この連載は、文具沼にハマった事務用品バイヤーの大瀬が、あなたを深い深い文具沼へと誘(いざな)う物語。
今回は、新年度を迎えて仕事が増え、荒れたデスクの上を直視できなくなってきた大瀬が文具・事務用品メーカーの〈ソニック〉さんを訪問。そこには机上の環境悪化を防ぐだけではなく、勉強や仕事をぐんぐんはかどらせるような「神アイテム」がありました!
新年度に慣れ始めた頃に、「夢あるモノ」を
ここは東京・浅草橋界隈。春のやわらかな風に吹かれ、ヒントマガジン編集部員は思い出していた。
―大瀬さん、このあたりは昔ながらの問屋街で、老舗の文具メーカーも多いっていってたなぁ。今日うかがう〈ソニック〉さんも70年以上の歴史があるようだし。
(回想のなかの大瀬:...あと、〈鬼平犯科帳〉の生みの親・池波正太郎氏がこよなく愛した洋食店もある...川沿いにはとてもおいしい佃煮店がある...とてもおいしい...。)
―...そうこう思い出している間に〈ソニック〉さん東京支社に到着しました。が、あれ?大瀬さんがいない。どこだろ。
(ガリッ...ガリガリガリッ...)
―ん?
(ガリガリガリッガリガリガリッ...)
―あっ!
大瀬:(ビクリ)
―大瀬さん!こんにちは。一体どうしたんですか?そんなガリガリと...。
大瀬:はい、こんにちは。こちらは〈ソニック〉さんが特許を取得した〈トガリターン・手動鉛筆削り〉です。
―日本文具大賞を受賞した有名シリーズですね!ってそれは分かるんですけど、いま一瞬ビクッてしたような...?
大瀬:...春ですね。新たな年度が始まりました。日々、特に仕事においてはさまざまな新情報が続々と舞い込み、記録したり、整理したり...細かな作業と時間に追われることが常々...いとめまぐるし...。
―スゴく忙しいんですね。
大瀬:左様。なのでせめて鉛筆を削って無心になろうと...。(ガリガリ...)
―ひ〜。
???:お二人とも、ようこそお越しくださいました!
―あっ!月山さん!本日はよろしくお願いします!
月山さん:どうぞよろしくお願いします!
大瀬:本日は何卒。...ん?なにやら背後に気配を感じる。(くるっ)
左から
大阪本社企画開発部の大辻雄也さん、糸井和生さん、大谷祐佳さん
糸井さん・大辻さん・大谷さん:ようこそお越しくださいました!本日は私たち大阪本社スタッフもリモートで参加します。よろしくお願いします!
大瀬:おやまあ。どうぞよろしくお願いします。では早速、本日訪問の目的をば。私の仕事量が如実にあらわれたデスク、もとい、すべての忙しい人の机の上を救うアイテムをお尋ねしたい。
―忙しい人の机の上っていうと、いろんなモノでちらかってるイメージですが。そういうことでOKですか?
大瀬:左様。ペンやらクリップやら紙資料やら本やらなんやらかんやら。いつも帰宅前にデスクを整頓するようにしているが、この頃は思うようにいかない。デスクの上(と現実)を直視できんのです。
糸井さん:お任せください。私どもは「夢あるモノづくり」をお届けするメーカーです。オフィスの事務用品はもちろん、児童・学生さんの勉強机にも置いていただけるような文具を豊富に揃えています。
大辻さん:特にいまは新年度の環境の変化に慣れ始める時期なので、机の上を見直して整頓したくなりますよね。お役に立てると思います!
―ちなみに、〈ソニック〉さんはクリップの製造が会社の始まりだったんですよね。
糸井さん:そうです。こういった昔ながらのクリップなんですが、実は今も日本でつくり続けています。
大瀬:昔懐かしい感じですが、私はいまでも重宝しております。なにせ使いやすいので。
糸井さん:ありがとうございます。先ほど申し上げたように、私どもは「夢あるモノづくり」を大事にしていますが、「しっかり機能的なモノ」であることが大前提。ですので、そのお言葉が聞けて嬉しいです。
大辻さん:機能的で使いやすく、「かゆいところまで手が届く」から、身の回りのストレスを減らせる。すると作業が楽しくなる。その結果、勉強もお仕事もぐんぐんはかどる。そんな好循環をつくりたいですね。
大瀬:夢のような状態。
大谷さん:ちなみに本日ご紹介するアイテムはリモートシーンも想定しているので、オフィスや学校だけではなく、カフェや図書館といったあらゆる「作業環境」で活用していただけますよ!
①60°の持ち運べるペンケース〈カクスタ ポータブルペン立て〉
大辻さん:まずご紹介するのは、〈カクスタ ポータブルペン立て〉です。
ソニック カクスタ ポータブルペン立て 各1,980円(税込)
商品ページはこちら>>
大瀬:ほう。ペン立て。断面がこちらを向いている...。
大辻さん:そう、60°の斜面です。モノを入れやすく、取り出しやすく、ぱっと見た時に中身が分かりやすい構造になっています。大瀬さん、どうぞ使ってみてください。
大瀬:ほうほう。迷いなくサクサク入れられる。慣れればノールックで入れられるかもしれぬ。
―ペンを片付ける時にいちいちペンケースの口を見て、入れて、また取り出して...って、意外と面倒ですもんね。かといって雑にも扱えないから、結果机の上でちらかるという...。
大辻さん:そうですね。企画開発中にさまざまな角度を試したところ「最も使いやすく、負担がかかりにくい角度が60°」という結論に至りました。机の上のゴチャつきがなくなれば稼働領域が広がりますし、よいこと尽くしですよ。
大瀬:クリップや付箋、スティックのりやはさみも収納しやすそうですな。充電ケーブルや電子ペンをまとめるのもよかろう...。
―大瀬さんのデスクの上がリアルに想像できます。私はなんだか...メイク道具にも応用できそう!と思いました。ブラシとかビューラーとか。文具じゃないんですけど。
糸井さん:モノのサイズに対する汎用性はかなり意識したので、文具以外でも、もちろん活かしていただけますよ。
大瀬:うむ...私としては、このマステがすぽっと収まる感じがとても気持ちよい。なぜなら、小さなマステや消しゴムなどは、ペンケースから取り出そうとする度に苦戦してしまうので。
―分かります。「あれ?どこいったんだろ?」って、覗き込むはめになりますよね。そしてゴソゴソ取り出さなくてはならない。
糸井さん:そのような 「ちょっとした手間」をなくせるのも、このアイテムのよいところです。
大瀬:...ちなみに、このファスナー、四角い縁に沿ってきっちり縫い合わせられているから、噛み合わせに非常に優れているのでは...。
大辻さん: ! 大瀬さん。そんな細かなところにも気づかれるなんて、さすがですね!
大辻さん:そのままペンケースとして持ち運んでいただけるよう、ファスナーの使い心地にもこだわろう!と考えたんです。ただ、この縁の曲線にフィットする既存品のファスナーが見当たらず。そこで、思い切って特注したんですね。このアイテムだけのために。そのおかげで、スルスルッとした、理想的な噛み合わせのよさを実現できました。
大瀬:おお、特注...。よい手間をかけられましたな。目的はなくとも、つい開け閉めしたくなるような心地よさ...。
大辻さん:「つい手に取りたくなる、触りたくなる」というのもポイントですね。ボディにはやわらかくサラッとした質感のシリコン素材と、やさしげなニュアンスカラーを採用しました。ペン立てにした時に隣り合う面には磁石を内蔵させているので、ピタッと貼り付く気持ちよさを感じていただけますよ。
大瀬:つまり...サクサク、スルスルッ、やわらか、ピタッ!!(楽)
―よい笑顔です。
大瀬:私はアウトプットする時はPCのタイピングではなく「手で書く」ようにしているので、書く意欲が湧きそう。仕事をちょっと頑張れるかもしれぬ。(笑顔)
②開いたページをキープする〈オモクリップ〉
大谷さん:お次にご紹介するのは、厚みのある本、例えば参考書や問題集のページキープに役立つ〈オモクリップ〉です。
ソニック オモクリップ ブック用 おもさでページキープ! 770円(税込)
商品ページはこちら>>
―そのネーミングからして...本の錘(おもり)であり、クリップなんですよね。参考書や問題集というと学生さんのアイテムというイメージですが、そこに開発のきっかけがあったんですか?
大谷さん:そうですね。きっかけの1つは、中高生の方々のSNSの「勉強アカウント」でした。ご自身の手もとや机の上の様子、学習環境を紹介されているんですが、厚みのある参考書を見ながらノートをとる時、参考書を手で押さえながら開いている方がとても多かったんです。
―例えば、参考書が閉じないように左手でページを押さえながら、右手でノートをとる、という感じですか?
大谷さん:まさに、です。その状態って意外と集中力に影響するんですよ。違う参考書や資料を読みたい時や、思わずページから手を離してしまった時に、もう一度同じページを開き直す必要があるので。
―なるほど。ちょっと面倒ですし、調子がくるっちゃうかもしれないですね。
大谷さん:そんな煩わしさを解決したかったこともあり、〈オモクリップ〉の企画開発を進めました。
大瀬:...。
―大瀬さん?どうしました?
大瀬:私、昔これに似た輸入事務用品を使っていまして。非常に錘(おもり)っぽかった。確かこんな感じだった...。
―クリップの持ち手に錘(おもり)がついている...?いや、錘がぶら下がっている...んですよね?
大谷さん:そうですね!錘(おもり)がついたクリップをページに留めて、その重さで開いた状態を固定する。〈オモクリップ〉と同じ原理ですね。
大瀬:すごくよいアイデアだし、ページキープは確かにできるが、大変重かったという記憶がある。
―〈オモクリップ〉はそうでもなさそうですが?
大谷さん:私どもはクリップの持ち手部分のなかに錘(おもり)を入れ込みました。ちょうどよい重さはもちろん、錘(おもり)を軸として機能させることで、机に置いた時の安定感も叶えているんですよ。
大谷さん:シンプルなフォルムかつツヤッとしたクリアタイプなので、クリップを留めても文字が隠れません。
―特に問題集のページの横側ってヒントが書かれていることが多いですもんね。これは助かるかも。
大瀬:ちなみに、クリップの縁にある立体線は何ゆえ...?
糸井さん:紙の滑り止めですね。思わず本を引っ張ってしまった時でも、がっちりホールドし続けられるように工夫したポイントです。ただし、あまりに突起していると紙に留め跡が残ってしまうので、そうならない程度の絶妙な高さに仕上げています。
―さすがクリップを製造しているメーカーならではの知見と技術!
糸井さん:ありがとうございます。学生さんのみならず、大瀬さんのように机の上に厚みのある資料がたくさんある方、資格勉強中の社会人の方にもぜひ役立てていただきたいです。最大開口約4.5cmなのでたっぷりはさめますよ。
大谷さん:私は料理のレシピ本にも愛用しています。仕込み中ってどうしても手が汚れてページをめくりづらくなるので、事前に留めておくと便利ですよ。分量や調理をしっかり目で追えます。
大瀬:ほう。よいアイデアですね。...楽譜にも愛用できるやも...。
※大瀬さんは趣味でピアノを嗜んでいます。
③時間管理上手になる〈時っ感タイマー 3・2・1!〉
大谷さん:机の上を整頓するアイテムだけではなく、こちらの〈時っ感タイマー 3・2・1!〉も、ぜひご紹介させてください。
ソニック 時っ感タイマー 3・2・1! 3,960円(税込)
商品ページはこちら>>
大瀬:ほう...デジタル時計のタイマー。たしか貴社はアナログ時計バージョンも手がけられていたような...。
大谷さん:そうですね!今回は「デジタル時計」ならではの要素を活かし、視覚にしっかり訴えかけられるタイマーにしました。
―と、いいますと?
大谷さん:前作では「数字」と「色」を同じメモリで表示していましたが、今作はそれぞれを別に立たせることで、ひと目見た時の分かりやすさをぐっとアップさせたんです。
大瀬:ちょっと実際に使ってみましょう。最大設定時間は60分...あ、スタートボタンを押すとまず3カウントされるのですな。
大谷さん:ボタンを押してからペンを持ったり、姿勢を正したり、心の準備をしたりする時間が必要ですからね。
―ロスタイムなく測定できますね!なんだか試験開始!のような緊張感も。
大瀬:始まった始まった。
―数字が大きい!減っていく色も認識しやすいです。あ、音も鳴ってる!
糸井さん:視覚的に把握すると、「時間の経過」と「作業量」がすりあわせやすくなるんです。例えば、「30分設定の10分のメモリを過ぎるまでにこの問題を解けるようにしよう」「60分設定の40分のメモリを過ぎるまでにこの議題を終わらせよう」など。時間に対する意識が高まって配分が上手になりますよ。
大瀬:社会人の会議にも欠かせぬアイテム。「結論は次回に持ち越し!」というパターン、決して少なくない...。
糸井さん:超過した分はカウントアップされます。最終的にどれだけの時間が必要だったのか分かるので、次の会議に活かせますよ。
大谷さん:消音モードにもできるので、図書館で試験勉強をしている時やカフェでリモートワークをしている時もそのままお使いいただけます。
―ダイアルを回してボタンを押すだけだから、お子さんでも使いやすそうですね。スマホやゲームの時間設定によいかも。
大谷さん:そうですね。時間管理は作業を効率よく進めるカギなので、勉強にもお仕事にも、日々の習慣づくりにも、ぜひ役立てていただきたいです。気持ちの整理整頓にもつながりますしね。
大瀬:時間内での整理整頓を心がけたいものです。
【おまけ】充電器、ちゃんと保管していますか?〈USB充電器 ケーブルリング付ユートリムエル〉
―机の上だけではなく時間の使い方も改善できそうですね。充実の3アイテムでした。
大瀬:...。(じっ)
―大瀬さん?なにか気になるモノがありましたか?
大瀬:これは...充電器だろうか...?
月山さん:はい!〈USB充電器 ケーブルリング付ユートリムエル〉ですね。私どもはそういったモバイル関連アイテムもご提供しています。ちなみに、大瀬さんはデスクの上でスマホを充電する派ですか?
大瀬:ええ、その派閥ですね。特にPCまわりで。だから余計にモノがゴチャッと見えてしまって。
月山さん:でしたらきっと、デスクの上の整頓に役立つと思いますよ。
ソニック USB充電器 USB-A&C ケーブルリング付 ユートリムエル 各2,860円(税込)
商品ページはこちら>>
―ころんとまるみがあってかわいい!シリコン素材を使っているんですね。〈カクスタ ポータブルペン立て〉と同じくやわらかな手触りで、つい触りたくなります。
大谷さん:充電パワーもバッチリですよ。最大出力2.4Aで急速充電が可能です。2つのUSBポートがついているので、2台同時にお使いいただけます。
大瀬:プラグは折り畳み式ですか。頼りになるし、非常にコンパクト。
大谷さん:本体バンドにケーブルリングをはめて、お手持ちのケーブルをセットすれば、スッキリキレイにまとめられます。
―充電ケーブルは〈カクスタ ポータブルペン立て〉に収納するのもよいですが、これならセットで保管できるし、持ち運んだ先でも色で自分のものだと認識できますね。
月山さん:そうですね!カバンのなかに入れたり移動先で充電したりすることも多いでしょうから、お好きな色で、ぜひキレイにまとめてみてください。ちなみに...壁のコンセントに差し込んだ状態でもケーブルをまとめられるので、「浮かせる収納」にも役立ちますよ。
―もはや机の上だけではなく、部屋のなかの整頓にも役立ちそう。
大瀬:いろいろご紹介していただいたので、ここで私一度気持ちを整え、日々の作業のイメトレをしてみます。
―いかがですか?
大瀬:「こういうものがあると、確かに便利だ」と実感できるアイテムばかり。...デスクの上の「直視したくない現実」から救ってくれそうな気がする...仕事がはかどりそうな気がする...。(めらめら)
―よかった!まさに神アイテムですね。神がかった仕事をしてください。
糸井さん:大瀬さん、応援しています!そして日々、勉強にお仕事に励むみなさまのお力になれると嬉しいです。
―心強いです。本日はありがとうございました!
おわりに
勉強時間が増えても、仕事量が増えても、きっと大丈夫。〈ソニック〉さんの神アイテムで机上の環境を改善して作業を楽しく・効率よく・どんどん進めていきましょう!
【おすすめの関連記事】
・【文具沼vol.28】定番モノは文具沼への入り口〜つるプリッ!に癒される「おしりマウス」編〜
・【文具沼vol.29】定番モノは文具沼への入り口〜月並みではないカレンダー編〜>>
・【文具沼】連載一覧はこちら>>
※工場生産遅延の影響で入荷日の遅れや商品仕様の変更が生じる場合がございます。
※掲載商品は一部店舗では取り扱いがない場合がございます。取り扱い状況については各店舗へお問い合わせください。
※掲載商品は、一部の店舗ではお取り寄せになる場合がございます。
※一部価格・仕様の変更、および数に限りがある場合もございます。
※掲載写真には一部演出用品およびイメージ画像が含まれ、店舗でお取り扱いがない場合がございます。
※商品価格等の情報は、掲載時点のものです。