こだわりの軽さと厚さ。再生アルミを使った鋳物フライパンが「Hand Marks」から新たに登場

「もっと、ものを育てよう。」をコンセプトにしたハンズの新しいプライベートブランド〈Hand Marks(ハンド マークス)〉のラインナップに、再生アルミを使ったフライパンが新たに仲間入り。その監修・製造元の担当者に、こだわりのポイントや特徴について詳しくお話を聞きました。

熱伝導性も、リサイクル性も。アルミのフライパンはここが魅力

国産を中心とした産地や素材にこだわったもの、生産者や職人の技術を生かした製品など、安心して長く愛着を持って使い続けられるアイテムを展開する〈Hand Marks〉。そのラインナップに新たに加わった〈環境にやさしい再生アルミでつくったフライパン〉について、監修・製造元である1930年創業の富山県高岡市のアルミ製品会社、北陸アルミニウムの松永さんにお話を伺いました。

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Hand Marks
右上から時計回りに:
環境にやさしい再生アルミでつくったフライパン
20cm 4,400円(税込)、24cm 4,730円(税込)、26cm 4,950円(税込)、28cm 5,720円(税込)
たまご焼き器 4,950円(税込)
深型フライパン 26cm 5,720円(税込)
いため鍋 30cm 7,150円(税込)
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北陸アルミニウム株式会社 松永さん

―最初にアルミフライパンの特徴について教えてください。

松永さん:まずは何と言っても熱伝導率の高さです。鉄の約3倍、ステンレスの約10倍も熱の伝わりが早く、スピーディーに全体が温まって熱ムラも少ないので、食材にも素早く均一に熱を伝えられます。
そしてもうひとつが軽さです。鉄の約1/3の比重なので扱いが楽ですね。その半面、素材としては柔らかいので、変形が起きやすいのはデメリットと言えます。

―では、今回登場した〈環境にやさしい再生アルミでつくったフライパン〉はどんな製品でしょうか。

松永さん:その名の通り、不要なアルミを再利用した「再生アルミ」でつくられています。ただ、再生アルミを使った製品自体は特に珍しくはありません。

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―と言いますと?

松永さん:不要になったアルミ製品を回収し、溶かして再利用するのがアルミ製品の製造では一般的なんです。この循環サイクルは、国や自治体の事業としてかなり前から確立されています。
一からアルミを製造するには多大なエネルギーが必要になりますが、再生アルミは不要なアルミを集めて溶かすだけ。一からつくる場合の3%という省エネルギーで済むので、環境にもやさしいんです。

―なるほど。では今回のシリーズの製法などの特徴を教えてください。

松永さん:アルミの板をプレスして成型する製法ではなく、溶かしたアルミを型に流し込む鋳物(キャスト)製法でつくられています。そして、固めた後に不要な部分を削り取る「切削」の工程で、底面は厚く、側面は薄く、という加工を施しています。

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―その加工は何のためですか?

松永さん:部分ごとに必要な熱量などを考慮してですね。最も熱が必要になる底面は熱をたくさん吸収させるために厚く、側面は底面ほど熱を必要としないので薄く。そして、ぶつけてしまいがちなフチ部分を厚くすることで強度も高めました。通常のプレス製法だと厚さは均一になってしまいますが、こういう細かな調整ができるのも鋳物製法の特徴です。

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同じ仕様のフライパンの断面。底面は厚く、側面は薄く、そしてフチは厚くなっているのがわかります。

松永さん:薄すぎると弱くなってしまうし、軽すぎると五徳にのせた時に傾いてしまう。サイズによっても微妙に異なるので、ベストなバランスを見つけるのに苦労しました。弊社の他のフライパンの底厚は3mmほどですが、こちらは2.7mmまで薄くしました(サイズにより多少異なります)。わずかな差のようですが、これで大きな違いが出るんです。
扱いやすさという面では他に、ダイキン工業さんのフッ素樹脂コーティング「Silkware」を施しているので、こびりつきにくく、耐久性にも優れていて、お手入れがしやすいのも特徴です。持ち手は質感にこだわり、樹脂ではなく国内産の天然木を使っています。間伐材を使うことで環境にも配慮しました。

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料理が好きな方にも、あまり料理をしない方にも使ってほしい!

―アイテムごとの特徴を教えてください。

松永さん:フライパンは4サイズあって、一番小さい20cmは親子丼などの丼ものをつくる際にも便利ですよ。海外製のフライパンは浅いものが多いのですが、煮物なども多い日本の食文化にあわせて、形状は少し深型にしています。

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環境にやさしい再生アルミでつくったフライパン
20cm 4,400円(税込)、24cm 4,730円(税込)、26cm 4,950円(税込)、28cm 5,720円(税込)
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松永さん:さらに深さがあるのが〈いため鍋〉と〈深型フライパン〉です。〈いため鍋〉は容量もかなりありますが、最近は家で料理をする人やまとめて料理をつくる機会が増えたのか、こういう大きなサイズのものが人気ですね。このサイズだと、軽さもより大きなメリットになると思います。
〈たまご焼き器〉はコンパクトで使い勝手がよいので、お弁当のおかずづくりなどにも活躍して、ひとつ持っていると重宝します。

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たまご焼き器 4,950円(税込)
深型フライパン 26cm 5,720円(税込)
いため鍋 30cm 7,150円(税込)
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―長く使うための上手な使い方やお手入れ方法を教えてください。

松永さん:まずは火加減です。基本的には火力は中火以下にしてください。火を強くした方が熱がよく伝わると思われがちですが、余分な熱が逃げていくだけです。260℃を超えるとフッ素コーティングも剥がれてしまい、フライパン自体を傷めることになるので、高温で使うのはよくありません。

―たしかに間違って認識している人が多いと思います...

松永さん:あとは、調理後にフライパンを熱いまま水にジュッとつけて急冷するのも避けてください。鉄なら大丈夫ですが、アルミの場合は熱で膨張したものが急に収縮することになり、フッ素コーティングにダメージを与えてしまうので、ある程度冷めてから中性洗剤と柔らかいスポンジでやさしく洗ってください。
それと、調理したものを保存するのもよくありません。そのまま冷蔵庫に入れるという方も多いかと思いますが、フッ素コーティングの細かい穴に食材が徐々に浸透し、コーティングが剥がれる原因になるんです。

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―なるほど、勉強になります。では最後に、お客様にメッセージをお願いします。

松永さん:料理が好きな方にはもちろんですが、あまり料理をされない方にもお使いいただいて、料理が好きになっていただけたらうれしいですね。鉄フライパンのように使い込むほどに育っていく感覚があるものではありませんが、気付いたらいつも使っているというように、"あるのが当たり前"な感覚で暮らしに寄り添っていく存在になれればと思います。

おわりに

人にも環境にもやさしい、再生アルミを使ったこだわりのフライパンは、料理の時間をますます充実したものにしてくれそうです。よいフライパンはないかな?とお探しの方は、ぜひチェックしてみてください!

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