【工場内にも潜入】江戸硝子の職人がつくるHand Marksのタンブラーの魅力に迫る!

Hand Marksのタンブラー

「もっと、ものを育てよう。」をコンセプトにしたハンズのプライベートブランド〈Hand Marks(ハンド マークス)〉。今回ご紹介するのは、江戸硝子の窯元である田島硝子さんがつくるガラスタンブラー。ビールがもっとおいしくなる、その魅力や特徴についてお聞きしました。工場内の様子も公開します!

 

激減した手づくりガラス工場。それでも手づくりにこだわる理由

国産を中心とした産地や素材にこだわったもの、生産者や職人の技術を生かした製品など、安心して長く愛着を持って使い続けられるアイテムを展開する〈Hand Marks〉。そのラインナップのひとつである〈繊細な口当たりが心地よいタンブラー〉の魅力について、江戸硝子の窯元である田島硝子株式会社の田嶌さんにお話を伺いました。

Hand Marks 繊細な口当たりが心地よいタンブラー

Hand Marks 繊細な口当たりが心地よいタンブラー
左:クリアS 3,180円(税込) 右:モールM 3,480円(税込)
※クリアM 3,380円(税込)、モールS 3,280円(税込)もございます。

田島硝子株式会社 代表取締役 田嶌さん
田島硝子株式会社 代表取締役 田嶌さん

―まず、田島硝子さんについて簡単に教えてください。

田嶌さん:昭和31年(1956年)に創業し、昭和38年(1963年)に現在の地(江戸川区松江)に自社工場を立ち上げました。祖父が初代で、父が先代、私が三代目になります。創業当時は東京にも手づくりガラス工場がたくさんあったようですが、機械化による大量生産の流れもあって激減してしまいました。現在は弊社を含めて東京に4軒、全国でも10軒ほどしかありません。

―そんなに少ないんですね...。現在、田島硝子さんには職人さんは何人ほどいらっしゃるんですか?

田嶌さん:棹を持ってガラスを吹く「吹き場」に25人ほど、吹いたガラスを切ったり焼いたりする加工場に10人ほど、そして江戸切子の職人が7人ほど。あと、窯に原料をチャージして溶かす「窯焚きさん」が2人います。

―思ったよりも大人数という印象です!

田嶌さん:手づくりですが量産型の工場なので、ひとつの品物に対して少なくて3人、多いと7人くらいの流れ作業でつくるため、ある程度の人数が必要になります。完全に"人"で成り立っていますね。

田島硝子株式会社  田嶌さん

―機械化が進む中でも手づくりを続ける、その理由は何でしょうか。

田嶌さん:ハンドメイドならではのぬくもりや、マシンメイドでは出せない薄さなど、そういう部分を評価していただいている以上は手づくりを続けようと思っています。また、難しい依頼を受けたときに「昔の職人さんならできたのに」とならないように、技術を継承していきたいという思いもありますね。

 

「江戸硝子」とは? Hand Marksのタンブラーの魅力はどこ?

―「江戸硝子」とはどんなもので、どんな歴史があるんでしょうか。

田嶌さん:江戸時代からの製法を受け継ぎ、手づくりされたガラス製品を「江戸硝子」と呼びます。明治初期に官営のガラス製造所が品川にでき、そこから東京の地場産業として発展していきました。平成14年(2002年)には東京都の伝統工芸品に、平成26年(2014年)には経産省より国の伝統的工芸品に指定され、弊社では3人が東京都伝統工芸士の認定を受けています。

江戸硝子の東京都伝統工芸士章
写真は先代が持つ江戸硝子の東京都伝統工芸士章。

―「江戸切子」と「江戸硝子」は別物なんですか?

田嶌さん:「江戸切子」は江戸硝子に切子加工を行った製品で、透明またはガラスに色を重ねた「被せ硝子」の表面に模様をつけたものです。昭和60年(1985年)に東京都の伝統工芸品に、平成14年(2002年)に国の伝統的工芸品に指定されました。江戸切子はあくまでもカット技法の伝統工芸なので、言ってしまえば弊社でつくっているものはすべて江戸硝子ということになりますね。

―そういうことなんですね、よくわかりました。それでは〈繊細な口当たりが心地よいタンブラー〉についてお聞きします。ずばり、最大の特徴はどこですか?

田嶌さん:飲み口の薄さです。この薄さが"繊細な口当たり"を生み出します。ただ、言葉的には口の薄さがクローズアップされますが、持ったときの軽さにも注目していただきたいですね。

繊細な口当たりが心地よいタンブラークリアのMサイズ
手にしているのはクリアのMサイズです。

田嶌さん:形状も持ちやすさを追求しました。こういった薄口のグラスは、口が開き気味でストレートな形状のものが一般的ですが、少しシェイプさせたこの形状はその発展版という感じです。

繊細な口当たりが心地よいタンブラー

―ガラスのビールグラスならではのよさとは、どんなところでしょうか。

田嶌さん:当たり前のようですが、透明なのでビールの色がわかることですね。泡の立ち具合も一目瞭然だし、それに尽きます。よいグラスで飲むとおいしく感じるものですが、そういう視覚的な効果はかなり大事だと思います。

―たしかに気分が上がりますよね、見た目って大切です。2種類ありますが、無地の「クリア」に対して、縦に線が入った「モール」は特殊な技法でつくられるんですか?

田嶌さん:タネ(溶かされたガラスの原料)がやわらかいうちに「モール型」で凹凸をつけ、それを成形型で伸ばしてつくります。クリアと同じ形状ですが、デコボコしているので手触りも違いますね。

繊細な口当たりが心地よいタンブラー モール

―そもそもですが、薄くつくるのは難しいことなんでしょうか。

田嶌さん:均一な厚みで薄くガラスを吹くのは、もちろん技術的にも高度なものが必要になります。さらにそれだけではない難しさもあって...

―と言いますと?

田嶌さん:少量のタネを極限まで伸ばして薄くするんですが、ここまで薄くすると極めて細かな気泡でも見えてしまうことがあるんです。だから、原料のガラスの溶かし方も大きく影響しますね。

―成形の難しさだけではないんですね。

田嶌さん:すべてが職人の手による微妙なサジ加減で成り立っているので、作業はとても繊細です。今日はせっかく来ていただいたので、その制作現場もぜひ見学していってください!

 

工場内に潜入!熱気あふれる作業現場の様子をレポートします

ということで、ここからは工場内のレポートを。ちなみに取材日は2月の寒い日でしたが、工場内は熱気で暑い!夏はものすごい温度になるそうです...!

硝子工場の吹き場

こちらは工場の心臓部となる2階の「吹き場」。円形の巨大な溶融炉には10個の口が付いていて、中にはガラスの原料を溶かした「タネ」が入っています。

息を吹きこんで硝子を成形する

溶融炉から小さなタネを棹に取る「玉取り」を行い、制作する器のサイズに合わせてタネを追加して重ねながら、息を吹きこんで成形していきます。

溶融炉をぐるっと囲む形で作業をする硝子職人の皆さん。

溶融炉をぐるっと囲む形で作業をする職人の皆さん。溶融炉は1階と2階を貫く構造で、内部はレンガづくりとのこと。ベースとなる1階部分で温度管理が行われ、内部の温度は日中の作業時は約1300℃、夜中には翌日用のタネの準備のために約1500℃に上げられて、24時間稼動しているそうです。

「モール」のグラスをつくる作業

こちらは縦に線の入った「モール」のグラスをつくる作業。溝のあるモール型にタネを差し込み、凹凸をつけてから伸ばして成形していきます。タネを回しながら伸ばしつつ、それでも線を真っ直ぐにするためには高度な技術が必要に。

グラス本体にステム(脚)をつける作業

こちらはグラス本体にステム(脚)をつける作業。出来上がったパーツを合体させるのではなく、タネを本体の底部分につけ、それを伸ばしたりタネを追加したりしながら成形していきます。この作業ができる職人さんは、国内にはもうほとんどいないとのこと。もはや神業です!

成形が完了し、徐冷炉で温度を下げる

成形が完了したら、徐冷炉で約2時間かけてじっくりと温度を下げていきます。冷ます時間が短かったり、急激に冷やしたりするとガラスの強度が落ちてしまうそうなので、とても大事な工程です。

工業用ダイヤモンドの刃とバーナーを使ってカットし、グラスの飲み口をつくる

しっかりと冷ましたら、工業用ダイヤモンドの刃とバーナーを使ってカットし、グラスの飲み口をつくります。手作業だからこそ、複雑な形状のものなどにも細かく対応できるんだとか。

カットした飲み口部分に磨きをかけ、表面に火を当てて滑らかに整える

カットした飲み口部分に磨きをかけ、表面に火を当てて滑らかに整えます。口当たりを左右するこの大事な作業、火の入れ加減なども職人さんの感覚が命です。

飲み口を整えたグラスは徐冷炉に再度入れられる

飲み口を整えたグラスは徐冷炉に再度入れられます。じっくりと温度を下げ、完全に冷めたら、検品を経て完成。切子の場合はさらに加工場へ運ばれます。

江戸切子の加工場

こちらは江戸切子の加工場。工業用ダイヤモンドの特殊なカッターを駆使し、美しい模様を削り出していきます。

―見学させていただきありがとうございました。想像以上の迫力と熱気で、貴重な経験ができました!

田嶌さん:なかなか作業現場をお見せする機会もないので、こうやって手間と時間をかけた職人技の結晶であることがお客様にも伝わればと思います!

 

お酒を飲むときのグラスの4番バッターに!扱い方もアドバイス

―今回ご紹介いただいたタンブラー、とても薄いので割ってしまいそうなんですが、扱い方のアドバイスはありますか?

田嶌さん:ガラス屋からすると、壊してまた買ってもらわないと商売にならないんですけどね...。

―(笑)

田嶌さん:と言うのは冗談で(笑)。耐熱ガラスではないので食洗機は不可です。また、金属のタワシなどで擦ると細かい傷がついて破損の原因になるので注意が必要ですね。他の食器といっしょにガチャガチャと洗わず、面倒でもグラスだけで洗っていただきたいです。

田島硝子代表取締役 田嶌さん

―そうすることで、より愛着も湧きそうですしね。

田嶌さん:あと、ちょっと使っていないとグラスが白っぽくなったりしますよね?あれはソーダガラスのソーダ分が表面に出てきてしまった状態なんです。そうならないように、定期的に使うことも長くきれいに使うための秘訣だと言えます。

―なるほど。では、お客様にはHand Marksのタンブラーを暮らしの中でどう使ってほしいですか?

田嶌さん:特別な時間のためというよりも、日常使いしてほしいですね。ガラスの生産者としては使ってもらうことが一番の喜びなので。お酒を飲むときのグラスの中でも、4番バッターになってほしいなと思います。
ハンズさんの店頭で手にとって、この薄さや軽さ、質感を体感していただき、「これが手づくりなんだ!」という感動もお届けできればうれしいです!

 

おわりに

職人さんたちの技術と阿吽の連携で生み出されるHand Marksのタンブラー。実際に触れれば、その薄さと軽さに驚くはず。そして、手のぬくもりが伝わると思います!

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