お気に入りのアクセサリーを永く大切に使いたい方、また、冠婚葬祭などでいざアクセサリーを身につけようとした時に黒ずんでいて「しまった!」という経験がある方は必見。今回は、アクセサリーの黒ずみをキレイにするクリーニング方法を素材・デザイン別に詳しく解説します。さらに、指輪のゆるさを調節するのにぴったりなアイテムや金属アレルギーの方におすすめのアイテムもご紹介。
解説してくれるのは、新宿店スタッフの熊谷です。
新宿店スタッフ 熊谷
はじめに
熊谷:シルバー、ゴールドなどの素材によって、お手入れの方法やアイテムが変わるので、アクセサリーのお手入れに入る前にまず「素材」のチェックをしましょう!
―確認の仕方を教えてください!
熊谷:アクセサリーの本体や金具のウラに素材が刻印されていることが多いんです。例えばシルバーアクセサリーの場合...
熊谷:写真のようにプレートに「925」と刻印されています。この数字は92.5%純銀でできていることを表しているんです。
―なぜ100%純銀でつくらないのですか?
熊谷:銀の性質上100%でつくるとやわらかくなってしまうので、アクセサリーには不向きなんです。そこで、銅などの他金属を混ぜて合金にすることで強度を強くしています。現在のシルバーアクセサリーはこの「925」がほとんどです。
―シルバーアクセサリーは「925」!覚えておきます!
シルバーアクセサリーのお手入れ方法
―シルバーアクセサリーのお手入れ方法を教えてください。
熊谷:素材のチェックが終わったら、お手入れに使うアイテムを選びましょう。
熊谷:今回のお手入れでは、こちらのアイテムを使います!
a. アンクルビル シルバーポリッシュ(118ml) 2,200円(税込)
b. コノシュアー リーバシルバークリーナー 1,320円(税込)
c. アンクルビル 変色防止パック3枚セット 528円(税込)
d. 銀みがきクロス 660円(税込)
熊谷: a.の〈シルバーポリッシュ〉は変色した銀のアクセサリーの輝きを取り戻す「みがき剤」です。変色防止剤が入っているので、銀の輝きが長持ちします。
b.の〈リーバシルバークリーナー〉は純銀製のジュエリー専用に開発された洗浄剤です。銀製品専用なので、ゴールドやプラチナ、ターコイズなどの石が付いているものには使えません。注意しましょう。
d.の〈銀みがきクロス〉は研磨剤入りのツヤ出し布。この布でアクセサリーを磨くと、かんたんに光沢が蘇ります。
また、お手入れ後はアクセサリーの美しさをキープするためにc.の〈変色防止パック〉を使うのがおすすめです。
―お手入れ用品にも色々な種類があるんですね。
熊谷:石付き、石なしなどアクセサリーによって、使用する道具も変えた方がよいです。では、具体的なお手入れ方法についてお話ししましょう。
シルバーアクセサリーのお手入れ1:シルバーネックレスのお手入れ
熊谷:まずは、先ほどのシルバーネックレスから。こちらには、〈リーバシルバークリーナー〉を使います。お手入れはとても簡単。本体に付いているカゴの中にネックレスを入れて、5〜10秒間ジャバジャバと洗ってからすぐに水洗いをします。ヌルヌルが取れるまでしっかり洗いましょう。
―10秒ほどでよいのですか?
熊谷:ええ、むしろ10秒以上浸けてしまうと、変色してしまうおそれがあるので注意してください。ただし、5分後にはまた洗浄剤に入れてOK。1回目の洗浄で汚れが落ちなかった場合は、水洗い後、乾燥させて5分後に再度チャレンジしてみてください!
―カゴがついていると、洗浄するのも、取り出すのもとても簡単ですね。
熊谷:溝や、目の細かいチェーンの汚れが気になる場合は、毛がやわらかい歯ブラシなどに液を少し付けて磨いてくださいね。磨き終わった後の水洗いも忘れずに!
―すごい!こんなにキレイになるんですね!
熊谷:たったこれだけでピカピカに復活しますよ。アクセサリーのお手入れは「大変なのでは?」と思われる方が多いのですが、実はとっても簡単なんです。
―浸けるだけでよいなんて、驚きです。
シルバーアクセサリーのお手入れ2:石付きシルバーリング
―石付きのリングは、どのようにお手入れすればよいですか?
熊谷:クリーナーによっては、石を浸けても大丈夫なものもあるので、クリーナーの容器に記載されたお手入れ可能な石の種類を確認しましょう。もし、石の種類がわからない場合は、そのまま浸けてしまうと石にツヤがなくなる可能性があるので、クロスなどを使ってお手入れするのがおすすめ。
今回は〈シルバーポリッシュ〉と〈銀みがきクロス〉を使います。
使い方ですが、1円玉より少し小さいくらいの液をとり、クロスになじませて...
熊谷:石を避けながらシルバー部分を磨く!この時、リングが太くしっかりしているものであれば、強い力で磨いてもOK。磨き終わったら水洗い(※)をしておしまいです。
※石の素材によっては水に濡れると変色やひび割れの原因になる場合がございます。石の部分を避けて洗うことをおすすめします。
―本当にあっという間だ...。
熊谷:リングが華奢な場合は、強く磨きすぎると変形させてしまうおそれがあるので、やさしくお手入れするのがポイント。その際に綿棒を活用するのがおすすめです。
綿棒の先を液に浸し、石を避けるようにシルバー部分を磨きます。水洗いも忘れずに。
―注意点などはありますか?
熊谷:リングが歪んだり、石が取れてしまったりするのを防ぐために、やさしい力で丁寧にお手入れをしてください。
また、銀はゴールドなどに比べ変色が早いので、お手入れをした後は〈変色防止パック〉で保管をするのがおすすめです。
―保存袋には毎日入れた方がよいのですか?
熊谷:そうですね。アクセサリーの中でも特に変色しやすいシルバーアクセサリーは入れて保管した方がよいです。その他のアクセサリーも皮脂やホコリで日々汚れているので、お家に帰ったらまず乾いた布などで乾拭きをして、保存袋にしまっておくのがベストです。
ゴールドアクセサリーのお手入れ方法
a. コノシュアー リーバジュエリークリーナー 1,320円(税込)
b. 金みがきクロス 660円(税込)
※ゴールドアクセサリーであることを示す表記の一例:K18(750)、K10など。また純金ならK24の刻印があります。
熊谷:続いてはゴールドアクセサリーのお手入れです。ゴールドのアクセサリーもお手入れ方法はシルバーと同じ。
ただ、a.〈リーバジュエリークリーナー〉は、先ほどのシルバー専用とは違いダイヤモンド、サファイヤ、ルビーなどの一般的な宝石、プラチナ、ゴールドなどのジュエリーに使えるんです。だから、シルバー以外のアクセサリーを多くお持ちの方はこちらを1つ用意しておくと便利かもしれません。
真鍮アクセサリーのお手入れ方法
―最近、真鍮のリングを買ったのですが、すぐに黒ずんでしまうんです...。
熊谷:真鍮をお手入れをするなら、素材にやさしい万能液〈キラテリア〉や真鍮や銅に適している〈ピカール液〉、〈銅みがきクロス〉を使うとよいですよ。
a. キラテリア 1,320円(税込)
b. ピカール液(180g)530円(税込)
c. 銅みがきクロス 660円(税込)
熊谷:それでは商品の特徴について説明しますね。a.〈キラテリア〉は素材にやさしい液状タイプの洗浄液。シルバー、ゴールド、プラチナなどに使えるほか、デリケートな真珠にも使えます。他の洗浄液に比べ成分がやさしいので、洗浄時間は数分かかるのですが、いろんなアクセサリーに利用できるのでおすすめです。
b.〈ピカール液〉は乳化性液状金属磨きで、少しとろみのある液が特徴。真鍮、銅のお手入れに向いています。
c.〈銅みがきクロス〉は研磨剤入りのツヤ出し布。これ一枚でもお手入れができる、お手軽なアイテム!
熊谷:ではお手入れをはじめましょう。まずは、ネジの指輪から。ネジ部分が溝になっているので、サラッとした液体タイプの〈キラテリア〉だけで洗います。
ネジ部分を付属のフックにリングをかけて〈キラテリア〉の中に2〜3分間つけ置きます。時折、フックを上下左右に揺らして泡立てるように浸すとより効果的!
熊谷:時間が経ったら取り出し、隙間や溝の中を付属のブラシで磨きましょう。強くこする必要はありません。やさしく丁寧に、でOK!
※肌が敏感な方はビニール、またはゴム手袋の使用をおすすめします。
熊谷:ブラシで磨き終わったら、最後に水洗いをしておしまいです。
―〈キラテリア〉に浸けただけで、ここまでキレイになるのですね。ネジ穴の色まで変わりましたね!
熊谷:続いてのリングは、溝がないシンプルなデザインなので、研磨剤付きの〈銅みがきクロス〉だけでも十分キレイに磨けます。
熊谷:さらに、このクロスに〈ピカール液〉を少しつけて、生地に馴染ませてから磨くことで、より輝きが蘇ります。
また、これくらいのリングの太さであれば、ある程度強い力で磨いても問題ありません。
―ここまで変わると、もはや別のリングのようです。
熊谷:でも、こんなにピカピカに磨いても、真鍮は酸化が早い素材なので明日にはお手入れ前の状態に戻ってしまうんですよ。
―え!明日には戻っちゃうのですか!?せっかくキレイにしたのに...。
熊谷:この状態をキープしたいなら、毎日お手入れをする必要があります。ただ、経年経過を楽しむのが真鍮のおもしろいところ。あえてくすみをそのままにして、アンティークっぽく使うのもおすすめです。
―なるほど。お手入れだけではなく、楽しみ方も素材によって色々なんですね。
メッキアクセサリーのお手入れ方法
―続いて、こちらのネックレスなのですが、素材がどこにも記載されていなくてお手入れ方法が分からないんです。
熊谷:刻印がないのですが、恐らくメッキだと思います。チェーンの色が変色していますよね。これは、メッキが剥がれて下地の真鍮っぽい色が出てきてしまっているのだと。実は、剥がれたメッキを自分でお手入れするのは難しいんです。
―では、諦めるほかないのですか...。お気に入りだったんですけど。
熊谷:修理するには特別な機械を使ってメッキ直しをする必要があります。どうしてもキレイにしたい人はお店などに出すか、またはチェーンパーツだけ買い換えるのがおすすめです。
―なるほど。その手がありましたね!
熊谷:ハンズではアクセサリーのパーツ売りもしています。メッキチェーンですと、200〜300円くらいで購入できるのでチェックしてみてください。
―メッキアクセサリーを少しでも永く、キレイに使うためのポイントはあるのでしょうか?
熊谷:メッキがはがれないよう、日々お手入れをすることが大切です。外から帰ってきたら乾いたクロスで拭いて汚れを落とすだけでも随分と状態の持ちが違いますよ。たまに〈キラテリア〉で洗浄して汚れを落とすと、輝きが蘇るのでおすすめです。
a. キラテリア 1,320円(税込)
b. マイクロファイバー クリーニングクロス 1,750円(税込)
c. キョンセーム 1,916円(税込)
熊谷:乾拭き用のクロスでおすすめなのが研磨剤の入っていないb.の〈マイクロファイバー クリーニングクロス〉とc.の〈キョンセーム〉です。
〈マイクロファイバー クリーニングクロス〉はマイクロファイバーが指紋や油膜、細かいホコリや汚れなど、ミクロの微粒子をキレイに拭き取ります。
〈キョンセーム〉は鹿革の中でも最高級といわれるキョン革を使っています。どちらもアクセサリー以外に、メガネや楽器、カメラなどにもお使いいただけます。
熊谷:お手入れのポイントは、アクセサリーを少しずつずらしながら磨くこと。キツく引っ張りすぎるとチェーンが切れてしまう恐れがあるので注意してくださいね。
熊谷:もし、チェーンの汚れが気になる場合は、毛先がやわらかいブラシ(歯ブラシでも可)でやさしく汚れをかき出してください。
アクセサリーのお悩み解決!ゆるい指輪や金属アレルギー対策におすすめアイテム
a. 金属アレルギー防止液 Safy 2,750円(税込)
b. ピタリング 330円(税込)
c. リング・アジャスター 509円(税込)
―ここからは、アクセサリーのお悩み解決についてうかがいます!どんなお悩みが多いですか?
熊谷:店頭でよくいただくお悩みは「リングのサイズ調整」と「金属アレルギー」です。ゆるくてグルグル回ってしまうリングには、b.の〈ピタリング〉やc.の〈リング・アジャスター〉がおすすめ。
〈ピタリング〉は指輪と指の間にアジャスターを挟むだけで、ゆるい指輪もフィットします。
熊谷:〈リング・アジャスター〉はコイルタイプです。適当なサイズにカットして、リングにグルグルと巻きつけます。カーブしているものなど、デザイン性がある形のリングなどにもしっかりフィットしますよ。
ー装飾がついたリングはその重みで動いてしまいがちなので、これをつけるとよいですね。見た目もクリアなので目立ちにくい!
熊谷:金属アレルギーが気になる方はa.の〈金属アレルギー防止液 Safy〉をおすすめしています。コットンに液を取りサッと塗るだけで簡単にコーティングできます。持続性が長く、無色透明なので見た目も損ないません。(※)
※金属アレルギーの原因はさまざまで、全てのアレルギーを防止するものではありません。
―金属アレルギーだと付けられるアクセサリーが限られてしまう方も多いと思うので、手軽に対策ができるアイテムがあるのは嬉しいですね!
熊谷:そうですね。手軽に使えるお手入れ道具や、お役立ちアイテムを使ってお気に入りのアクセサリーを永く美しく使ってくださいね。
おわりに
きっと面倒くさいものだと思い込んでいたアクセサリーのお手入れは、実はとっても簡単でした。アクセサリーは思い出がつまった大切な宝物という方も多いはず。大事なアクセサリーだからこそ、お手入れをして、永く美しく使いたいですね。
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