あなたは「逆算手帳」というものを知っていますか?手帳やノートを通じてやりたいことを実現するための手助けをする「手帳カウンセラー」のコボリジュンコさんがプロデュースした、注目の手帳です。ここでは、コボリさんに将来のビジョンから"逆算"して理想の自分になるための方法をお聞きしてきました。やりたいことをどんどん実現させたい方は要チェックです!
「こうありたい」を実現するために夢や目標から逆算して計画を立てる手帳
―今回は、2016年の発売以来、手帳ファンの間で注目を集めている「逆算手帳」の開発者である、手帳カウンセラーのコボリジュンコさんにお話をお聞きしたいと思います。コボリさん、よろしくお願いします!
よろしくお願いします!
手帳カウンセラー・コボリジュンコさん
ワクワクする未来から逆算して夢を実現する「逆算メソッド」を開発し、2016年9月にはオリジナル手帳「GYAKUSAN planner(逆算手帳)」と「GYAKUSAN Weekly(逆算ウィークリー)」を発売。夢はサハラマラソン(250km)を女性最高齢で完走すること。
―「逆算手帳」についてお聞きする前にお伺いしたいのですが、コボリさんの肩書きである「手帳カウンセラー」とはどういったものなのですか?
私は心理カウンセラーの資格を持っているのですが、その知識をベースに、ご相談者さまの手帳やノートに書かれているものを見ながら、どのように時間を使っていて、どうすればより良い暮らしができるか、どこを改善すれば自分のやりたいことを実現できるのかといったアドバイスをしたり、本当に望んでいることを見つけるお手伝いをさせていただいています。
―なぜ手帳やノートを活用しようと思われたのですか?
2004年にホームページ制作会社を設立したのですが、設立前後のタイミングがとても忙しかったんですね。その際に日々の仕事を上手に管理できるツールがないかと色々試した結果、紙の手帳がしっくりきたんです。実際に手で書いてみることが客観視につながって、こんがらがっていたことがスッと整理できるようになったんですよ。
―そうなのですね!
それで手帳はカウンセリングにも効果的だと思って、心理学と手帳を組み合わせた「手帳カウンセラー」という肩書きをつくりました。手帳やノートというアウトプットを共有しているので、対面でのお話だけよりもカウンセリングがはかどりやすいんですよ。例えば「夜にSNSをし過ぎるのを控えて、その分をもっとやりたいことに使いませんか」などと、より具体的にご提案できるんです。
―手帳を見ればその人の暮らしぶりが見えてくる訳ですね。それでは、改めて逆算手帳についてお聞きしたいのですが、ずばりどういったものなのでしょうか?
一言で言うと、「こうありたい」を実現するために、ビジョンから逆算して計画を立てる手帳です。思わずワクワクしてしまうような将来をイメージし、それを具体的な一歩に落とし込んでいくんです。
GYAKUSAN 逆算手帳2019 ダブルマンスリー(ガントチャート&カレンダー) A5 3,704円+税(9月20日(木)店頭発売開始※入荷状況により発売日が前後する場合がございます)
―具体的な使い方を教えていただけますか?
まず最初に、やりたいことを100個書き出すことからスタートします。
―やりたいことを100個...そんなにたくさん書けるものなのですか?
いきなりスラスラと100個書ける人はそんなに多くないです(笑)。
―で、ですよね。それでも100個書くことに意味があるのですか?
ええ。最初は建前というか、やりたいことと言うよりもやらなければいけないことを書く方が多いのですが、頑張って100個書ききろうとしていく中で段々と本音の部分が顔を出してくるんです。書くことは本当に何でも良くて、その方の奥底にある欲望までしっかりとあぶり出すことが大事なんですよ。ただ、どうしても途中で書けなくなってしまう方には、その次のページにある「やらないことリスト」も活用すると本音が出てきやすくなります。
―嫌なことをイメージすると、逆にやりたいことが浮かびやすくなるのですね。
なので、やりたいこととやらないことを行き来していくとスムーズに書けるようになります。確かに100個書くことは大変かもしれませんが、この作業は決して辛いことではないんです。実際にトライしていただければわかりますが、やりたいことがたくさん見つかるのは純粋に嬉しいですし、自分でも思ってなかったことが浮かんできたりして、ポジティブな気持ちになれるんです。自分のやりたいことを考えるのはとても楽しいことですから、ぜひお気軽にやってみてください。どんなことを書いたって誰にも怒られませんから(笑)。
ワクワクするライフビジョンを思い描きながら毎日を過ごす
―やりたいことを書いた後はどうするのですか?
次のステップは、ワクワクする未来像を「ライフビジョン」として具体的にまとめていきます。
―これがライフビジョン...!
理想の将来のアウトラインをここに書いていくんです。左ページの「楽しみ」「学び・成長」「ライフスタイル」「健康」はプライベートなこと、右ページの「ライフワーク」「仕事」「お金」「人間関係」はパブリックなこととなっています。ここを埋めていくのは特に楽しいですよ!
―なるほど!この一個一個を埋めていくのですね。
これは具体的な目標ではなく、あくまでビジョンなので、実際にそれを達成できるかどうかは考えなくて大丈夫です。今の自分には到底無理かも、というものでも、あまりに飛んだ妄想レベルでも全然問題ありません。
―ああ、それは楽しそうですね!
でしょ(笑)!このページは、いかに自分のモチベーションを高められるかがポイントなので、写真を貼ったり、カラフルなペンやお気に入りのマスキングテープを使ったりして、デコレーションを楽しみながらワクワクしてつくりあげていただければと思います。ご参考までに、私のおすすめデコレーショングッズもご紹介いたします(笑)。
コボリジュンコさん私物
―ただ一方で、ずっと先のことをイメージするのが難しいという方もいらっしゃるような気もするのですが、その時はどうすればいいでしょうか?
そういった方は巻末にある「デイリービジョン」を先に考えていただくのがおすすめですね。
―理想の1日ということですか?
その通り!本来はライフビジョンをより具体的に落とし込んでからデイリービジョンに取り組むように設計しているのですが、人生全体を思い描くのが難しいという方は、まず1日の理想と現実のギャップをどのように埋めるのかを考えていただければと思います。そうすれば「じゃあこの時間はこんなことがしたい」といった願望が出てくるはずなので、それをライフビジョンづくりに活かすのが良いかと思います。
―そういうビジョンの立て方もあるんですね!
あと、ライフビジョンのページはなるべく毎日、10秒程度でいいので見ていただくのがおすすめです。思い描く理想の将来像がこのページには詰まっているので、見るだけでやる気が湧いてくるはず。明るい未来を見据えて、毎日をより元気に、ハツラツと過ごせるようになりますよ!
―なるほど!
さて、ライフビジョンが明確になった後は、今から10年後、1年後、1ヶ月後、1週間後と、逆算しながら順番に詳細な計画に落とし込んでいき、それらを見ながら何をどこまで進めるのかを1日単位で把握します。
「年間目標シート」ページ:目標を書くだけでなく、それを達成した時にどんなに嬉しいことがあるかといった「ワクワク」をセットで書いておくのが逆算手帳流。
―どのようにして目標を立てていくのですか?
どのページにも共通していることなのですが、10年後なら10年後の自分、1年後なら1年後の自分がどのようになっていたいかをテーマごとに書いていきます。
―テーマごと、ですか?
はい、例えば海外移住してのびのびと暮らすという目標ならばテーマは「住」、給料をアップさせたいという目標ならば「収入」といったものです。具体的な目標を書けるスペースは各ページ6個まで書けるようにしているので、お書きいただいた100個のやりたいことやライフビジョンと照らし合わせながら、6個以内に目標を絞り込んでいくんです。
―上手な目標の立て方のようなものはありますか?
SMARTの法則というものが目標を立てる時に便利です。その解釈は様々なのですが、私の中での定義は「Simple=単純でわかりやすいこと」、「Measurable=判定可能である。達成できたかがわかる」、「Attractive=魅力的である。自分にとってワクワクするかどうか」、「Related=夢に繋がっているか」、「Time limit=期限が明確である」というものです。この5つのポイントをクリアするように目標設定をしていくと良いと思います。
―ふむふむ。
また、先ほど6個以内に目標を絞り込むと言いましたが、全ての目標のハードルを高くし過ぎないこともおすすめです。どれか1個くらいはちゃんと頑張れば確実に実現できそうなことにしておくと良いでしょう。難しいものばかりだと、何一つ実現できなかった時にショックですからね(笑)。
―確かに...!
あと、そんなに多くの目標が立てられないという方は、ライフビジョンでパブリック側とプライベート側から、まずは1個ずつ目標設定してみましょう。仕事のことだけでなく、自分自身に関する目標もバランス良く立てると、楽しくクリアしようという気持ちがより高まりますよ。
見通しがあるから、不安な未来も明るくポジティブに見えてくる
―そもそもなのですが、年間や月間、週間と、目標を細かく落とし込んでいくのは理由があるのですか?
例えば、年間1,200キロ走るという目標を立てるとします。それを細かくしていくと、1ヶ月は100キロ、1週間は25キロになりますね。
―ええ。
それで仮に今日10キロ走ったとすると、1週間の目標の約40%を達成したことになるんです。この数字を見てどう思われますか?一回のランで40%も達成できたと思いませんか?
―そうですね、達成感があると思います!
ただ、年間の目標から見るとせいぜい0.8%程度ですから、やってもやっても届かないと思ってしまいますよね。こうなるとモチベーションが落ちてしまうのも当然と言えば当然です。もちろん、年間1,200キロという最終的な目標に対するスピードは週間目標に落とし込んだところで変わりませんが、本人が感じる"スピード感"は全然違うんですね。目標を立てても中だるみしてしまう原因は、長期的な目標しかつくらず、間を設定していないから。そこから1ヶ月、1週間と落とし込まれていて、今日はなにをするかというところまで見えていると、毎日が楽しくて仕方なくなるんです。そして夢に近づいていると実感できるんですよ。
―なるほど、目標に対して早いスピード感で進めているという意識がモチベーションになるのですね。
そうそう!また、大きな目標を実現するためには、小さな達成感の積み重ねが大事なんです。ささやかでもできたという自分をぜひ積極的にほめてあげてください。
―大人になるとなかなか褒められる機会もないですもんね。
そうでしょう!いかに自分を褒めて、楽しくなれるかがポイントなんですよ。私はよく筋トレをしているのですが、目標回数をクリアできたらトレーナーさんが褒めてくれるんですよ(笑)。残り僅かになると「あと3回!」と励ましてもくれますし。ここを乗り切れば目標を達成できるという中間地点があると、もうひと踏ん張りができるんです。
―あと、一つ気になっていたのですが、思いもよらないトラブルなどのせいで立てていた目標が明らかに達成できそうになくなってしまった場合はどうすればいいのでしょうか?
つくった以上、その目標を達成しないといけないと思ってしまいがちな方もいらっしゃいますが、それほどシビアに考えることはないんですよ。そもそも、最初に立てるのが夢の詰まったライフビジョンですから、意識の持ち方としては「いついつまでにこれをしなきゃ!」という切羽詰まったものではなく「だいたいここらへんでこれを達成しておきたいな」とか「10年後までにこういうことが必要だよね」と把握しておくくらいで良いんです。
―あ、それを聞いて安心しました!目標に縛られてしまうのもどうかなと思ったので...。
やはり環境は変わってきますし、計画も柔軟に変える必要があるんです。じゃあそもそも計画なんか要らないんじゃないかという意見もあるかもしれませんが、個人的には常に見通しや計画があった方が良いと思います。
―それはなぜですか?
計画があれば、それをもとに「これが遅れている、これはできている」という確認ができるのですが、これがないと全くの手探り状態だと思うんです。自分が今どこにいて、どこに進んでいるのかがまるでわからないというか。
―確かに...。
先が見えていない状態で前へ進むのは怖いし、不安になるのも当然です。「不安だからお金を貯めておこう」という方が多いですが、それも先が見えていないから。そうならないためにも、まずは自分でこういう未来にするんだとうビジョンと目標を立てるんですね。それで仮に実現できなくても何も問題はないんです。自分は今これぐらいのところで、これを実現して...みたいなのを決めることではじめて、未来が見えている状態になる。そうすれば、何もかもが見通しが悪くて不安だった将来が、もっと明るく、ポジティブに見えてきます。逆算手帳を通じて、未来に向けて、楽しく、ワクワクしながら過ごして欲しいと思います。
―見通しがあれば、見える未来も違ってくるのですね。では最後に、逆算手帳の10年後はどのようになっているか、お聞かせください!
定番の手帳として定着しており、海外を含めてユーザー数は100万人を超えていることになっています!私の逆算手帳にそう書いてありますので(笑)!!
おわりに
自分の大きな夢を描いて、それを日々の暮らしに落とし込む逆算手帳。ここでご紹介したこと以外にも、明るく楽しく過ごすためのこだわり機能が詰まっているので、「2019年はなりたい自分になる」という方はぜひ手にとってみてくださいね。
※東急ハンズでの店頭発売開始は9月20日(木)です。入荷状況により発売日が前後する場合がございますので、予めご了承ください。
※掲載商品は一部店舗では取り扱いがない場合がございます。取り扱い状況については各店舗へお問い合わせください。
※掲載商品は、一部の店舗ではお取り寄せになる場合がございます。
※一部価格・仕様の変更、および数に限りがある場合もございます。※掲載写真には一部演出用品が含まれます。
【予告】逆算手帳実演販売のお知らせ
コボリジュンコさんが店舗にて実演販売。開発者に直接話を聞けるチャンスです!
10月13日(土) 梅田店 15:00~18:00
10月20日(土) 博多店 15:00~18:00
10月27日(土) 新宿店 15:00~18:00