フライパンの寿命は、加工の仕方で大きく変わることをご存知でしょうか。種類ごとの特徴を理解して扱い方に気をつければ、愛用のフライパンを長持ちさせられます。今回は、加工別のおすすめフライパンをご紹介。フライパンの交換時期の目安や長持ちさせる方法についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
フライパンの寿命は何年?
フライパンは、一体何年くらい持つのでしょうか。具体的な寿命は商品や使う頻度によって変わりますが、コーティング(加工)の有無により大きな差が出ます。ここでは、フライパンをコーティング系とノンコーティング系に分け、それぞれの寿命や特徴についてご紹介します。
コーティング系フライパンの寿命と特徴
テフロン加工やセラミック加工などのコーティング系フライパンの寿命の目安は、約1〜3年です。こびりつきにくくて調理しやすいですが、一度コーティングが剥がれると元に戻らないため、買い替えが必要となります。では、加工の種類別に見ると具体的な寿命は何年くらいになるのでしょうか。
テフロン加工のフライパンの寿命
テフロン加工のフライパンの寿命は商品にもよりますが、目安として約1〜2年です。焦げ付きにくくてお手入れが簡単なタイプのフライパンですが、傷がつくとコーティングが剥がれやすくなり、寿命を縮める原因となります。
セラミック加工のフライパンの寿命
セラミック加工の場合、寿命の目安は約1〜2年です。焦げ付きにくくて摩擦に強いメリットがありますが、急激な温度変化には弱く、急な加熱を繰り返すとコーティングの劣化につながることがあります。
マーブルコート加工のフライパンの寿命
フッ素樹脂に鉱物を混ぜたマーブルコート加工のフライパンは、約1〜3年が寿命の目安といわれています。表面に凹凸があって摩耗しにくく、食材の滑りがよいことがメリットです。ただし、高温には弱く、強火で調理する頻度が高いとコーティングが剥がれやすくなります。
ダイヤモンドコート加工のフライパンの寿命
フッ素樹脂に人工ダイヤモンドを混ぜたダイヤモンドコート加工のフライパンは、約2〜3年が寿命の目安です。摩耗に強く、フッ素樹脂加工の強化版ともいえます。ただ、マーブルコート加工と同様に、強火で使う頻度が高いとコーティングが剥がれやすくなるのが欠点です。
ノンコーティング系フライパンの寿命と特徴
コーティングが施されていないフライパンの代表格といえば、鉄製やステンレス製のもの。焦げ付いても復活させることができるため、10年〜半永久的に使えます。ただし、コーティングがない分食材がこびりつきやすい欠点も。以下では、素材別にフライパンの寿命が具体的に何年になるのかをご紹介します。
鉄のフライパンの寿命
鉄のフライパンの寿命は半永久的で、適切に扱えば何十年も交換することなく使い続けられます。だんだんと油がなじむことで焦げ付きにくくなることや、作った料理から鉄分を補給できるのがメリット。ただし、他の素材と比べると洗浄やお手入れに手間がかかります。
ステンレスのフライパンの寿命
ステンレスのフライパンの寿命の目安は、10年程度だといわれていますが、使い方によっては一生物になることも。温度変化に強く、鉄と比べるとサビにくくてお手入れも簡単です。ただし、使い方を間違えると食材がくっつき、剥がすのに手間がかかることもあります。
フライパンを交換する目安
ご紹介したフライパンの寿命はあくまで一般的な目安で、実際の交換時期は使用状況やメンテナンスに大きく左右されます。では、具体的にどのようなタイミングで買い替えるとよいのでしょうか。
コーティング系フライパンを交換する目安
コーティング系フライパンを買い替えるタイミングは、以下のようなときです。
こんなときは交換を考えよう
- コーティングが剥がれて下地が見えている
- 食材がこびりつく頻度が高い
- 持ち手が壊れている
- 本体のガタつきや歪みがひどい
コーティングが剥がれて下地が見えたら調理しにくくなるため、交換のタイミングです。また、毎回食材がこびりつくようであれば、寿命が近づいているサイン。持ち手や本体に異変が見られる場合も、そのまま使うと危険ですので買い替えましょう。
ノンコーティング系フライパンを交換する目安
表面加工が施されていないフライパンは、お手入れ次第で寿命が長くなります。例えば、サビは程度によりますが、クレンザーやサンドペーパーなどを使えば自宅でもお手入れ可能です。また、持ち手や本体のトラブルがあった場合、メーカーなどに依頼すれば有料修理によって寿命を延ばせます。
基本的に長く使うことを前提としているため、交換する時期を挙げるとすれば次のような場合です。
こんなときは交換を考えよう
- 修理やメンテナンスを依頼する先がない
- 修理が難しいほどのサビや歪みなどが見られる
- ノンコーティング系フライパンが自分の使い方にあっていない
フライパンの寿命を延ばす使用方法とは
フライパンにはおおよその寿命がありますが、気をつけて使用することでその寿命を延ばすことも可能です。せっかく購入するのであれば、買い替えの頻度は少ない方がいいですよね。それでは、寿命を延ばすためのコツをフライパンの種類別に見ていきましょう。
コーティング系フライパン
まずは、コーティング系フライパンの寿命を延ばす使用方法をご紹介します。交換頻度をできるだけ少なくするコツは、表面の加工を傷つけないように使用することです。具体的には以下の5つを意識してみましょう。
強火調理や空焚きは控える
コーティング系フライパンで強火調理や空焚きをすると、高温で表面のコーティングが剥がれやすくなり、寿命が短くなります。強火でなくても食材に火は通りますので、火力に気をつけながら使用して寿命を延ばしましょう。
また、テフロン加工のフライパンでの空焚きは、フライパンの寿命を縮める原因になるだけでなく、有害な気体が発生して人体に危険を及ぼす可能性があります。安全に調理するためにも、使用方法に気をつけましょう。
急に冷やさない
コーティング系のフライパンを急に冷すと、フライパンの変形や内面のふっ素樹脂加工が傷んではがれる原因になります。
洗う際は使用直後ではなく、少し時間を置いてフライパンが十分に冷えてから洗って下さい。
金属製のキッチンツールは使わない
摩耗に強いダイヤモンド加工のフライパンを除き、一般的なコーティング系フライパンに金属製のフライ返しや箸などを使うと、表面のコーティングを傷める原因となります。フライパンを買い替えるタイミングを遅らせるためには、シリコン製や木製のヘラを使用しましょう。
金たわしやクレンザーでこすらない
コーティング系フライパンの表面を金たわしやクレンザーでこすると、コーティングが剥がれて寿命を縮める原因となります。基本的にはスポンジや中性洗剤で手入れし、底面の焦げ付きがどうしても落ちない場合はシリコン製のヘラで取り除きましょう。
基本的には重ねて保管しない
コーティング系フライパンを重ねて収納すると、摩擦でコーティングが傷ついて寿命が短くなる可能性があります。中には重ねて保管できるように設計された商品もありますが、そのような商品以外は吊るして保管したり、重ねる場合は布を挟んだりするといった工夫が必要です。
ノンコーティング系フライパン
続いては、ノンコーティング系フライパンの寿命を延ばす使用方法です。鉄製やステンレス製のフライパンは耐久性が高いですが、気をつけなければ焦げ付くことがあります。できるだけきれいな状態で何年も使えるように、以下の4つの方法を覚えておきましょう。
鉄製は油ならし&油返しをする
鉄のフライパンは、焦げ付きやサビを抑えるために油ならしと油返しが必要です。油ならしは初めて鉄製のフライパンを使うとき、油返しは2回目以降の毎回の調理前に行います。油をなじませて表面に薄い膜を作り、焦げ付きにくくする大事な作業です。
油ならし
- 鉄のフライパンを洗剤で洗って中火にかけ、水分を飛ばす
- 火を止めて約100ccの油を入れる
- 弱火で約3分加熱する
- 火を止めて油をオイルポットに戻す
- キッチンペーパーで拭き取る
- くず野菜を炒めて金属特有の臭いを取る
油返し
- 鉄のフライパンを中火にかける
- 大さじ2〜3の油を入れ、弱火にかける
- 火を止めて、余分な油をオイルポットへ戻す
鉄製は洗剤で洗わないのが基本
鉄のフライパンに食器用洗剤を使ってしまうと、せっかくなじんだ油が洗い流され、焦げやサビがつきやすくなります。基本的に洗剤は使わず、たわしやささらで食べ物のカスを落としてお湯で洗いましょう。万一汚れがひどくて洗剤を使った場合は、再度油ならしが必要です。
鉄製は調理後にすぐ洗って乾かす
鉄のフライパンを使ったあと、料理を入れたままにすると、食材に含まれる塩分や酸などが原因でサビが発生しやすくなります。寿命を長くするためには、調理が終わったタイミングですぐに洗って乾燥させ、サビを防ぎましょう。
ステンレス製はしっかりと加熱してから使う
予熱が不十分な状態でステンレスのフライパンに食材を入れると、フライパンにくっついて焦げ付きの原因となります。フライパンを中火で約2〜3分加熱して温め、一度火を消して少し冷ましたあとに、再度火を入れて調理を始めましょう。
加工別に見るおすすめのフライパン10選
ここでは、コーティング系とノンコーティング系に分けておすすめのフライパンをご紹介します。寿命の目安や特徴を踏まえて、自分の使い方にあったお気に入りの商品を見つけてくださいね。
おすすめのコーティング系フライパン
まずは、おすすめのコーティング系フライパンをご紹介。さまざまなサイズや形状のものがあるので、自分にあった使いやすいフライパンを探してみましょう。
高い耐久性で長持ちする【ティファール・ ロイヤルブルー フライパン 】
ティファール(T−fal) ロイヤルブルー フライパン 28cm D52106 3,938円(税込) |
〈ロイヤルブルー〉は、耐久性にこだわったフライパン。6層のチタン・アンリミテッドコーティングが施されているのでこびりつきにくく、角が丸いタイプであれば金属ヘラも使えます。新フレームプロテクト加工により、外面も傷や汚れがつきにくい仕様です。IH以外に対応しています。
ミニサイズで使いやすい【ピコット IH対応ミニフライパン】
ピコット IH対応ミニフライパン 14cm MB-1201 1,738円(税込) |
〈ピコット〉は、ちょっと使いに便利なサイズのIH対応のフライパン。14cmのミニサイズで、お弁当や朝食など少量のおかず作りにぴったりです。フッ素樹脂加工が施されているのでこびりつきにくく、汚れも簡単に落とせます。外面はミラー加工が施されたスタイリッシュなデザインです。
自立するからすっきり片付く【スット・ スマートフライパン 】
ドウシシャ スット(sutto) スマートフライパン 18cm SUT18IV アイボリー 5,170円(税込) |
〈スット〉は、収納に便利な四角いフライパン。側面にリブがついているため自立し、狭いスペースにもスッとしまえます。アイボリーカラーはフッ素樹脂加工3層仕様のため、2層仕様の従来品より耐久性がアップ。オール熱源に対応し、どんなキッチンでも使えるアイテムです。
丈夫で軽量な【軽いね ストロングマーブル フライパン 】
パール金属 軽いね ストロングマーブル フライパン 24cm HB-1224 2,380円(税込) |
取り回しやすくて耐久性の高いガス火専用のフライパンをお探しなら、〈軽いね〉がおすすめ。重量はわずか625gほどで持ち上げやすく、内側4層、外側3層のマーブル加工(※)。金属ヘラも使えるほど丈夫な仕様となっています。内面には凹凸がなく、洗いやすいのもポイントです。
※:こちらのマーブル加工は模様です。マーブル加工による耐久性の向上はございません。
100万回の耐摩耗テストにクリアした【オリビア フライパン】
ビタクラフト オリビア フライパン 26cm IH対応 6,050円(税込) |
〈オリビア〉は、耐摩耗性を持つニューダイヤモンドコーティングが施されたオール熱源対応のフライパン。耐摩耗テストを100万回クリアしており、抜群の耐久性を誇ります。焦げ付きやすいおかずも、気にせずに料理できますね。ステンレスとアルミの全面2層構造により、熱効率にもすぐれています。
焦げ付きにくい【スーパーストーンバリア フライパン】
協和工業 スーパーストーンバリア フライパン 28cm 深型 7,920円(税込) |
〈スーパーストーンバリア〉は、高密度特殊10層のコーティングが施されたオール熱源対応のフライパン。食材のこびりつきに強いため、少ない油で調理できます。熱伝導性と蓄熱性にもすぐれており素早く美味しく調理できるのもメリットです。
おしゃれで美味しい食卓を演出する【セラブリッド® フライパン】
京セラ(KYOCERA) セラブリッド® フライパン 26cm CF-26C-WBU-BC エメラルドブルー IH対応 3,828円(税込) |
〈セラブリッド®〉は、アルミにセラミック加工を施したフライパンです。熱伝導率がよくなり、料理をスピーディーに美味しく仕上げます。白とブルーを組み合わせたデザインがおしゃれで、そのまま食卓に並べるのもおすすめ。オール熱源に対応しているので、ガスコンロだけでなくIHクッキングヒーターでも使えます。
卵1個から調理できる【ストリールすべすべスリム玉子焼】
谷口金属工業 ストリールすべすべスリム玉子焼 2,017円(税込) |
〈ストリールすべすべスリム玉子焼〉は、一人暮らしの方にもおすすめなガス火・IH対応のフライパン。スリムな設計のため、卵1個からでも厚焼き玉子をきれいに作れます。内面にフッ素樹脂加工を施し、すべすべに鏡面化しているため焦げ付きにくく、お手入れも簡単です。
取り回しやすく傷に強い【軽~いすべすべ2 スリム玉子焼】
谷口金属工業 軽~いすべすべ2 スリム玉子焼 ガス火専用 1,210円(税込) |
〈軽~いすべすべ2〉は、ガス火専用の玉子焼きフライパン。軽くてコンパクトなため、お弁当に入れる少量の玉子焼きをつくるときに便利。内面にはダイアモンドコートのすべすべ加工が施されており、傷や汚れに強いのも嬉しいポイントです。
おすすめのノンコーティング系フライパン
続いて、ノンコーティング系フライパンをご紹介します。強火調理も可能で、長く使えるものが多いのでぜひチェックしてみてください。
初心者にも扱いやすい【Hand Marks 使うほど育っていく一生モノの鉄フライパン】
ハンズオリジナル Hand Marks 使うほど育っていく一生モノの鉄フライパン 26cm 4,400円(税込) |
フライパンを長く使いたい方には、ハンズオリジナルの〈使うほど育っていく一生モノの鉄フライパン〉がおすすめ。鉄を窒化処理して錆びにくくし、お手入れをしながら何年にも渡って育てながら使えます。使用前の空焼きは不要で、鉄フライパンを初めて使う方でも扱いやすいのが魅力です。
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