これまでのハンズ、これからのハンズ

この度東急ハンズは、新たにハンズへと店名が変わりました!今回はハンズの黎明期から現在を知るベテラン社員が集結。思い出話や秘蔵のグッズの紹介を交えて、これまでの歴史とこれからのハンズへの思いを語っていただきました!

【目次】

  1. 1.歴史そのもの!各店の店長も務めてきた、その経歴をまずは確認
  2. 2.ハンズの歴史における、エポックメイキング的な出来事といえば?
  3. 3.歴史を語る上では欠かせない、都心の大型店にまつわる貴重なお話
  4. 4.懐かしい!お宝グッズが続々登場。そして未来へのメッセージも

歴史そのもの!各店の店長も務めてきた、その経歴をまずは確認

―今回はハンズの歴史を振り返るべく、ベテラン社員お三方にお集まりいただきました。今日はよろしくお願いします!
秋野・亘・遠藤:よろしくお願いします!

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左から:店舗サポート部 秋野、店舗サポート部 亘、常勤監査役 遠藤

店舗サポート部 秋野
1982年入社。渋谷店、江坂店、横浜店を経て、藤沢店店長に。その後、新宿店統括マネージャー、町田店店長、札幌店店長を歴任後、現在は本部店舗サポートスタッフ職として商品知識研修を担当中。
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常勤監査役 遠藤
1983年入社。渋谷店、新宿店開業業務と運営を担当後、本社内部監査室・外商部・柏店店長・内部監査室室長を経て現在、常勤監査役に。2210_shashi_03.jpg
店舗サポート部 亘
1984年町田店入社。横浜店、藤沢店、本社人事、MD企画部、歴任後、店舗へ戻り渋谷店統括マネージャー、川崎店店長、リニューアル業務を担当。北千住・ららぽーと横浜店店長を務め、本部店舗サポート部へ。
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ハンズの歴史
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ハンズの歴史における、エポックメイキング的な出来事といえば?

―第1号店である藤沢店のオープン(1976年)に始まり、ここまで長い歴史を歩んできましたが、節目となるエポックメイキング的な出来事というと何が思い浮かびますか?

亘:内部的な変化でいうと、経歴の話でも出た「本部MD制」への移行ですね。それまでは「仕入れ販売員制」を採用していましたが、2007年から準備が始まり、2009年の4月から制度がスタートしました。
※2009年4月までに二子玉川店、渋谷店、江坂店・町田店、池袋店、名古屋ANNEX店(FC)、三宮店、横浜店、ハンズセレクト バス&キッチン青葉台店、川崎店、北千住店、ナチュラボ アウトパーツ丸の内店、ホーミィルーミィ船橋店、ららぽーと豊洲店、ららぽーと横浜店・大宮店・柏店、銀座店、ハンズ ビー札幌ステラプレイス店が開店

遠藤:お客様には伝わりにくい変化だけど、ハンズの歴史の中ではかなり大きな出来事だよね。

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―具体的にはどういった変化なのでしょうか。

秋野:それまでハンズでは、販売員自身が売りたいものを自分で仕入れて、自分で店頭展開して販売していたんです。それが「仕入れ販売員制」。ハンズの仕事の醍醐味でもあり、ハンズの品ぞろえの特徴みたいなところでもあったんですが、それを廃止し、本部でまとめて商品をコントロールする「本部MD制」に移行しました。

亘:私はその説明のために全店舗を行脚しました。そのときは各店舗からの反発もありましたね。

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―反発されながらも、どうして移行したんですか?

秋野:その頃、小型店もオープンしたので、大型店を含めて全体の仕組み整える必要があったんです。店舗によって特徴があるなど、お店の独自性も強みでしたが、バランスを取る必要がありました。

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亘:お客様からも「お店の個性が弱くなった」というご意見をいただいたこともありました。でも、小型店を含めて店舗数も増え、効率性も求められる流れにおいては、変化は必要なことでしたね。

歴史を語る上では欠かせない、都心の大型店にまつわる貴重なお話

―では、対外的な面で大きかった変化というとなんですか?

秋野:渋谷店(1978年)、池袋店(1984年)、新宿店(1996年)という、都心の大型店のオープンはやっぱり大きいですね。歴史を語る上では欠かせません。

遠藤:池袋店のオープン時に、初めてテレビCMをやりましたよね。「創造素材の森」というキャッチフレーズで。

秋野:ありましたね。たしかオープン時には入り口でカヌーをつくってました。全く物販と関係なく(笑)

遠藤:新宿店オープンの際には私は開店準備室にいましたが、ハンズの大型店をテナントとして出すのは初めてだったので、いろいろ大変でした。オープンにあたって契約社員を120人採用する必要があり、募集したところ想定以上の1,300人もの応募があったり。スタッフの教育など、プレッシャーもありました。

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亘:渋谷店は2009年に大規模リニューアルしましたが、その後の結果が想定よりも振るわず、更に見直しがが必要でした。私はそのタイミングで渋谷店に統括マネージャーとして配属されたのですが、新しい計画を練っている矢先から、予想もしていなかった事が次々に起きてしまって・・・。それを各フロアのマネージャー8人全員が、「僕たちも目いっぱいサポートしますから、最後までやりましょう!」といってくれて。現在も各フロアの入り口部分に残るフロア表記の木の看板を工房のスタッフに切り抜いてもらったりもしました。本当に大変でしたが、みんなが参加する手づくり感満載の形でプロジェクトをやり遂げたのが、今でも当時の思い出として残っています。

―大型店にはいろいろな思い出があるんですね!では、店頭のルールなどで今との違いはありますか?

亘:当時サインや陳列についての細かなマニュアルがなかった時代のハンズ各店のディスプレィの特徴なのですが、天井からPOPや商品など、いろんなものを吊るしたり、フロアでは商品を山積みにしたりしていましたね。

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遠藤:そうそう、かなり自由だったよね。

―では逆に、今あるもので昔あればよかったのにというものはありますか?

秋野:それはいっぱいありますよね。中でも大きいのは商品発注や管理のシステム。昔は電話とFAXで注文していましたから。バーコードをピッとやれば在庫も確認できて、お客様にもスピーディーにお応えできるという点でも便利になりました。

懐かしい!お宝グッズが続々登場。そして未来へのメッセージも

―ではここで、懐かしのグッズをご紹介いただこうと思います!

亘:ではまず私から。これは町田店オープン時のチラシです。この表紙がポスターになって駅に貼ってあり、すごく素敵だなと思って、今でも大事に持っています。

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1983年 町田店オープン時のチラシ

遠藤:懐かしいね。昔のチラシのつくり方だ。

亘:その後に正社員になり、町田店で販売促進業務をしていたときに初めて自分でつくったチラシがこれです。宣伝費も限られていたので、表紙の写真もお店で撮って。本当はポスターもつくりたかったけどお金が足りないので、知恵を絞って、広げたらポスターとして貼れるようにしました。

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町田店で作成したクリスマスのチラシ

秋野:なるほど!私も販促の経験があるのでその苦労はわかります。

亘:当時のチラシは8ページが基本で、こういう大判の1枚ものはやったことがなくて。勝手なことをやったなと、後で大問題になりましたけどね(笑)

遠藤・秋野:(笑)

亘:あとこれは、1978年に渋谷店が開業するときに出した、店長の手書きによるメディア向けのニュースリリースです。

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1978年 渋谷店開店時の手書きニュースリリース

遠藤:これは貴重だなぁ。

秋野:当時の渋谷店店長は、我々の世代のハンズ社員の憧れの方ですね。この紙はコピーさせてもらわないと(笑)

亘:ここに書かれている「TOKYU HANDSは良い物(ホンモノ)をできるだけ安く(納得性のある価格で)提供することを心がけます。親切で頼りになる店になれるよう努力します」という言葉は、今でも未来でも通用することですよね。

秋野:では続いて私から。私は初めて店長を務めたお店ということで、藤沢店にまつわる写真などを持ってきました。オープン時のセレモニーや店内風景、イベントの様子。当時は平屋建てでしたね、入ってすぐのところに工房があって。
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藤沢店 1976年開店

秋野:そしてこれは藤沢店閉店の際に配ったノベルティのポストカード。藤沢店のお客様だった有名なアーティストの方が描いてくれたんです。思い出深いですね。

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2006年 藤沢店閉店時に配布したノベルティ

遠藤:私はエプロンの背当て(エプロンの紐を背中でクロスさせるためのもの)を持ってきました。
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※左下が使用イメージ。エプロンは当時のものです。

秋野:ハンズのエプロンといったらこれです!これがないとエプロンがしっくりこない(笑)

亘:使っていたのは2009年頃までだと思います。最近の若いスタッフは、この背当ての存在すら知らないんですよね。

遠藤:そして外せないグッズといえば、この「ヒントファイル」。商品の知識や使い方などの情報を記載したシートが各売場に置いてあって、お客様が自由に持って帰れたんですよね。

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店頭で無料配布されていたヒントファイル。商品の詳しい使い方などが掲載されていた。

秋野:横浜店の開店時(1990年)に原型の「ハンズノート」がつくられて、それをアレンジする形で誕生したんですよね。この形になったのは2010年くらいかな? シート集めを楽しんでいただくために、専用のバインダーも販売して。

亘:今は残念ながらなくなってしまいましたが、数年前まで取り扱っていたので、お客様の印象にも残っていると思いますね。

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左上:ハンズクラブポイントの引き換え景品だったそっくりさん人形(注文主にそっくりな人形が出来上がる)とオリジナルチョロQ
創業40周年で社員向けに配布されたオリジナルジェットストリーム
1987年に徳間書店より発売された「東急ハンズに凝る」。ハンズで販売している商品のみにスポットを当てた本で定価1,800円。
注文販売用カタログHANDS SELECTION ※当時通信販売のはしり
右上:海外のお客様向けの英語版パンフレット
左下:1986年に学習研究社(現:Gakken)から発売された「東急ハンズの全てを紹介する」本。定価4,800円。
右下:ハンズクラブポイントの引き換え景品だったオリジナルチョロQ

―貴重なお話やグッズの紹介、ありがとうございました!
では最後に、今は大きな転換期を迎えていますが、お客様に向けて、メッセージをお願いします。

亘:組織や体制が変わっても、お客様は変わりません。いつまでもお客様に必要とされる企業であり続け、「ほしいものが、ほしいときに、ほしい分量だけ、いつでも買える」というハンズの根底にあるものを、大切にしていきます。

遠藤:そこに集約されますね。お客様からも取引先からも「困ったときのハンズ」という声を常々いただいてきましたので、そういった期待に応えられるように、その部分は変えずに新しい取り組みもして参ります。

秋野:こだわりを持ってものづくりをしている小さなメーカーなど、ハンズを支えてくれている取引先が各地にあり、その存在をいち早くハンズが見つけてヒットした商品もいっぱいあります。そういう部分もしっかり継続していきたいですね。

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亘:お客様の話を真摯に聞いてコンサルティングセールスをするという、ハンズのアイデンティティは不変です。お客様のためにも、そこは守り続けなければいけませんよね。

秋野:以前のハンズが持っていた「専門性」の部分を改めて見つめ直して、現在はビューティーコンシェルジュやシューケアマイスターといった高い専門知識を持つスタッフも店舗にはおりますので、お客様にはそういった部分にもご期待いただきたいです。今後とも変わらぬご愛顧をお願いします!

おわりに

今のハンズがあるのは、これまでご愛顧頂いた、お客様あってこそ。そしてその歴史はこれからも続いていきます。ハンズの新たな歩みにご期待ください!

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