1度付着したらなかなか落ちない油汚れ。お気に入りの服に食べこぼしや皮脂汚れがついて、お手入れ方法に困った方も多いのではないでしょうか?今回は、服についた油汚れの落とし方を解説します。油汚れのお手入れに便利な商品も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
なぜ服についた油汚れは落ちにくいの?
食事中に服に飛んだスープの油や、機械系の仕事中に作業服についた機械油など、1度服に付着すると簡単には落ちない油汚れや油染み。落とし方が分からなくて困った経験がある方も多いのではないでしょうか?
服についた油汚れや油染みが簡単に落ちない理由は、汚れの性質にあります。油汚れは油溶性の汚れで水になじみにくいことから、水を使った落とし方や通常の洗濯方法では落としにくいのです。
服につく油汚れの種類一覧
「油汚れ」と一言で表しても、大きく4種類に分かれており、それぞれ特徴が違います。ここからは、服に付着する油汚れを種類別に解説します。
食品の油汚れ
料理中や食事中で服に付着しやすいのが、食品の油汚れ。オリーブオイルやごま油などの植物由来の油汚れと、肉の脂やバターなどの動物由来の油汚れの2種類があります。
植物由来の油汚れは常温でも固まりにくい性質を持ち、動物由来の油汚れは常温で白く固まるのが特徴です。また、服に食品の油染みができた場合、落としやすいお湯の温度も違うので洗濯の際は注意しましょう。
化粧品の油汚れ
日常的にメイクをすることが多い女性が悩まされやすいのが化粧品の油汚れ。とくにワイシャツやブラウスの襟に付着しやすいファンデーション汚れは、細かい場所ゆえに落とし方に困った方も多いでしょう。
また、化粧品のなかにはウォータープルーフ仕様になっているものも多くあります。それらの化粧品には化粧崩れを防ぐために顔料や油が多く含まれているため、服に付着すると簡単には落とせません。
皮脂による油汚れ
老若男女を問わず悩まされやすいのが、皮脂による油汚れ。ワイシャツやTシャツの襟、袖部分などに付着する黄ばみは古い皮脂による油汚れが原因です。
皮脂による油汚れは服の繊維に染み込みやすいため、普通の洗浄方法だと簡単には落としきれない場合があります。なお、ワイシャツの襟やパーカーの脇部分などにできる黄ばみや黒ずみは、皮脂汚れが空気中の酸素に触れたことによる酸化が主な原因です。
機械油の汚れ
とくに機械系の仕事をしている人が悩まされやすいのが、作業服に付着する機械油の汚れ。機械油は機械の各パーツをスムーズに動作させるための潤滑油として使われます。それゆえに、食用油や化粧品に含まれる油などと比べると粘度が高く、通常の洗浄方法では簡単には落とせません。
機械系の仕事をしていない人でも、自転車のチェーンをメンテナンスしているときや、自動車のパーツに誤って触れた際にズボンやワイシャツの袖などに付着する場合があります。
外出先で服に油汚れがついたときの応急処置の方法は?
油汚れは時間が経つほど服の繊維に染み込んでいくので、すぐに洗濯できない外出中は対応方法に困りやすいもの。そこで、外出先で服に油汚れがついたときの応急処置の方法をご紹介します。
油染みが広がらないように拭き取る
服に油汚れがついてしまったら、まずはそれ以上油染みが広がらないように、ティッシュや布を当てて表面の汚れを拭き取ってください。その際、ゴシゴシ擦らないように注意しましょう。シミ取りが難しくなるだけでなく、綿やウールなどのデリケートな素材だと傷んでしまう可能性があります。
水に濡らした布で汚れた部分を叩く
服の表面の汚れを拭き取ったら、水で濡らした布やウェットティッシュで汚れた部分を叩くように拭いてください。汚れが広がるのを防ぐため、汚れがついた部分の周りから中心に向かって叩くのが、落とし方のコツです。
また、お店のお手洗いを借りられる場合、石けんを含ませた布を水で軽く濡らして服の裏からギュッと押すようにして染み込ませておきましょう。洗濯後の仕上がりがよりきれいになります。
水で流してから乾燥させる
油汚れがついた部分を水で洗い流してください。少し薄くなったら、最後に乾いたティッシュや布で水気を取ってから乾燥させます。
【状態別】服についた油汚れの落とし方とは?
服に油汚れがついたら、できるだけ素早くシミ取りを行うのが大切です。ここからは、服についた油汚れや油染みの簡単な落とし方を状態別にご紹介します。
●軽度の油汚れの場合
服についた油汚れが少量の場合や、付着してから時間が経っていないすぐの場合は、食器用洗剤または洗濯用洗剤を使った落とし方でOKです。洗剤に含まれる界面活性剤が油汚れの油分を浮かせるので、歯ブラシで擦れば簡単にシミ取りできます。
準備するもの
- 食器用洗剤(または洗濯用洗剤)
- 歯ブラシ
- お湯(40~60℃程度)
軽度の油汚れの落とし方
- バケツにお湯を入れ、油汚れがついた部分を浸す
- 汚れがついている部分に洗剤を少し垂らして、服を傷めないように軽くもみ洗いする
- 歯ブラシで汚れを掻き出すように擦る ※1
- バケツのお湯ですすいだら、通常通りの方法で洗濯する
※1 歯ブラシで擦る際には、力を入れないようにしましょう。綿やウールなどのデリケートな素材の服の場合は傷んでしまう可能性があります。
おしゃれ着にも対応【ウタマロリキッド】
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〈ウタマロリキッド〉は、通常の洗濯方法では落ちにくい頑固な汚れに対応した液体洗濯用洗剤です。服についた食べこぼしだけでなく、ワイシャツの襟についた皮脂汚れ、ファンデーションや口紅の汚れなどにも対応しています。
中性で蛍光増白剤フリーなので、綿や麻、レーヨンなどの天然素材を使った服にも使えます。洗濯後も素材の風合いを保ちながら手入れできますよ。
天然由来のシミ落とし【ザウトマン】
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〈ザウトマン〉は、アメリカの大学病院の医療用として開発され、国内で生産・販売し約30年に亘り愛用されている商品です。ココナッツ油脂を主成分とした天然原料で、食べこぼし全般、血液、口紅、油など、頑固なシミ汚れに対応しています。油性・水性両汚れにも多用途に使えることも特徴です。
綿・麻・合成繊維からシルク・ウールまで、
●時間が経った油染みの場合
時間が経って、服に頑固な油染みができてしまった場合は、クレンジングオイルを使うのがおすすめ。「オイル(=油)」とあるように、クレンジングオイルには植物油や鉱物油などの油系成分が入っており、油汚れの油分となじむため落ちやすくなります。
準備するもの
- クレンジングオイル
- お湯(40℃程度)
時間が経った油染みの落とし方
- 油染みがある部分にクレンジングオイルを塗る ※1
- 5分程度放置して、クレンジングオイルをなじませる
- お湯ですすいだら、通常の洗濯方法で手入れする
※1 服の素材によっては、クレンジングオイルを使った際に変色する可能性がある点には注意しましょう。実践前には、あらかじめズボンやワイシャツの目立たない場所で試してから実践してください。
●頑固な機械油の汚れの場合
作業服の袖やズボンに付着した機械油の汚れは通常の洗濯用洗剤では落ちにくいので、作業着用洗剤を使うのがおすすめです。あわせて漂白剤を使うことで、洗濯後の仕上がりがよりきれいになりますよ。
準備するもの
- 作業着用洗剤
- 漂白剤
- 柔軟剤
- お湯(60℃程度)
頑固な機械油の汚れの落とし方
- お湯と作業着用洗剤を入れたバケツに、汚れがついた服をしばらく浸す
- 汚れが浮き上がってきたら、歯ブラシでやさしく擦って汚れを掻き出す
- 作業着用洗剤と柔軟剤、漂白剤を入れて洗濯機で洗う
100種類のシミに対応する原因別専門シミとり剤【ステインデビルス 機械油・ペンキ用】
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〈ステインデビルス 機械油・ペンキ用〉は、自転車油や工場の機械油、水性ペンキなどを自宅で簡単に落とせるよう開発されたドイツ製の洗剤。世界80カ国のガテン系、DIY好き、自転車好きの方に愛用されています。
〈機械油・ペンキ用〉以外にも、ボールペンやクレヨン、コーヒーや口紅など、原因別に分かれたさまざまなシリーズがあります。
【おすすめ関連ヒントマガジン】
ドクターベックマンを使ってみた!>>
オレンジの力で油汚れを落とす【ウルトラオレンジクリーナー】
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〈ウルトラオレンジクリーナー〉は、掃除のプロのノウハウを集結させて作られた掃除用洗剤です。オレンジオイルをベースに天然由来成分98%で作られており、油や皮脂の汚れを分解して落とします。
泥汚れや汗ジミもすっきりきれいに【オキシクリーン(OXICLEAN) オキシクリーン】
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〈オキシクリーン〉は、服の染みや汚れを漂白、消臭することを考えてつくられた酸素系漂白剤。お湯に溶かすと出てくる酸素の泡が、頑固な油汚れを落とします。染料を脱色しにくいので、手入れが難しい色柄物のお手入れにもおすすめです。
酸素の力で汚れをすっきり【シャボン玉石けん 酸素系漂白剤】
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〈シャボン玉石けん 酸素系漂白剤〉の成分は、過炭酸ナトリウムであり、溶かした際の酸素の泡が汚れを落とすとともに漂白・消臭します。色柄物の洗濯やシミ抜きにおすすめです。
※洗浄対象の素材を確認し、すすぎを十分に行ってください。
服についた油染み・汚れを自宅で洗浄する際のコツとは?
油染みがついた服を自宅で手入れする際には、ちょっとしたコツを押さえるだけでよりきれいに落とせます。ここからは、服についた油染みや汚れを自宅で落とす際のコツをご紹介しましょう。
服の素材をチェックしよう
同じ服であっても、採用されている素材は1つひとつ違います。素材によっては一部のお手入れ方法が使えない場合があるので、それぞれの素材の特徴を踏まえたうえで、相性のよい手入れ方法を採用するようにしましょう。
服の素材の特徴一覧(一部)
- 綿(コットン):熱に強いが毛羽立ちやすい。天然素材のなかでは比較的自宅でも洗いやすい。
- 麻(リネン):吸水性・速乾性が優れているが、型崩れが起こりやすい。おしゃれ着向けの洗剤・洗浄方法がおすすめ
- 毛(ウールやアンゴラなど):毛玉・毛羽立ちが起こりやすくデリケート。縮みやすいのでお湯を使った手入れ方法では温度に注意
お湯を使う場合は温度に注意
油汚れの性質上、お手入れの際には高い温度のお湯を使うとより落としやすくなります。しかし、あまりにも高い温度のお湯だと服の繊維が傷んでしまう可能性があるため注意が必要です。
お湯を使ったお手入れ方法を実践する際は、服についている洗濯表示の内容を確認し、適切な温度のお湯を使いましょう。
服を強く擦る・揉むのはNG
服についた油汚れを落とす際に、うっかり手でゴシゴシと強く擦ってしまう人もいるのではないでしょうか?服を強く擦ったり揉んだりするのは、かえって素材を傷めてしまう可能性があります。
とくに綿やウールなどの毛素材は、強く擦ると毛羽立ちや毛玉の原因になるため、できるだけやさしくお手入れしましょう。
服についた頑固な油汚れもきれいに落とそう!
お手入れがしにくい服の油汚れですが、ちょっとした工夫1つできれいに落とせるようになります。今回ご紹介した方法も参考にしながら、ぜひ油汚れのお手入れに挑戦してみてくださいね。
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