窓の遮熱シートは熱や冷気の流入を防げるだけでなく、節電や紫外線対策などができる便利アイテムです。時期や使用用途によって、選び方が変わります。この記事では、窓の遮熱シートのメリットや選び方、商品を紹介するだけでなく、貼り方から注意点まで解説します。窓の遮熱シートを購入しようと考えている人は、参考にして下さいね。
窓の遮熱シートを貼った場合のメリット4つ
窓の遮熱シートを貼ると4つのメリットがあります。熱や冷気の流入を防げるのはもちろん、節電や紫外線対策、目隠しができます。それぞれ詳しく解説します。
1.熱や冷気の流入を防げる
窓の遮熱シートのメリットは、外からの熱だけでなく冷気の流入まで防げることです。窓の遮熱シートを貼るだけで、室内温度が上昇する原因の約8割を占める輻射熱(ふくしゃねつ)を遮熱して反射でき、室内温度の上昇を防げます。また窓の遮熱シートは窓に密着するため隙間を塞ぎ、冬の冷気の流入も防げます。
また外気だけでなく、冷房や暖房の室内の空気が流出しにくくなるのもメリットです。外気の熱と冷気の流入を防ぎ、室内の空気も流失しにくくなるため、過ごしやすい室温をオールシーズン保ちます。
2.節電になる
前述したように窓の遮熱シートを貼れば、外気の熱や冷気の流入を防ぎ、室内の空気も流出しにくくなるため、冷房・暖房効率が上がり節電にも繋がります。
室温は、外気の流入と室内の空気の流出によって変動します。室温が変動すれば、エアコンの細かな温度調整が必要です。エアコンは電源を入れた直後に多くの電力を消費し、一定の温度に到達すると電力の消費は少なくなります。そのため頻繁に電源のオンオフや温度の調整をすることは、多くの電力を消費するのと同じです。
そんなとき、遮熱シートを貼って部屋の温度を一定に保つことができれば、エアコンの電源オンオフと温度調整の頻度が減り、節電できるということです。
3.紫外線対策できる
UVカット機能がついた遮熱シートを選ぶと、紫外線対策もできます。紫外線は、室内にいても窓から入ってくるため、皮膚が日焼けするのはもちろん、家具を変色させたり、傷ませたりする原因にも。
UVカット機能が付いた遮熱シートを貼れば、熱や冷気を遮熱しながら、紫外線対策までできます。紫外線対策ができるからといって遮熱シートの色は、部屋が暗くなる黒やグレーだけではありません。自然光で生活したい人は、紫外線対策付きの透明の遮熱シートを選べば、外からの光を遮らずに生活できますよ。
4.目隠しできる
すりガラスタイプやミラータイプの遮熱シートなら、目隠しとして使用できるのがメリットです。光を取り込みつつ視線を遮るため、カーテンをしなくても外から室内が見えず、プライバシーを確保できます。
ただしミラータイプの遮熱シートは、外からの光を反射させて目隠しをするため、夜は機能せず室内が丸見えになってしまいます。そのため、昼間はカーテンを開けておきたいが、夜は閉めて生活したい人に向いています。
窓の遮熱シートの選び方4つ
窓の遮熱シートにはただ熱や冷気を防ぐだけではなくメリットがあるため、選び方にもコツがあります。シーズンやサイズ、貼りやすさ、素材の4つに分けて、解説します。
1.シーズンで選ぶ
遮熱シートには夏用・冬用・オールシーズン用があり、使用するシーズンで選ぶ遮熱シートが変わります。
例えば、夏用・冬用のワンシーズン用であれば、小さな子供がいる家族に向いています。子供が遮熱シートにいたずらをしても、ワンシーズンで張り替えられるため、必要以上に気にする必要はありません。
反対に張り替えが面倒に感じる方は、オールシーズン用がおすすめです。季節による貼り替えが不要なため、一年中そのまま使用できます。
以下、シーズン別の形状と特徴を表にまとめたので参考にしてくださいね。
シーズン | 形状 | 特徴 |
---|---|---|
夏用 | 薄いフィルムタイプ |
|
冬用 | 厚みがあり、気泡緩衝材のような見た目 |
|
オールシーズン用 |
商品によって異なる |
|
2.サイズや厚さで選ぶ
熱や冷気の侵入を最大限防ぐために、窓に合ったサイズや厚さで選ぶのが大切です。サイズが合っていないと、隙間から熱や冷気が侵入してしまいます。それだけでなく、見映えも悪くなってしまいます。
もしサイズで迷ったのなら、大きめのサイズを選ぶのがおすすめです。余分な部分はカッターなどでカットすれば、機能を損なわず使用できます。
厚さのおすすめは季節によって変わるため、以下を参考にしてください。
季節 | 厚さ | おすすめの理由 |
---|---|---|
夏用 |
2mmから4mm |
遮熱シートが分厚いと熱を吸収したとき窓ガラスに負担がかかるため、 |
冬用 | 7mm |
遮熱シートが分厚い方が保温性が高く、 |
3.遮熱シートの設置タイプで選ぶ
遮熱シートの設置タイプで選ぶのも1つの方法です。遮熱シートの設置タイプは、カーテンタイプや水貼りタイプ、吸着タイプ、シールタイプの4つあります。
タイプ | 特徴 |
カーテンタイプ |
|
水貼りタイプ |
|
吸着タイプ |
|
シールタイプ |
|
4.素材で選ぶ
遮熱シートの素材は、主に不織布かアルミです。それぞれ特徴や期待できる効果が違うため、以下の表を参考にしてくださいね。
素材 | 特徴 |
不織布 |
日よけ効果が高く、日射熱と紫外線をカットできる |
アルミ |
反射効果により、高い遮熱効果と断熱効果が期待できる |
不織布は日射熱や紫外線カットなど、日よけに関わる効果が高く、夏に皮膚が焼けやすい方や家具や畳の変色に気を付けたい人におすすめです。アルミは高い反射効果があり、遮熱・断熱効果も高く、夏は涼しく、冬は暖かい室内を実現するため、オールシーズン使用したい人やなるべく冷房・暖房を使用したくない方に向いています。
ハンズでおすすめの窓の遮熱シート&カーテンライナー9選
ハンズでおすすめの遮熱シートを10種類紹介します。それぞれの特徴を紹介するので参考にして下さいね。
断熱効果で冷暖房効率を高める【明和グラビア 断熱カーテンライナー】
〈明和グラビア 断熱カーテンライナー 100×140cm〉は、グレーカーテンレールに吊り下げて使用する、オールシーズン用のカーテンライナー。カーテンレールやカーテンフックもしくは、付属のSカンに付けるだけで使用できるため、取り付けが簡単です。窓やカーテンの隙間の冷気や熱気を遮断するのはもちろん、紫外線も95%カットします。カラーはグレーで2枚入りです。
■サイズ:100×140cm
■枚数:2枚入り
■カラー:グレー
〈明和グラビア 断熱カーテンライナー 100×225cm〉は、前述した商品の丈が長いタイプです。長い場合は簡単にハサミやカッターでカットして調整できます。抗菌・抗カビ仕様で、結露や湿気によるカビの発生を抑えて清潔に使用できるのも特徴です。
■サイズ:100×225cm
■枚数:2枚入り
■カラー:グレー
冷気や熱気の侵入を防ぐ【明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光タイプ】
〈明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光タイプ 100×140 ホワイト 2枚入〉は、最初に紹介した商品の採光タイプ。室内外の冷気や熱気を遮断しつつも、太陽の自然の明るさを部屋に取り入れたい人におすすめです。自然の明るさを取り入れながらも、紫外線を90%カットできるのも魅力です。
■サイズ:100×140cm
■枚数:2枚入り
■カラー:ホワイト
〈明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光タイプ 100×225 ホワイト 2枚入〉は、一つ前に紹介した商品の丈が長いタイプ。カラーはホワイトで、カーテンのカラーと合わせやすいのも特徴です。カーテンとの相性や室内からの見た目を気にする人におすすめです。
■サイズ:100×225cm
■枚数:2枚入り
■カラー:ホワイト
暗くならず省エネ効果【リンテックコマース 飛散防止機能付遮熱フィルム】
〈リンテックコマース 飛散防止機能付遮熱フィルム HGSWIR05S 46×90cm〉は、ガラスが割れても破片が飛び散らない、飛沫防止機能付きのフィルムタイプの遮熱シートです。日射熱を反射、吸収し室内の温度上昇を抑制します。半透明で光を取り込みつつも、プライバシーも守れるのが特徴です。
■サイズ:46×90cm
■枚数:1枚入り
■カラー:半透明
〈リンテックコマース 飛散防止機能付遮熱フィルム HGSWIR05M 92×90cm〉は、前述した遮熱フィルムの横が長い92×90cmタイプ。UPF(紫外線保護指数)は最高値である50+で、紫外線は99%カットできます。光を取り入れつつも家具や畳、カーペットの色褪せを抑えられます。
■サイズ:92×90cm
■枚数:1枚入り
■カラー:半透明
水貼りタイプの夏冬兼用断熱シート【ニトムズ 夏冬兼用断熱シート キューブタイプ不織布】
〈ニトムズ 夏冬兼用断熱シート キューブタイプ不織布 HH0007〉は、不織布と空気層からなる、夏冬兼用の遮熱・断熱シートです。表面の不織布の日よけ効果と、日射を約22%カットして紫外線も約50%カットできます。デザインガラス風のデザインでおしゃれな見た目で、インテリアとなじむのが魅力です。
■サイズ:90×180cm
■枚数:1枚入り
■カラー:透明(デザインガラス風)
1年を通して使用できる【ニトムズ 夏冬兼用断熱シート フォームアルミ】
〈ニトムズ 夏冬兼用断熱シート フォームアルミ HH0006〉は、アルミタイプの遮熱シートです。夏はアルミ層の反射効果により、日射カット率は約72%、紫外線カット率は99%を実現。また水貼りタイプで貼りやすく、剥がすときも簡単なため、貼り換えが面倒な人や賃貸の人にもおすすです。
■サイズ:90×180cm
■枚数:1枚入り
■カラー:アルミ素材色
幅広いタイプのガラスに貼れる【凸凹ガラス用遮熱M】
〈凸凹ガラス用遮熱M HGAL01M〉は、網入りガラスや複層ガラスなどの凸凹のガラスにも貼れる遮熱シートです。多くのガラスの種類に対応可能で、日差しは84%カットできます。また吸着タイプで貼るときに水は不要。何度も貼ったり剥がしたりを繰り返しても跡が残らないのも嬉しいポイントです。
■サイズ:92×90cm
■枚数:1枚入り
■カラー:ホワイト
窓の遮熱シートを貼る手順
ここでは窓の遮熱シートをどう貼ったら良いのかイメージが湧かない人に向けて、水を吹きかけて貼るタイプを例にシートの貼り方の手順を解説します。準備するものも合わせて解説するので、初めて貼る人は参考にして下さいね。
準備するもの
窓の遮熱シートを貼る前に準備するものは、以下の通りです。
- 水(200cc)
- 中性洗剤
- 霧吹き
- カッター
- 5mのメジャー
- スキージーまたはゴムヘラ
- 15cmの定規
- タオルや雑巾を最低3枚(汚れ落とし用、水分を拭き取る用、仕上げ用)
手順①窓をきれいに拭く
まずは窓のほこりや汚れをきれいに拭き取ります。異物があると気泡が入ってきれいにシートが貼れないため、窓をきれいにしておくことが大切です。
手順②窓のサイズに合わせてシートをカット
窓をきれいに拭いたあとは、定規とカッターを使って遮熱シートを窓のサイズに合わせてカットします。できるだけ窓との隙間ができないように、メジャーでサイズを測ってからカットしましょう。
手順③水溶液を吹きかける
遮熱シートを窓に合わせてカットしたあとは、水溶液を吹きかけて貼っていきます。水溶液は水200ccと中性洗剤2から3滴を霧吹きに入れて混ぜて作ります。
水溶液の準備が整ったら、窓ガラス全体に吹き付けます。濡れていない部分があると、その部分から剥がれてしまうため、水溶液が下に垂れるくらい拭きかけるのが良いでしょう。また遮熱シートの糊面にも吹きかけるときれいに仕上がります。
手順④遮熱シートを窓に貼る
窓ガラスと遮熱シートに水溶液を吹きかけたあとは、いよいよ遮熱シートを窓に貼っていきます。このときのポイントは、上部から貼ることです。上部の両角を合わせて貼り付けたら、全体を手で馴染ませます。もし窓からシートがはみ出ていれば、窓を傷つけないようにカッターでカットしましょう。
また気泡や余分な水分がシート内に見られたら、スキージーやゴムベラで押し出します。最後に溢れた水をタオルや雑巾で拭きあげれば完成です。
窓の遮熱シートを貼るときの注意点
ここでは、窓の遮熱シートを購入する前に知っておきたい注意点を解説します。注意点はガラスの表面が凸凹の窓は遮熱性が落ちることと、2枚ガラスの窓は遮熱シートを貼るとガラスが割れてしまう可能性があることの2つです。それぞれ詳しく解説します。
ガラスの表面が凸凹の窓は遮熱性が落ちる
ガラスの表面が凸凹した窓は、一般的な遮熱シートでは遮熱性が落ちるため、専用の遮熱シートを使用しましょう。一般的な遮熱シートでは、凸凹の窓ガラスとの間に隙間ができ、熱が流入してしまいます。
シールタイプか型板ガラス対応の遮熱シートを選べば、凸凹の窓でも遮熱性が落ちる心配もなく使用できます。
2枚ガラスは貼るとガラスが割れる可能性がある
2枚ガラスの窓の場合、遮熱シートを貼るとガラス内で熱がこもり、ガラスが割れる可能性があります。そもそも2枚ガラスはもともと遮熱性が高く、中でも内部を真空状態にした2枚ガラスは断熱効果が高いため、窓の遮熱シートを貼る必要がありません。
遮熱シートの購入を検討しているのであれば、貼る予定の窓が2枚ガラスではないかを事前に注意して確認しましょう。
窓の遮熱シートで日々を快適に過ごそう
窓の遮熱シートを貼ると、冷気や熱漏れを防げるだけでなく、節電にも繋がります。また紫外線対策ができるため、家具や畳などの日焼け防止も合わせて行えるのも魅力の一つです。
窓の遮熱シートは、シーズンごとに種類があったり、サイズやデザインもさまざまなものがあったりします。自分の家の窓に合う遮熱シートを選んで快適に過ごして下さいね。
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