野菜の皮、捨ててませんか?ベジセーフ×ののじの「栄養まるごとプロジェクト」対談

野菜や果物の"皮"に着目した「栄養まるごとプロジェクト」をご存じですか?今回は、そのプロジェクトを提唱する〈landlink〉と、相性ぴったりのキッチンアイテムを取り扱う〈ののじ〉の対談を実施。プロジェクトのお話から両者のアイテムの解説、おすすめレシピの紹介まで、実践も交えてお届けします!

野菜や果物の皮を無駄にしない「栄養まるごとプロジェクト」とは?

―今日はよろしくお願いします!

蓮見さん・冷水さん:よろしくお願いします!2108_eiyo_01.jpg左:ののじ株式会社 事業運営本部 冷水さん
右:株式会社landlink 代表取締役 蓮見さん
※今回の対談はののじ株式会社の本社で行いました。

―〈landlink〉さんというと、野菜を洗う水〈ベジセーフ〉が代名詞的存在ですね。

蓮見さん:〈ベジセーフ〉は野菜についた汚れや農薬をイオンの力で落とす食材専用の還元型アルカリバブル電解水です。開発したのは7年前。娘が生まれ、食に関していろいろ調べていたところ、日本は農薬使用量が世界の中でも多い国だという事実を知って衝撃を受けたのがきっかけで、そこから、家業であるクリーニング業で培った「洗う知識」を活かしてつくりだしました。

2108_eiyo_02.jpgベジセーフ
左:まとめ洗い用(1,200ml) 3,712円(税込)
右:(400ml) 1,650円(税込)

―〈ののじ〉さんといえば、ピーラーに代表される調理器具で人気です。

冷水さん:「使う人のことを考えたものづくり」をモットーとして、ピーラーをはじめとした調理器具に加え、耳かきなどもつくっています。1999年の創設以来、「こんなものがあったらいいな」「便利だな」というものをユニークな発想でカタチにしてきました。

2108_eiyo_03.jpgののじ
左から:キャベピィMAX 1,320円(税込)
ワッフルピーラー 1,100円(税込)
サラダおろし 1,760円(税込)
大根スリスリ 1,760円(税込)

―ともにハンズではおなじみですね。では本題へ。〈landlink〉さん提唱の「栄養まるごとプロジェクト」とは、どんなプロジェクトですか?

蓮見さん:「服部栄養専門学校」と「慈恵医大」と弊社の三者でつくったプロジェクトで、目的は「野菜を皮ごと食べる文化をもう一度つくること」です。

2108_eiyo_04.jpg―なぜ皮に着目したんですか?

蓮見さん:栄養価が高いことはもちろん、野菜が自分の身を守るための物質「ファイトケミカル」が豊富に蓄えられているからです。有名なのはポリフェノールなどの抗酸化物質で、人間が取り入れると抗酸化作用が起こり、免疫力の維持につながります。

冷水さん:その皮を無駄なく食べるために〈ベジセーフ〉が活躍するんですね。

蓮見さん:はい。そして、皮を食べることによって解決したいのが、子ども達の栄養問題です。実はいま、多くの日本の子ども達が新型栄養失調状態だと言われていて、ビタミンやミネラル、食物繊維が慢性的に足りていないんです。

冷水さん:そうなんですか!?知らなかったです。

蓮見さん:その改善を目指し、学校給食への働きかけをしています。そしてもう一つ、このプロジェクトで解決したいことがフードロス問題。皮や葉、茎や根といった、本来は摂取したい栄養価の高い部分こそ捨てられている現状を見直しましょう、というメッセージを込めています。

冷水さん:弊社も学校給食やフードロスを意識した事業をたくさん行っていて、商品開発においてもいろいろな形状に剥けるピーラーを開発するなど、楽しく食べるための工夫をしています。その根底にはフードロスを削減したいという思いがあるので、このプロジェクトにはすごく親和性を感じています。

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現在の取り組み、そしてプロジェクトの未来について

―具体的にどんな取り組みが行われているんですか?

蓮見さん:全国の学校にアプローチして、すでに岩手県では〈ベジセーフ〉で野菜を洗った「皮ごとレシピ」が学校給食に導入されています。あとは、スーパーマーケットの野菜売り場にプロジェクトの名前を出させていただき、さまざまなデータを店頭に掲出させてもらっています。

冷水さん:どんな内容なんですか?

蓮見さん:たとえば、人参だったら皮は実の倍くらい栄養価があることであったり、玉ねぎは茶色い皮の次の皮も剥いてしまうと栄養価の約40%を捨てることであったり、「慈恵医大栄養部 濱先生」の協力をはじめ、農業関係の機関や大学と手を組み皮の効果的な摂取方法や、効果について研究を進める事ができるのがこのプロジェクトの強みでもあります。

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――他にも行っている取り組みはありますか?

蓮見さん:規格外などの理由で農家さんが廃棄せざるを得ない野菜は想像以上の量です。だからこそ栄養まるごとプロジェクトが規格外野菜を買い取り、付加価値を付ける仕組みを現在つくっています。栄養が凝縮された粉末をうどんやピザ生地などの炭水化物に練り込めば、ビタミンやミネラル、食物繊維が摂れるんです。子ども達は炭水化物好きですからね。栄養失調問題にもフードロス問題にも貢献できます。

冷水さん:ピザを食べて野菜の栄養が摂れるなんて最高ですね!弊社としても、普段どれだけ栄養価を捨てているのかといった情報をSNSなどで発信する取り組みを考えています。そしてこのプロジェクトと弊社の商品の親和性を伝えていくことが、プロジェクトへの一番の貢献になると思っています。

蓮見さん:ぜひお願いします!国民の健康意識は高まっていますが、正しい知識を知り得る術が少ないので、このプロジェクトの活動を通じてその知識をきちんと伝えることで、皮ごと食べる文化を一緒につくって行きましょう。

―プロジェクトの未来はどこを目指しているんですか?

蓮見さん:私が実現したいのは、日本人の「健康寿命」を延ばすことなんです。だから、〈ベジセーフ〉を介して知識を広めて意識を改革し、将来的には〈ベジセーフ〉が要らない世の中をつくっていく、というのが目標です。

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冷水さん:究極はそこなんですね!私は最初、製品ありきのプロジェクトだと思っていましたが、顧客ファーストならぬ"世の中の人々ファースト"だということを知って、いま改めて感心しています。

―ハンズでは、すでに〈ベジセーフ〉と〈ののじ〉のアイテムを一緒に店頭展開しています。今後も、お客様が「こういう風に一緒に使うんだ」というのがわかるお店づくりをしていけたら、すごく効果的ですよね。

蓮見さん:それはありがたいですね。皮ごと食べると何がよいのか、フードロスの何が問題なのか。そういった知識をもとに、本当によいものを手に取っていただき、その結果、国民の健康寿命が延びていく。〈ののじ〉さんやハンズさんにもご協力いただきながら、そんな国づくりに貢献していきたいと思っています。

両者のアイテムの使い方やその実力を、実践で解説!

―ここからは、それぞれのアイテムの特徴と使い方のご説明を。ではまずは〈ベジセーフ〉から。

蓮見さん:〈ベジセーフ〉は99.9%の純水に炭酸カリウムを0.1%加えて電気分解した、食品洗浄用の食材専用の還元型アルカリバブル電解水です。もちろん、食材を洗うものなので界面活性剤や防腐剤も入っていません。

―それでどうして汚れや農薬が落ちるんですか?

蓮見さん:電解によって生成されたマイナスイオンが汚れや農薬の発するプラスイオンに吸着し、汚れや農薬を野菜の表面から分離させるんです。また、電解水は油と混ざるため、洗剤を使わなくても水溶性と油溶性、どちらの農薬も同時に取ることができるので...という説明をしても難しいですよね(笑)

冷水さん:はい(笑)

―目で見た方がわかりやすそうです(笑)

蓮見さん:では今回はミニトマトで実践してみます。洗い方は簡単で、全体に吹きかけて20秒くらいなじませたら、後はすすいで終わり。すすぎが必要なのは、汚れを分解しているのではなく汚れを浮かしているからです。

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全体にしっかりかけて、軽くなじませます。2108_eiyo_09.jpgそれだけで、表面に付いている汚れや農薬がこんなに落ちます。
(今回はトマトのヘタごと洗っているので、なおさら色が出ているとのこと)

冷水さん:すごい!水道水だとこんなことにはならないです。

蓮見さん:水道水でしっかり洗ったと思っても、もう一度〈ベジセーフ〉で洗うとまだ全然汚れが落ちますからね。ちなみに〈ベジセーフ〉の還元作用により元気になるので表面にハリが戻ります。食べ比べるとよくわかりますよ。

2108_eiyo_10.jpg冷水さん:全然違いますね!皮にハリがあって美味しいです。

蓮見さん:野菜の甘みもしっかりわかるようになります。でも正確には、汚れや農薬が取れて野菜本来の味に戻っているだけなんです。残った野菜にもう一度吹きかけておけば鮮度が保てます。さらに「アク抜き」もできるので、たとえばナスも薄くスライスにして〈ベジセーフ〉をかければ生で食べられるんです。

―う〜ん、聞けば聞くほどすごいですね。では続いて〈ののじ〉さんのアイテムをご紹介ください。
冷水さん:ではまず〈キャベピィMAX〉を。元々あった1枚刃のピーラーを進化させて2枚刃にし、大量のキャベツの千切りを簡単につくれるようにしました。

2108_eiyo_11.jpg使い方は普通のピーラーと同じ。ですが、どんどん切れます!

2108_eiyo_12.jpg左:ここまで、ものの1分ほど。右:秘密はこの刃先にあり。

蓮見さん:あっという間ですね!力を入れていない感じなのに。

冷水さん:力は全然いりません。弊社の特許であるギザギザの刃先がしっかり食い込んでズレないので、軽い力で芯までどんどん切れるんです。

蓮見さん:とんかつ屋さん、みんな使った方がよいですね(笑)

冷水さん:(笑)ギザギザの刃先によって千切りの断面も波々になるので、ドレッシングなどもよく絡みます。もちろんキャベツ以外にも使えて、たとえば大根などは2枚同時に削りだせますよ。

蓮見さん:芯まで千切りにすればフードロスも減らせるし、これは素晴らしいですね。

冷水さん:では次は、ワッフル状に切れる〈ワッフルピーラー〉を。こちらはズッキーニを使って実践します!

2108_eiyo_13.jpg食材をしっかり固定し、まず1方向に刃を入れて筋を入れます。

2108_eiyo_14.jpg左:続いて野菜の向きを変えて刃を入れます。右:それを繰り返せば、ワッフル状の輪切りがこのとおり。

2108_eiyo_15.jpg刃の入れ方や向きを変えれば、縦長のワッフル状にも。

冷水さん:断面が立体的になるので包丁で切った時と食感も違うんです。見た目や食感って大事なので、楽しんで食べることで食べ残しが減れば、フードロスの削減にもなりますよね。

蓮見さん:見ていて楽しいし、子どもも喜びそうです!

冷水さん:では最後に〈サラダおろし〉を。普通のおろし金のように刃が突起していないので安全に使え、外はふんわり、中はしゃっきりの細切りを簡単につくれます。ブレードは両面使いなので、粗めと細かめを使い分けできます。

2108_eiyo_16.jpgブレードに当て、下に向かって一方向にスライス。上下にガシガシするのはNG。

2108_eiyo_17.jpg左:切れた野菜は一体になったトレーの中に。右:ブレードの面を替えれば、粗め(手前)と細かめ(奥)がつくれます。

蓮見さん:皮ごとレシピにもぴったりですね!

冷水さん:お料理の下ごしらえなどにも便利で、私はチョコレートやチーズにも使っています。

蓮見さん:その手もあるのか。どれも便利そう...これはもう全部買いです(笑)

冷水さん:ありがとうございます(笑)

皮まで無駄なく、美味しく食べられる、簡単レシピをご紹介!

最後に〈landlink〉さん考案の"皮まで美味しく食べられる"レシピをご紹介します。

【りんごとキウイの皮ごとクリームチーズシャーベット】
材料(3本分)
りんご:1個
キウイ:2個
クリームチーズ:適量
レモン汁:大さじ1

2108_eiyo_18.jpg1.〈ベジセーフ〉でりんごとキウイを洗い、キッチンペーパーで水分を拭き取ります。

2108_eiyo_19.jpg2.〈大根スリスリ〉でりんごとキウイを皮ごとすりおろします。

2108_eiyo_20.jpg3.すりおろしたりんごとキウイを混ぜ合わせ(変色を防ぐためにレモン汁を入れます)、手でちぎったクリームチーズとともにアイスの型に入れて冷凍庫で冷やします。

2108_eiyo_21.jpg4.約3時間冷やして固まったらできあがり!

―では実食を!

2108_eiyo_22.jpg冷水さん:美味しいです!砂糖も入っていないので、フルーツの味そのまま。クリームチーズがアクセントになってますね。

―皮が入っている感じはしますか?

冷水さん:全く気にならないので、皮まで美味しく食べられます。

蓮見さん:甘党の私としてはもうちょっと甘みがほしいところですが...。

冷水さん:お好みでハチミツなどを加えてもよいかもしれませんね。

蓮見さん:ぜひご家庭でもお試しいただければと思います。これなら私でもつくれますから(笑)

2108_eiyo_23.jpg―今日はプロジェクトのお話からレシピの紹介まで、ありがとうございました!

蓮見さん・冷水さん:ありがとうございました!

おわりに

子ども達の栄養不足やフードロスといった問題への対策は、まず身近なところから。「栄養まるごとプロジェクト」に、ハンズはこれからも注目していきます!

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