近年、発生頻度が高まっている大型台風や豪雨。災害から自分や家族を守るためには、正しい知識と心構え、そして確かな備えが大切です。今回は台風・豪雨対策の必要性や揃えておきたいアイテムとともに、防災士の資格を持つハンズのバイヤーが推奨する具体的な対策方法とおすすめの対策アイテムを紹介します。
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台風・豪雨対策アイテムを備える必要性
台風は7月〜10月にかけて日本への接近・上陸が増えますが、近年は従来では考えられなかった時期や規模の台風が発生しています。また、地球温暖化や大都市のヒートアイランド化などの影響で、局地的大雨(ゲリラ豪雨)も増えています。各地で起こる河川の氾濫や浸水被害、土砂災害などの甚大な被害は記憶に新しいものも多いでしょう。
天気予報や防災気象情報を見れば、台風・豪雨の接近はある程度わかります。しかし、接近してから防災アイテムを用意しようとしても、売り切れていて買えない、買いに行く時間がない、想定より雨風が強まるスピードが速くて外出できない、といった事態に陥ることも。いざというときにすぐ使えるよう、台風・豪雨対策アイテムは事前に用意しておくことが大切です。
台風・豪雨対策アイテム|日常的に準備するものリスト
台風や豪雨が発生して物流やライフラインが止まると、コンビニやスーパーで買い物ができなかったり、自宅で電気・ガス・水道が使えなかったりと、日常生活に支障が生じます。
災害の発生後、物流やライフラインが正常化するまでにかかる日数は3日~1週間ほど。その間、家族みんなが安心して生活できるよう、最低3日~1週間分×人数分の食べ物・飲み物の備蓄が推奨されています。そのほか、調理に使えるアイテムや周囲を照らすライト代わりになるものも用意しておきましょう。
<日常的に備蓄しておきたい対策アイテム>
農林水産省の「災害時に備えた食品ストックガイド」はこちら>>
台風・豪雨対策アイテム|直前に準備するものリスト
台風や豪雨の対策は、人だけでなく家にも欠かせません。ライフラインの停止や、雨風による家へのダメージを想定して、次のような準備をしておきましょう。
- モバイルバッテリー:停電に備えて充電しておく
- ウォータータンク:断水に備えて貯水しておく
- 養生テープ:室内の窓に米印のように貼って窓を補強する
- ガラス飛散防止フィルム:割れたガラスが飛び散るのを防ぐ
- 土のう、水のう:玄関や排水口から水が浸入するのを防ぐ
台風・豪雨対策アイテム|非常用持ち出しバッグ用リスト
台風・豪雨によって被災した場合は、近くの避難所や安全な場所へ避難することになります。必要なものをすぐに持ち出せるよう、日ごろから非常用持ち出しバッグを準備しておきましょう。
<中身の一例>
- 非常食
- 飲料水
- 防災用ヘルメット、防災ずきん
- 衣類、下着
- 現金、預金通帳
- レインウエア
- 長靴
- 懐中電灯、携帯ラジオ
- マッチ、ロウソク
- 救急用品、常備薬
- 歯ブラシ、歯磨き粉
- 筆記用具
- ゴミ袋
- 生理用品
- 紙おむつ、紙パンツ
持ち出しバッグ用のアイテムは数が多いので、セット品の利用がおすすめです。また、これらの対策アイテムは準備したら終わりではなく、定期的に中身を確認して過不足や状態を確認しておくと安心です。
日常的に準備できる台風・豪雨対策
台風・豪雨対策は防災アイテムの用意に加えて、日ごろからの準備や心構えも大切です。具体的にどうすればよいのか、防災士の資格を持つハンズ防災用品担当バイヤー、大仲に聞きました。
対策1. 自宅や職場周辺のハザードマップをチェックしておく
ハザードマップとは地震、津波・高潮、浸水などの自然災害が発生した際に予測される、被害の大きさと被害が及ぶ範囲を地図にまとめたものです。「洪水」「内水」「津波」など、災害の種類別にさまざまなハザードマップがあり、各自治体の窓口やホームページなどで入手できますので、まずはこのハザードマップで自宅や職場周辺の状況をチェックしておきましょう。
こちらは新宿区の洪水ハザードマップ。色が濃いところほど危険度が高くなります。
新宿区の公式サイトはこちら。ハザードマップもこちらからご覧いただけます。>>
対策2. ハザードマップ上で危険な場所を確認しておく
ハザードマップは場所や地域の危険性を確認でき、安全な避難経路を見つけることにも役立ちます。休日にその経路を実際に歩いてみて、どの場所が危険か、避難所はどこにあるのか、などを確認しておくことも重要です。また、その情報は家族間でもしっかり共有しておきましょう。ハンズ各店の防災用品売場の店頭にも、その店舗の所在地近隣のハザードマップを掲示しています(※)。初めて目にする方も多いかもしれませんが、この機会にぜひ、ご自身に関わる場所のハザードマップも確認してみてください。ご自宅でハザードマップを確認したい場合は、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」がおすすめです。
国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」はこちら>>
※ハザードマップを掲出していない店舗もございます。予めご了承ください。
直前にやるべき台風・豪雨対策
台風が迫っているときは、家の内外で対策が必要です。大仲が推奨する事前にしておくべき対策を、家の外と中に分けて紹介します。
家の外の対策
台風の発生、接近の可能性がわかったら、家の外の状態を確認しましょう。具体的には窓、排水溝・側溝、庭木や塀などが強い雨風に耐えられるか確認し、必要に応じて補強や収納といった対策をします。
- 窓、雨戸:しっかり閉め、必要に応じて板を打ち付けるなどの補強をする
- 排水溝、側溝:掃除をして水はけをよくしておく
- 鉢植え、ゴミ箱など:飛ばされないように固定するか、家の中に入れる
- 庭木、塀など:風で倒れそうなものは補強しておく
なお、台風が接近してからだと天気が急変しやすく、屋外の作業は危険です。日ごろから天気予報や防災気象情報をチェックしておき、屋外の作業は天気が崩れる前に済ませましょう。
家の中の対策
家の外の対策が終わったら、手前で紹介した直前に準備するアイテムを使い、家の中も台風に備えます。
- 窓にガラスの飛散を抑制するテープやフィルムを貼る
- 飛来物に備えてカーテンやブラインドを閉めておく
- 停電に備えて、携帯ラジオ、懐中電灯、ランタンなどを用意する
- 避難が必要な場合に備えて、防災アイテムや水、食料などを用意する
- 避難場所や避難経路、危険箇所をハザードマップで確認しておく
台風は地震と違って危険が迫ってきていることが事前にわかります。しっかりと対策しておきましょう。
直面しているときの台風・豪雨対策
台風・豪雨に直面しているときは、身の安全の確保が何よりも重要です。注意したいポイントを、自宅と避難時に分けて紹介します。
台風や豪雨に直面しているときに自宅で気を付けること
不用意に行動せず、テレビやラジオなどで情報収集をしながら、建物内で台風が通り過ぎるのを待ちましょう。停電で閉じ込められる恐れがあるので、エレベーターは使わないこと。河川や用水路には近づかず、様子を見に行くことも厳禁です。
避難所への避難が必要になったとき、移動の際に気を付けること
浸水した道は足元が見えないので、杖や傘を使って地面を探りながら歩いてください。また、マンホールや用水路のフタが開いていることがあるので、近づかないこと。履き慣れている底が厚い靴を履き、両手が空くリュックタイプのバッグで避難しましょう。食料の確保も忘れずに。
直後に気を付けるべき台風・豪雨対策
マンホールが外れていたり、建物や樹木が倒壊したりしていることがあるので注意しましょう。屋内配線の漏電、屋根や屋根瓦の破損・落下、家屋の雨漏りなども確認が必要です。 また、復旧作業時などは衛生面への注意も重要です。感染症を防ぐために丈夫な手袋や底の厚い靴、肌の見えない長袖の服などを着用し、乾燥して土埃が舞うこともあるので目や口も保護しましょう。
おすすめの台風・豪雨対策アイテム5選
台風・豪雨対策について見てきたところで、最後におすすめのアイテムを厳選して紹介します。台風・豪雨にはもちろん、さまざまな災害への対策として日ごろから備えておくと安心なものばかりなので、この機会に改めてチェックしてみてください。
※現在在庫状況が不安定となっております。各店の在庫状況は商品詳細ページでご確認くださいませ。
防災士が監修【ハンズオリジナル 自宅待機セット】
防災士としての私の意見も取り入れてつくられた〈ハンズオリジナル 自宅待機セット〉。災害時に自宅を一時避難所として使用する際に必要となる全8アイテムを揃えました。空いているスペースには個別の必須アイテムを詰めてもOKです。
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家族分揃えましょう【BOS非常用トイレセット】
意外と忘れてしまいがちなのがトイレへの備え。必要な家族人数分を備えておくのが重要です。〈クリロン化成 BOS非常用トイレセット 〉は、トイレにセットして、用を足したら凝固剤で固めて袋に入れて捨てることができます。主に自宅などで水が止まったときに便利です。
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30アイテムが入った【防災バッグ リュック防水タイプ】
続いてこちらは実際に避難が必要になったときに持ち運ぶ、避難所で必要になると想定される30アイテムが入ったセットです。リュックは防水規格IPX6認定取得の防水仕様なので、台風や水害時の避難中でも中身を水から守れます。
ガラスの飛び散りに【リンテックコマース 防災フィルム】
ガラスの飛び散りを防ぐ「防災・地震対策」フィルムです。飛散防止効果により、ガラスが割れても破片が飛び散りません。無色透明のため、お部屋のイメージを損なうことなく使用できますよ。
土、砂不要の水のう袋【スマイルキッズ 水タンクにもなる水のう袋】
水を注ぐだけで使え、土、砂不要の水のう袋です。飲料水用のタンクにもなり、家屋の浸水防止、流水防止の水路誘導、車庫の浸水防止などに使え、使用後は水を捨てれば収納できます。
防災アイテムを揃えて台風・豪雨対策を万全に
災害はいつ起こるかわかりません。万が一の事態になってから慌てないように、事前の対策と備えをしっかりしておきましょう。ハザードマップと避難経路の確認に加え、家の補強アイテムや持ち出しバッグの準備など、さっそくできることから始めてみてはいかがでしょうか。防災アイテム選びに困ったときはハンズにご相談ください。
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