冬は、いつもと同じようにお肌のケアをしていても、乾燥によるカサつきが気になるものです。今回はちょっと視点を変えて、蚊帳生地から生まれたタオルを使った新感覚のケア方法をご紹介します。〈白雪 スクワラン うるおいたおる〉を製造・販売する株式会社白雪の垣谷弥生さんに、タオルの魅力やケア方法について伺いました。
株式会社白雪 垣谷 弥生さん
白雪ふきんから生まれた、肌にやさしいタオル
―まずは、〈白雪〉さんの代名詞「白雪ふきん」について教えてください。
垣谷さん:蚊帳の生地を重ねたふきんです。〈白雪〉は私の嫁ぎ先なんですが、もともと奈良で蚊帳をつくっていた会社で、当初は蚊帳のはぎれがもったいないので重ねて縫って、自家用のふきんとして使っておりました。時代とともに蚊帳の需要は減りましたが、蚊帳生地のふきんは吸水性がよく使い心地がよいと評判になり、昭和40年から商品として発売することになりました。白い生地でつくり、使い続けても白さが長持ちすることから〈白雪ふきん〉と義母が名付けました。
―今ではデザインがたくさんありますよね?
垣谷さん:主に女性が使うことが多いと思うので、家事が楽しくなるようにと、柄のふきんを考案し、京友禅の染色屋さんに染めていただいています。デザインは、夫(社長)が手掛けております。季節の花や童話をモチーフにしたり、さまざまなデザインのふきんをラインナップしています。
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―それでは今回ご紹介いただく〈白雪 スクワラン うるおいたおる〉とはどんなものなのでしょう?
垣谷さん:〈白雪ふきん〉から生まれたタオルで、こちらも蚊帳生地でつくられていて、スクワランオイルが練りこまれています。
白雪 スクワラン うるおいたおる
コンパクトサイズ(28cm×35cm) 968円(税込)
レギュラーサイズ (28cm×63cm) 1,650円(税込)
垣谷さん:長らくの間「ふきん」だけを展開していたのですが、お客様の中には「〈白雪ふきん〉を、赤ちゃんのお顔拭きや沐浴にも使っている」という方がいらっしゃったのと、20年ほど前に夫(社長)が肌荒れに悩んでおり、義母も肌が弱かったので、やわらかい風合いの白雪ふきんでお肌に使えるタオルをつくれないかな、と思ったのがきっかけで開発を進めました。
―白雪ふきんとの違いは何でしょう?
垣谷さん:〈白雪ふきん〉はレーヨンとコットン、麻などでつくられているのですが、タオルはレーヨン100%なので、とてもやわらかい肌触りなんです。レーヨンは、木材からつくられる天然由来のパルプ繊維で、綿よりも吸水性に優れ、やわらかいのが特徴です。さらに特殊な技術によって、保湿力が高いスクワランオイルを分子レベルで繊維に定着させ、それを糸にして織り上げた蚊帳生地を6層重ねています。
―「スクワランオイル」とは?
垣谷さん:深海鮫などから採れる天然のオイルで、化粧品に使われていたりもしますし、人間の皮脂にも含まれているんですよ。この〈白雪スクワラン うるおいたおる〉ができてから使い続け、食生活などを改善したこともあり夫(社長)の肌の調子がよくなりました。肌に触れるものを変えることで、肌が健やかになっていくのを実感し、もっとこのタオルをスキンケアに活用できないかと思い、私が毎日取り入れて、20年以上続けているのが「蒸しタオル」と「冷やしタオル」です。
手軽にできるスキンケア「蒸しタオル」と「冷やしタオル」
―「蒸しタオル」とはどんなものでしょうか?
垣谷さん:「蒸しタオル」というと電子レンジで温めて...と、ちょっと手間がかかるイメージですよね?その時の水温やタオルの水分量、電子レンジのワット数によって温度が変わってしまいます。高温にしすぎると肌に刺激を与えてしまうので、私がおすすめしている「蒸しタオル」の温度は約40度です。
―お風呂と同じくらいの温度ですね?
垣谷さん:そうなんです。ご家庭の給湯器の温度設定は大体40〜42度くらいですよね?洗面所やお風呂場の蛇口から出てくるお湯で蒸しタオルをつくれるので、毎日続けられるんですよ。
―それでは垣谷さん流「蒸しタオル」のやり方を教えてください。
垣谷さん:タオルを約40度のお湯にくぐらせて軽く絞ります。タオルを半分に折って両手で顔を包みこむようにして30秒くらい押しあてます。ゆっくりと深呼吸を3回するとちょうど30秒くらいです。
垣谷さん:メイクを落とす前にやるのがポイントで、蒸しタオルで毛穴を広げメイク汚れを浮かせるイメージです。タオルにアイメイクが付いても目が粗いのですぐにお湯ですすげば落ちます。そのあとに普段通りにクレンジングや洗顔をしていただくんですが、この時に洗い流す水の温度もとても大切なんです。30度以下のぬるま湯で洗ってください。そうすることで皮脂を必要以上に取りすぎないんです。
そして洗顔後に冷水に浸した「冷やしタオル」でクールダウンしてください。ひんやりとして毛穴が引き締まる感じでとても気持ちがいいです。最後に化粧水やクリームなどいつものスキンケアをすれば完了です。使った後のタオルは軽く洗って風通しのよい場所に干しておけば毎日お洗濯しなくても大丈夫ですよ。洗濯機をご使用の際は、必ずネットに入れて、弱水流で洗ってください。
―いつやるのがよいのでしょうか?
垣谷さん:特にお肌の乾燥に悩まれている方は、朝と夜2回やっていただくのが理想ではありますが、夜だけでもいいですし、夜疲れてできない時は翌朝でもいいと思います。洗面所の蛇口をひねれば簡単にできるものなので、いつものスキンケアにプラスワンとして、ご自分のペースでぜひ取り入れてみてください。
アイディア次第で広がる、タオルの活用法をご紹介!
―その他におすすめの使い方はありますか?
垣谷さん:タオルなので、手や身体を拭いてもらうのはもちろん、ボディタオルとして、湯船の中で、赤ちゃんの沐浴のようにタオルをやさしく滑らせて、身体を洗うのもおすすめです。とてもやわらかい風合いなのでお肌を傷つけにくく、やさしくなじみます。私は汗や皮脂が気になる部分には石鹸を使いますが、基本的には石鹸を使わずこのタオルで撫でるように身体を洗っています。
泡立てタオルではありませんので、表面には泡立ちませんが、ミルフィーユのように重ねた生地の層の中に石鹸成分が含まれ、トロっとした感触でソフトに洗えます。背中を洗う時に、少し短く感じられるかもしれませんが、片方の手でタオルを背中に当て、反対の手を下から添えるように持ってください。
垣谷さん:あとは、湯船に浸かっている時に、デコルテ周りを包みこんで温めながら首や鎖骨など疲れている部分をタオルの上から揉みほぐしたり、首をストレッチしたりして、そのまま目をつぶってリラックスするのもおすすめです。「今日もお疲れ様」の気持ちを込めて自分を癒してあげてください。きっと心地よく眠りにつけますよ。
―レギュラーサイズとコンパクトサイズはどのように使い分けたらよいですか?
垣谷さん:普段ご自宅で使うならレギュラーサイズがおすすめです。半分に折ると蒸しタオルをする時に程よく顔を包み込む大きさになりますし、長さがあるので身体、特に背中も洗いやすいです。コンパクトサイズは旅行に持って行ったり、ハンカチがわりに持ち歩いたりしてもいいですし、子どもの身体を洗う時や赤ちゃんの沐浴にも便利なサイズです。
―どのくらい持つのでしょうか?
垣谷さん:50回洗濯をしても約85%のスクワランが残っているという実験データがあります。ただ、目の粗い蚊帳生地なので使っていくうちに縮んできたり、少し硬い手触りになってきたりしたら替え時です。使う頻度にもよりますが、蒸して、冷やして、洗って...大体3ヶ月くらいが交換の目安です。とはいえ、縮んだり硬くなったりしてもまだまだ使えますので、タオルの役目が終わったらぜひ雑巾としてお掃除に使ってください。床や壁を拭いたり、水道の蛇口を磨くとピカピカになりますし、靴磨きに使うのもおすすめです。そして最後は小さく切ってプランターなどの土どめにも使えます。レーヨンは木からできた繊維なので土に還るんです。いろいろな使い道があるので、ぜひ無駄なく使い切ってみてください。
おわりに
蚊帳生地から生まれたタオルを使った「蒸しタオル」「冷やしタオル」は、タオルと水があれば簡単にできるスキンケア方法です。乾燥が気になる季節のケアにぜひ取り入れてみてくださいね。
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