友達にポスト・イットをプレゼントしてみよう!

中の人:ポスト・イットをもらうなんてあまりないだろうから反応が楽しみだね!

ロールタイプにキャンディ型まで!?こんなポスト・イットもある!

坪井さん:せっかくなので、私たちがおすすめするちょっと変わり種のポスト・イットをご紹介させてください!

中の人:ぜひお願いします!

坪井さん:まずはこちら、ロールタイプのポスト・イットです。

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ポスト・イット® 全面粘着ロール 各種 各520~630円+税

妹:あ!これ学生時代によく使ってました!

坪井さん:わ、ありがとうございます!それは嬉しい!

妹:主にノートに貼って使っていたのですが、通常のポスト・イットだとページをめくった時に粘着部分以外のところが「ペラッ」と浮くのがちょっと気になっちゃって。その点、ロールタイプは全面粘着型なのでしっかり貼れて、それがとてもよかったんですよね。でも、私が使っていた頃はこんなパステルカラーあったかな...?

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坪井さん:実はパステルカラーは新作なんですよ!"妹"さんがおっしゃる通り、ロールタイプ自体は前からあったのですが、ビビッドな色での展開でした。というのも、当初はラベルの代わりに使っていただきたいなという思いで開発したんですね。
ただ、お客様の声を聞いていると、通常のポスト・イットと同じく、メモやメッセージを書く際にお使いいただくことが思いのほか多くて。そうなると文字の読みやすさも考慮しないといけないとなり、パステルカラーをご提案させていただくことになりました。

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妹:私はまさにその使い方なので、そのご提案が心にバッチリ刺さっています。絶対買おう。

坪井さん:さらに言うと、以前は強粘着タイプでのご提案だったのですが、書類などデリケートな表面にも使われていることもわかりまして。そこで、ちゃんと紙に貼り付きつつも、表面を傷めない粘着剤を新たにつくりました。
ちなみにパステルカラーと新しい粘着剤を組み合わせたロールタイプは、日本だけの限定ラインです。

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妹:うん、もう絶対買います。

坪井さん:ありがとうございます(笑)!さて、続いてご紹介しますのは、こちらのポスト・イットです。

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ポスト・イット® シルエットノート 強粘着タイプ 各450円+税

―こういったタイプもあるんですね!

坪井さん:こちらは目的別に使うポスト・イット、とでも言いましょうか。お客様に書いている内容をひたすら聞き、特に多かったことにリンクするモチーフをデザインしているのが特徴です。たとえば、職場の人に共有する時は吹き出し型のものに書くとか、子どもにおこづかいをあげる時はお財布型のものにメッセージを添えるとか。内容に即したモチーフを使うことで、コミュニケーションのレベルが上がることを狙ったアイテムになっています。

中の人:あ、私はこれが欲しい!

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お客様へのヒアリング結果より、約21文字の内容をメモ書きに活用していることも判明。どのデザインにもその文量を書けるスペースを確保しているのだとか。

坪井さん:書類の中の一部分についてメッセージを伝える時に活躍するヤジルシタイプですね!このタイプはユーザー様のヒアリング結果から2種類のカラーバリエーションをご用意しています。このシリーズは通常、1シルエットに1カラーなのですが、使われる目的が多いものは2種類つくっているんです。

中の人:なるほど!私はいつも、普通のポスト・イットに自分でヤジルシを書いて使うのですが、同じように使っているお客様が多いということか。いやあ、"妹"のまねじゃないけど、私はこれ絶対買いますよ!

坪井さん:ありがとうございます!

愛が炸裂!3Mの皆さんのポスト・イット活用術

―ところでちょっと気になったのですが、ポスト・イットの生みの親である3Mの皆さんは、ポスト・イットを普段どのように使っているのですか?

坪井さん・淡河さん・柴山さん:......。

―え...どうされたんですか?

淡河さん:...ようやくお話できると思って!私たちのポスト・イット活用術、ぜひご紹介させてください!!

―す、すごい熱気だ...!ぜひお願いします!

柴山さん:ではまず私から。

中の人:急に前のめりですね、柴山さん(笑)!

柴山さん:(笑)。まずはこちらのように、スマートフォンケースを改造してポスト・イットケースとしても活用しています。

淡河さん:私もそれ、やってます。

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中の人:...すごい。

柴山さん:スマホケースにこんなことをしてよいのか正直わかりませんが、磁石をつけてポスト・イットが汚れないようにしています。電話していてメモをとりたい時に「ちょっとお待ちください」ってここに書いていく、みたいな。もう10年くらいこうしていますね。

中の人:10年もされているのですね...!

柴山さん:はい、ベテランなんですよ(笑)。あとは手帳との組み合わせです。

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柴山さん:私は正方形の650というサイズのポスト・イットがとことん好きで、日々のタスクを1枚に1個書いて、まずは右側のページに貼るんです。そして、タスクをこなしたら順に、ページの左側に貼り直すんですよ。
個人的な好みでいうと、シンプルなポスト・イットが好きでして。なのでもうずっとこのような形でポスト・イットには接しております。

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興味深々で覗き込む中の人。

坪井さん:私は柴山と比べるとなんてことないのですが、パソコンに取り付けていますね。

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パソコンの横にある緑のメモ帳も実はポスト・イット。いつもノート代わりに使っているとのこと。

坪井さん:片手で1枚ずつ取り出せるポップアップ式のポスト・イットなのですが、3Mの〈コマンド™タブ〉という、きれいに剥がせる両面テープを使って取り付けています。いつもここにあるから、急にメモをしたい時にサッと出せて便利なんですよね。

中の人:自分用のメモはパソコンに打てばよいかもしれませんが、他の誰かにちょっとしたメッセージを伝えたい時はポスト・イットに書いて渡すなりデスクに貼っておく方がスムーズですし、伝わりやすいですもんね。
私もよく、仕事のお願いをする時は、メールではなくポスト・イットに書いて渡しているんですよ。メールだと埋もれてしまって、忘れられちゃうこともあるので...まあ、私からのお願いごとだから忘れられがちなのかもしれませんけど...(笑)。

坪井さん:(笑)。でも、そのようにデジタルとアナログを使い分けていらっしゃる方はとても多いですよ。ポスト・イットは気軽にサッと書けるのが魅力の一つだと思っているのですが、現代は働き方も人によってさまざまじゃないですか。なので、一人ひとりに寄り添えるような、バリエーション豊かなポスト・イットの形をご提案させていただきたいと思っています。

淡河さん:では最後に私の使い方を...。私は2人と違って、主に趣味として使うことが多いかもしれないです。こんな感じで。

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妹:かわいい!!

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すかさず写真を撮る妹。

淡河さん:イラストを描くのが好きなので、たとえばランチをしている時などにポスト・イットに描いて遊んでいます。どの色のポスト・イットに何を描こうか...なんてことを考えるのも大いなるストレス発散になっています(笑)。

妹:担当しているアイテムをご自身のストレス解消ツールとしても活用しているなんてさすがですね(笑)。

―今日色々とお話を聞いて、ポスト・イットの世界って奥深いなあと思いました。

坪井さん:ポスト・イットを単なるメモ書きツールとしてではなく、新しい世界をつくるためのツールとして我々は考えていますし、お客様にもそのように使っていただきたいと思っているんです。たとえばアイデアを出す会議の場で、ポスト・イットにアイデアを書いてホワイトボードに貼っていくみたいな使い方もできますよね。
ポスト・イットの位置を貼りかえることでアイデアをグルーピングすることができますし、またメンバー全員が意見を出しやすくもなるんですね。

中の人:私のように社内での肩身が狭い人間も、ポスト・イットを使えばアイデアや意見を出しやすくなるのですね。

坪井さん:"中の人"さんの社内的なポジションはともかく、そういうことです(笑)。

中の人:ポスト・イットそのものの使い方もアレンジがしやすく、そこに「色」という要素も組み合わせることによって、まさに一人ひとりにとって最適な使い方が生まれそうですね。私ももっと、自分史上最高なポスト・イットの使い方を楽しく模索したいと思います。3Mの皆さん、本日はありがとうございました!

妹:3Mの皆さんのポスト・イットに対する深い愛を感じたインタビューでした。そこまでの思いがあるからこそ、多くの人々に愛されるものづくりができるのだなと実感しました。私もいち愛好家として、もっとポスト・イットを愛でていくべく、今からハンズに行って色んなポスト・イット買ってきます!

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おわりに

仕事の効率をアップさせるため、コミュニケーションを円滑にするため、想像・創造の幅を広げるためなど、さまざまなシーンで活躍するポスト・イット。皆さまもぜひ、自分に合ったポスト・イットを見つけて、3Mの方々のようにガシガシと使い倒してみてくださいね!


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