皆様お久しぶりです。ハンズ梅田店11Fシューケアマイスターの森田です。
11月に入るとすっかり日も短くなり、休日など昼過ぎに起きようもんなら、身支度をして外へ出る頃には辺りは既にどんよりと暗く、その上さらに木枯らしに吹かれようもんなら、なんだか切ない気持ちになってしまいます。
これから冬にかけて乾燥しやすい時期ですので、革小物や革靴も注意が必要です。
生き物の「皮」はひび割れても自然治癒力があるので治りますが、「革」はひび割れてしまうともうどうすることもできません。
ですので月二回は栄養クリームを塗りこみ、保湿・潤いを与える必要がございます。
よく皆様から、クリームの種類が多すぎてどれを塗ればいいのかわからないという声をいただきます。
スムースレザー(起毛していない)に関しましては、革の質感を最終的にどう仕上げたいか?によってクリームを選ぶ必要があります。
大きく分けると以下の3パターンになります。
①栄養(保湿)と同時にツヤ感も出したい
②ツヤは控えめで栄養(保湿)を与えたい
③栄養(保湿)と同時に補色したい ※革靴に限る
①の場合はツヤ出しに特化したクリームを選ぶ必要があります。
ツヤ出しに特化したロウ成分が多く含まれているものはアニリンクリーム、クリームエッセンシャルローションなどがあります。
ガラスレザーやブライドルレザー、コードバンなどのツヤのある、堅めの革におすすめです。
塗っただけだと白く曇った状態のままですので、豚毛ブラシやコットンクロスで乾拭きをすると鮮やかなツヤが出てきます。
ロウ成分が入っているので乳白色でとろっとしているのが特徴です。
②ツヤ控えめの栄養クリームだとデリケートクリームが一般的です。
水分量が非常に多く、革素材に染み込みやすいのが特徴です。
ラムスキン、シープスキン、ヌメ革などのデリケートな革や柔らかい牛革全般におすすめです。
水分量が多いので柔らかい革の場合は浸透して一時的に濃くなりますが、やがて抜けて元に戻ります。
透明でさらっとしているのが特徴です。
③色付きの靴クリーム
靴には油分とロウ成分がバランスよく含まれている靴クリームがおすすめです。
デリケートクリームを塗っても革には問題ありませんがツヤ感が全く出ないので、靴クリームがベターです。
色付きの靴クリームですと補色効果も期待できますので、すり傷や色あせも目立たなくできます。
まれに色あせしたカバンや革小物に靴クリームで補色される方もいらっしゃいますが、衣服に色移りしますのであまりおすすめできません。
番外として、
起毛革の場合は、クリームやローションを塗るとカチカチに固くなってしまうのでミストやスプレーで栄養を与えてあげます。
ブランド物の革小物は表面が特殊なコーティング仕上げされていることが多いので、クリームを塗ると質感が変わることがありますのでスプレータイプの栄養剤を使用したほうが無難です。
以上、革靴・革小物のお手入れのご相談がございましたら、ハンズ梅田店11階シューケアカウンターにどうぞお越しくださいませ。お待ちしております。