みなさん、こんにちは。
梅田店のうっちーです。
今回は着火道具が不要のお香「hibi」の魅力について調べてみました。
マッチを擦るように火を付けて、立ちのぼる自然の香りを10分間楽しめるお香です。
「hibi」の香りには、「レギュラーフレグランス」、「ジャパニーズフレグランス」、「hibi deep.」、「hibi garden.」の4つのシリーズテーマに合わせた香りが16種類もあります。
これだけ種類がたくさんあると自分のお気に入りの香りを見つけるのも楽しくなりますね。
「hibi」のレギュラーボックスは8本入りで不燃マットが付いています。もちろん着火道具が不要のお香なので火を付ける道具もいりません。マッチを擦るように火を付けたあとは不燃マットの上に置くだけなので、購入してすぐに香りを気軽に楽しめるのも人気の秘密だと思います。
それでは「hibi」の魅力について3つのテーマで調べましたので紹介いたします。
「hibi」の魅力その1.~ 誕生した背景や実際の製造工程について調べました
火を付ける道具のいらない新しいスタイルのお香「hibi」は、兵庫県の伝統産業である「播磨のマッチ」と「淡路島のお香」の組み合わせから2015年の春に誕生しました。
「hibi」の完成までには、お香にしっかり火が燃え移るために、その機能を満たすために軸に染み込ませるワックスや頭薬の調合、本来デリケートで折れやすいお香をマッチのように擦っても折れない強度と最後まで燃えつける燃焼性の両立など様々な難題を解決するのに3年以上の歳月が掛かりました。
そこで今回は神戸マッチ株式会社さんにお伺いして、実際に「hibi」の製造現場を取材させていただきました。
神戸マッチ株式会社さんではhibiの先端部分の火を灯す部分をお香の芯材に付ける作業、商品の梱包作業をされています。シュッと擦る所作で確実に着火してお香にしっかり火が燃え移るために、軸に染み込ませるワックスや香りのイメージに合わせた頭色の調合、頭薬の調合を熟練のマッチ職人の方がされています。
また、容易に中身がこぼれないように、ピタッと中箱が外箱に収まってフィットする正確な製函技術についても創業約95年のマッチ製造会社の経験が活かされています。
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はじめに見せていただいた作業はhibiのお香の軸にワックス(パラフィン)を付ける作業です。約2千本の軸が固定されている目板を専用の装置をつかってお香先端に染み込ませる作業です。この作業でお香部分にしっかり火が燃え移るようにしています。
お香の軸にワックス(パラフィン)を染み込ませて乾燥させている間にhibi先端の頭薬部分の練り工程を見せていただきました。hibiには16種類もの香りがあり、それぞれの香りのイメージにあった色を頭薬に練り込んで着色しています。今回お伺いした際はhibi deep.シリーズの「シダーウッド」の頭薬を付ける作業でした。
その季節の温度や湿度を考え、粘度を調整し頭薬練機で色と雑薬を調合していきます。温度が下がってしまうとだまになったり、固まったりするので装置にお湯を循環させながら作業をします。
熟練のマッチ職人、左奥が飯田さん、右手前が熊谷さん。
先ほどの作業で完成したシダーウッドの頭薬の材料を軸の先端に付ける専用の機械に流し込みます。頭薬の材料の高さが均一になるように流し込んだ表面を均していきます。ワックス(パラフィン)が乾燥した軸の目板を装置に装着して、均一に頭薬が先端に着くように上下します。
作業して先端に頭薬がついた状態を見せていただきました。シダーウッドの頭薬はこげ茶色をしています。
先端の頭薬を付ける作業が終わると専用の軸台車に戻して乾燥室に運ばれます。この軸台車1台分で約6万本のhibiが完成するんですね。
会社の歴史を感じさせてくれる木製の軸台車
そのあとは乾燥したhibi本体をパッケージにセットして梱包する作業になります。ここで1つひとつ丁寧にパッケージされたものが店頭に並んでいたんですね。
今回、hibiの製造現場を取材させていただいて感じたのは、マッチ製造のノウハウを活かして、職人の方の技術と経験による作業と、機械による効率的な工程が組み合わさって完成していることが分かりました。
今回の取材に対応していただいた神戸マッチ㈱の左側が山田さん、右側が内田さんです。
「hibi」の魅力その2.~ hibiの楽しみ方について調べました
hibiの一番の魅力はマッチを擦るように火を付けて、専用のマットに置くだけで香りを楽しめることだと思います。着火する道具やお香スタンドも不要なので気軽に香りを楽しめます。
しかし、お香はデリケートなので適切でない擦り方や使用方法では折れてしまう場合があります。
では実際にhibiを使って着火の仕方や香りを楽しむまでの流れをみていきましょう。
<hibiの楽しみ方について>
①hibiを箱から取り出して、頭部分を箱の茶色い側薬(擦る部分)に対し45度の角度で、前方斜め下に向かって擦ります。イメージは「ズリズリ」と擦る感じより、「シュ」というイメージで擦り下ろしてみてください。その際に軸の端を持って擦ると折れやすくなるので、軸の中ほどを持つと折れずに火を付けることができます。マッチで火を付けるように引っ掛けるように擦ると簡単に折れるので注意してくださいね。
②着火したら頭を水平よりやや下向きにして持って、お香に火が燃え移って自然に消えるまで待ちます。自然に火が消える前に消してしまうと、お香に火が燃え移らない場合がありますので注意してください。
③hibi専用マットに寝かせて置き、約10分間香りと漂う煙を楽しみます。専用マットのトレイは遮熱性があるのでそのままデスクなどに置いても大丈夫です。気になる場合はスライドカバーの上に重ねて置くなどすればより安心ですね。
約10分間で燃え尽きてしまいますが、香りが無くなるわけではないので余韻も楽しみましょう。
「hibi」の魅力その3.~ hibiの香りを試してみました
最後にレギュラーフレグランス、ジャパニーズフレグランス、hibi deep.の3シリーズの中から人気の香りを3種類試してみました。
〇レギュラーフレグランス
「レモングラス レギュラーボックス 8本入り 770円(税込)」
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<香りのイメージ>
レモンのような甘酸っぱさと、緑の草原を思わせるすがすがしさ。疲れを癒してリフレッシュしたい時に。
<レモングラスを試してみました>
まずはhibiのレギュラーボックスに共通しているのは高さ5.7 x 幅5.6 x 奥行0.9㎝の小さなパッケージが2つの箱からできていることです。1つの箱にはhibiが緩衝材に収まる感じで8本入っています。もう1つの箱には不燃性の専用マットが入っています。それぞれhibiの香りをイメージした軸先の頭薬にカラーが付けられており、レモングラスはレモンをイメージしたような黄色です。
hibi本体が入っている箱の側面に共通して茶色い側薬(火を付ける際に擦る部分です)が付いています。初めに火を付ける際は少し小さいかなと思いましたが、1~2回目ですべて火が付きました。着火すると結構勢いよく火が立ちあがります。マッチで火を付けることが無い生活に慣れてしまっているので、火を付ける行為自体が少し特別な感じがしました。
火が付くと初めはマッチの香りがしますが、軸の方が次第に燃えてくるとレモングラスは柑橘系の軽やかな香りとすっきりした爽快な香りが楽しめました。
〇ジャパニーズフレグランス
「白檀(ビャクダン) レギュラーボックス 8本入り 770円(税込)」
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<香りのイメージ>
神秘的な深みある甘さで、別世界へ連れ去ってくれる香り。緊張を取り除き、自らの内面と向き合いたい時に。
<白檀を試してみました>
白檀の頭薬の色は淡いピンク色をしています。火を付けるまえでも白檀の甘い軽やかな香りがしましたが、火を付けると神秘的な深みのある甘い香りに変化しました。香りの立ち上がりがやさしく、非常に落ち着きのある安定した香りなので人気の香りだとよくわかりました。
〇hibi deep.
「シダーウッド レギュラーボックス 8本入り 770円(税込)」
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<香りのイメージ>
杉林の澄んだ空気を思わせる、クールで冴えたウッディグリーン調の香りが、強さと知性を呼び覚まして。
<シダーウッドを試してみました>
シダーウッドの頭薬は工場の取材でも見せていただいたこげ茶色です。さきほどの白檀と違って香りの立ち上がりがするどくスパイシーで力強い感じがしました。まるで森の中で森林浴をしながら、キャンプの焚き火をしているかのような深い香りです。個人的には家に居ながらソロキャンプの夜の焚き火を見ながらまったりしている感覚になったので気に入りました。
いかがだったでしょうか。
今回はhibiの魅力を少しでも伝えることができたらと神戸マッチ株式会社さんに製造する現場も取材させていただきました。お香もマッチも日常的に使われるもの、日々使われるものなので、使用用途が変わっても香りを楽しむアイテムとして毎日使ってもらえる、そういう思いを込めて「hibi」という名前になったそうです。
hibiはそれぞれの特徴的な香りを楽しむだけでなく、シュッと擦った時の摩擦感や炎がボッと一瞬大きく燃え上がる明るさ、炎のジジッと指先に伝わる熱など 、香りを楽しむまでの行為についても刺激的です。もちろん火を扱うので注意は必要ですが、 懐かしいような、非日常のような不思議な感覚も含めて「hibi」の魅力だと感じました。
これだけたくさんの香りが楽しめるので、自分の好きなhibiの香りを見つける楽しさや、香りを組み合わせてプレゼントするのもおすすめです。ぜひ皆さんも「hibi」の香りを楽しんでくださいね。