ゴミについて深く考えたことはありますか? なんとなく毎日出している...という方がほとんどなのでは? そんな意識を見直すべく今回は、お笑い芸人でありゴミ清掃員でもあるマシンガンズの滝沢さんに、ゴミにまつわるあれこれをお聞きしました。ゴミ関連の便利アイテムもご紹介しますのでご注目を!
- 【目次】
- 二足のわらじを履くようになった、その理由やきっかけは?
- えのきバター事件?ゴミ回収にまつわるエピソードが聞きたい!
- 実践を交えて、ハンズおすすめのゴミ関連アイテムをご紹介
- ゴミを減らすために、意識してほしいこと、そして大切なこと
二足のわらじを履くようになった、その理由やきっかけは?
滝沢秀一さん
お笑いコンビ「マシンガンズ」の活動の傍ら、ゴミ清掃員としてゴミの回収業務にも従事。ゴミ関連の一般社団法人の代表、環境省のサステナビリティ広報大使、各地での講演会の講師など、幅広く活躍中。
―いろいろなところで聞かれていると思いますが、お笑い芸人とゴミ清掃員の二足のわらじを履いている、その理由やきっかけを改めて教えてください。
滝沢さん:理由は簡単で、お笑いでご飯を食べられなくなったから。36歳のとき、テレビや営業の仕事が段々と少なくなってきたタイミングで妻が妊娠したんです。最初はアルバイトでもするかと軽く考えていましたが、アルバイトも全く見つからなくて。とにかく何でも構わないという感じでいろいろ探したところ、唯一採用されたのがゴミ清掃の仕事でした。
―選んで始めたわけではないんですね...?
滝沢さん:本当にたまたま、偶然も偶然。ゴミに興味があったわけでもないし、環境問題に対して思うこともなかったし、芸人としての仕事の幅を広げようなんて考えももちろんなくて、ただお金を稼ぐことが目的で。そんな始まりでしたが、今年でかれこれ11年目になります。
―11年は長いですね。近年、ゴミの回収で何か大きな変化はありましたか?
滝沢さん:コロナの外出自粛期間中は世界が違いましたね。外でお酒を飲んでいた人たちが家で飲むようになって、外のゴミが全部家庭ゴミに押し寄せた感じで。それに加えて、みんな行くところがないから断捨離を始めて、一斉にゴミを出したんです。
―たしかに生活が一変しました...。
滝沢さん:だからもう大変でしたよ。当たり前ですけど途中では終われないから、すべて回収するまで帰れない残業の日々で...。正月明けがずっと続いているみたいな感じでした。
―11年前から時代も変わりましたが、ゴミの傾向も変化するものですか?
滝沢さん:時代にあわせて変化はあります。例えばこの仕事を始めた当時は缶コーヒーの空き缶が多く出ていたんですが、ある時期からあまり出なくなったんです。それはコンビニのコーヒーが登場したから。そして次に持ち運びに便利なフタ付きのコーヒーのゴミが増えて、最近はまた缶が出るようになってきました。ゴミが世相を映すというか、ブームによってゴミも変化しますね。
えのきバター事件?ゴミ回収にまつわるエピソードが聞きたい!
―ゴミ回収の実体験で変わったエピソードがあれば教えてください。
滝沢さん:忘れられないのは、閑静な住宅街のゴミ集積所で、90リットルのポリバケツいっぱいに入った「えのきバター」が捨てられていたことですね。あれは謎でした...(笑)
―えのきバター???
滝沢さん:調理済みで、もう意味がわからない。えのきバターパーティーなんて聞いたことないし(笑)。まあゴミ出しとしてルール違反ではないんですが...えのきバターは...。
―謎すぎますね(笑)。では、これは危なかったという経験はありますか?
滝沢さん:危ないのはしょっちゅうです。包丁が袋を突き破って足の上に落ちてきたときは、持ち手側が落ちてきたから助かりましたが、刃の方だったら刺さっていた可能性も...。可燃ゴミの中に割れた茶碗が入っていることもよくあるし、大量の注射針が入っていたこともあります。中に何が入っているかわかっていれば、こちらも気をつけられるんですけどね。
―あまり深く考えずに捨てているという人も多いのかもしれませんね。
滝沢さん:ゴミって基本的に出したら終わりじゃないですか。そこから先のことはあまり考えないというか。でも包丁だったらガムテープを1枚巻いてくれるだけでも全然違いますし、誰かが回収するということを想像してもらえたら我々もうれしいですね。
―間違った出し方をされていることも多いですか?
滝沢さん:分別やリサイクルへの意識が高まっているのは間違いなくて、我々もすごく助かっているんですが、ゴミ捨ての正しい知識は完全には浸透していないですね。汚れたものは基本的にリサイクルできないということも知られていないですし、シャンプーの容器がペットボトルとして出されていることも多いです。
―意識しつつもなんとなくやっている、という面も否めません...。
滝沢さん:宅配ピザの箱は油が染み込んでいてリサイクルできないから、古紙ではなく可燃ゴミになるんですけど、そんなことほとんどの人が知らないですよね? でもゴミのことをきちんと教わった人なんて誰もいないから、正しく知れと言われても難しいのが実情です。最近はそういう啓蒙活動も増えていますが、説明会みたいなことを自治体や学校でどんどんやるべきだと思います。
実践を交えて、ハンズおすすめのゴミ関連アイテムをご紹介
―ではここから、ハンズおすすめのゴミ関連アイテムをご紹介しますので、率直な感想をお聞かせください!
滝沢さん:楽しみです!
【アイテムその1】
コジット
持ち運びできる段ボールストッカー 1,628円(税込)
滝沢さん:ん?どうやって使うんだ?
滝沢さん:あ、ちょっとわかったかも。なるほど、こういうことかな?
―正解です!先端部分を段ボールに突き刺してロックすれば、まとめて持ち運びや保管ができるんです。
滝沢さん:便利ですね、そんなに力を入れなくても突き刺せるし。段ボールって、まとめたときに小さいものが中から落ちたりするのが面倒なんですよね。これなら大きさに関係なくまとめられます。
―刺した後、先端のフックに紐を通してから棒を引き抜けば、簡単に紐でまとめることもできます。
滝沢さん:なるほど。地域によってルールが違うけど、紐が通っていればバラバラにならないから、そのままゴミに出せますね。便利だな、これ買おうかな(笑)
【アイテムその2】
―段ボールや缶、プラスチック、枝など、マルチに切れるゴミ処理用のハサミです。
滝沢さん:いろいろ切れちゃうやつか。試しにちょっと切ってみますね。
滝沢さん:おぉ!軽い力でサクサク切れます。他のものも切ってみましょう!
滝沢さん:もうラクラク。気持ちいい(笑)
―刃に施された滑り止めの凸凹加工がポイントです。コンパクトなラバーグリップで握りやすくて、開刃防止のストッパーも付いているので安全に保管もできます。
滝沢さん:すごい切れ味だから、トタンなんかも簡単に切れちゃいますね。粗大ゴミの電化製品のコードが絡まっていても、これなら一発で切れるだろうなぁ。大きなものも小さくカットしてから出してくれれば、回収もラクになるのでありがたいです!
【アイテムその3】
ジップトップ 各1,980円(税込)〜
滝沢さん:これは知ってます!というか持ってます!ゴミ業界では有名です(笑)
―そうでしたか(笑)。レンジでも使えるシリコーン容器で、繰り返し使えるのがポイントですね。
滝沢さん:ラップも使わないで済むから、余計なゴミが減りますし。使い捨てのものをなるべく使わないというのは大事なことです。こういうものを一度使うと、使い捨てに罪悪感を覚えたりしますよね。
―長い目で見れば、コスト的にも抑えられます。
滝沢さん:そうそう。丁寧に暮らすというか、そうすると結果的にゴミも減るんです。
【アイテムその4】
キングジム ホルポ 各2,035円(税込)
―こちらは外出中にもサッとゴミを捨てられる、ゴミ箱ポーチです。
滝沢さん:ただのポーチのように見えるけど...バネみたいな口を開くと中にビニールが入ってるんですね。
―はい。ミシン目が入ったロール状のゴミ袋をセットして使います。
滝沢さん:なるほどね、ゴミが溜まったらミシン目で切れるんだ。よく考えられてるなぁ。子供と出かけたりすると、お菓子の紙とか小さなゴミがやたらと出るから便利かもしれませんね。
―外出先での小さなゴミって、扱いに困りますしね。
滝沢さん:道に落ちているゴミを拾おうかなと思っても、それを捨てるところに困るから結局拾わないことが多々あって。でもこれがあれば便利だな。みんながこれを持って出かければ、ポイ捨ても減って、街はキレイになりますね。
【アイテムその5】
滝沢さん:「野菜洗いのお水」って書いてますね?
―野菜についた農薬や汚れをイオンの力で落とす、アルカリバブル電解水です。使い方も簡単で、全体に吹きかけてなじませるだけ。どれくらい汚れが落ちるのか、実際に洗ってみてください!
滝沢さん:興味あります!こんな感じでいいのかな?
滝沢さん:すごい!透明だった水にこんなに色がついてる!
滝沢さん:これ全部、汚れや農薬ですよね...ちょっとゾッとします...。やっぱり水でサッと流すだけでは汚れは落ちないんですね。
―あとは水ですすぐだけ。食材の酸化を防いで鮮度をキープする効果もあるんです。
滝沢さん:キャベツとかは外側の葉を捨てたりするけど、これでキレイにすれば捨てる量も減るし、鮮度が保たれれば食材としても長持ちするから、食品ロスを減らすことにつながりますね。
―成分は99.9%が純水(0.1%は炭酸カリウム)で化学物質は不使用なので口に入れても害はなく、水が使えない災害時などにも活躍します。
滝沢さん:素晴らしすぎます。この効果を見ちゃうと...買わないわけにはいかないな(笑)
ゴミを減らすために、意識してほしいこと、そして大切なこと
―ゴミ清掃員を続けてきて、学んだことは何ですか?
滝沢さん:ゴミというのは結局、人の気持ちなんだということですね。初めからゴミとして生まれてくるものは世の中にひとつもないわけで、キレイだからゴミじゃないとか、汚いからゴミだとか、そういうことじゃなく、その人が「いらない」と思った瞬間にゴミになるんです。
―おっしゃるとおりです。
滝沢さん:だから一番重要なのは、本当に欲しいものや必要なものを真剣に選んで買う、買った後も愛着を込めて使う、そういった意識なんだなと。「安いから」や「とりあえず」だと、極端に言えばお金を出してゴミを買っているようなものですから。
―ゴミの出し方以前に、日頃の意識が大事だと。
滝沢さん:まずはものを大切にすること。一人ひとりが少しずつ意識を変えていけば、ゴミ問題は解決すると思います。ゴミって、嘘をつかないんですよね。何を買っているか、何を捨てるか、どう捨てるか。そこに生活や性格がすべて表れる、その人の縮図みたいなもので。そう思うと、ちょっと考え方が変わりませんか?今回のこの企画が皆さんのゴミへの意識を変えるきっかけになればうれしいです!
おわりに
「初めからゴミとして生まれてくるものは世の中にひとつもない」。言われてみれば当たり前ですが、目から鱗の言葉でした。ゴミを減らすために、まずはものを大切にする意識改革から始めましょう!
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