色があせてきたカバンを「みやこ染」で染めなおしてみました!

梅田店のオカシューです。

布のカバンの色あせを何とかしたいとのご相談が時々あります。
私のカバンもだいぶ白くなってきたので、何とかしたいと思っておりました。
新品の状態がどんな感じかはわかりませんが、かなりの色あせです。

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今回は、前からやってみたかった「染料で布を染める」方法でカバンを復活させてみました。
ビフォーアフターはこんな感じです。

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では始めます。

布を染める時にまず確認するのは布の材質です。

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「85%コットン、15%ポリエステル」とあります。カバンを見たところ、外のポケット部分と内貼りの部分がポリエステルの様です。
コットン(綿)は染まりやすい素材です。いろいろ検討して「みやこ染コールダイオール ブラック」と「色止剤ミカノール」を使うことにしました。IMG_5553.jpeg

みやこ染 コールダイオール ブラック 20g 630円(税込)
みやこ染 色止剤(ミカノール) 綿/麻/レーヨン用 480円(税込)
商品はこちら>>

コールダイオールは比較的低温(30℃以上なら可)なので、家庭の給湯器のお湯を使うことができます。
カバンなので、服に色うつりしないように染色後にミカノールで色止めもしておきます。

大まかな順序はこんな感じです。

①よく洗ってすすぐ
②熱湯で染料の粉を溶かす
③お湯で染め液をつくる
④漬け込んで染料を染み込ませる
⑤洗って干す

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詳しくはこちら、桂屋ファイングッズ様の「染め方説明書」をご覧ください

                

                

必要な染料は染める布の重量によって変わってきますので、カバンの重さを量ります。

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750gでした。
カバンの15%がポリエステルで、金具もあるので染める綿の部分の重量は500gぐらいと推測します。


必要なコールダイオールの量を計算します。
コールダイオールの量は染めたいものの重さ×8%
布の重さ500g×8%=40g→1瓶20g入りなのでコールダイオールを2瓶用意します。

染め液の量は染めたいものの重さ×30倍
布の重さ500g×30=15リットル(染料を溶かす熱湯1Lも含む)

塩は1Lに対して8g(大さじ1/2杯)
8g×お湯15L=120g

塩は、高級な美味しい塩よりも安い塩の方がミネラルとかが入ってなくて純粋で良いそうです。
この他に、染め液に漬け込むための容器が必要です。
カバンを漬ける大きな入れ物は無いので、ダンボール箱にビニール袋をかぶせてつくることにします。

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資材が揃ったので作業を始めます。

まずカバンを洗います。台所用洗剤等で汚れや手あかを落として、染めムラが出ないようにします。

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洗剤が残らないようにしっかりすすいで乾かさずに置いときます。

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すすぎながら思いつきました。
「このままシンクで染める作業をすれば良いのでは?!」
「お湯は蛇口から出るし、排水もそのまま流せる!」
「シンクはステンレスだし大丈夫じゃないかな?」
と言うことで段ボール箱で染めるのはやめてシンクで染めることにしました。

「これは便利な方法を思いついた!」と喜んでいたのですが、みやこ染のメーカーである桂屋ファイングッズ様から、後に、「ステンレスのシンクに色が付きます。メラミンスポンジ(劇落ちくんという名称などで販売されている)で落とすこともできますが、劇物・毒物ではないとはいえ調理する場所ですので、お勧めしておりません」とのご注意をいただきました。

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確かに後述の通りシンクに色が付きました。私は金属を磨くのは得意なのできれいにできたと思いますが、みなさまには、漬け込むための容器を別途ご用意いただくことをおすすめします。

そういえば過去にシンクを鏡面仕上げになるまで磨いたこともあります。手作業でやったので時間がかかりましたが楽しかったです。

【梅田店】11Fツクル・ナオスのお悩み解決商店「僕が一番、ピカールをうまく使えるんだ・・・」カインズさんのメディア「となカイ」で紹介されていたピカールの使い方を検証!

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フタが無かったので、流し口に養生テープを貼ってお湯を貯められるようにしました。
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後で剥がすので剥がしやすい養生テープがいいです。
貼る時には水を拭き取ってから貼ってくださいね。
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ステンレスのボウルに「みやこ染め」2缶を入れて、沸騰させたお湯を1リットル入れてよく混ぜます。

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熱湯が飛び散らないように注意してくださいね。
シンクにお湯を張ります。
30℃以上との事なので、50℃に設定してみました。このくらいの温度が手を入れられる限界ではないでしょうか。
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お湯の量は15リットルです。1.5リットルのペットボトルで10回入れました。
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シンクの周りはステンレスでは無いので染料が付いて染まらない様、念のため塗装用マスキングシートで養生しました。素材によっては色が付く可能性がありますので染め液が飛ぶ可能性のある所には養生をお勧めします。
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広い面積の養生には、こんなタイプの広げて使うマスキングテープが便利です。
床はシンクの周りと違って染料が染み込みやすいので、新聞紙とかを敷いてくださいね。
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熱湯で溶かした染料を入れます。
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120g測った塩を入れます。塩は染めつけをよくするために必要です。
ちなみに絹やウールの場合は塩の替わりにお酢を使います。
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いよいよカバンを染め液に漬けます。
素手でやっていますが本当はゴム手袋を付けてください。
今回は写真を撮りながらなので仕方なく素手でやっています。
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空気を押し出すように、しっかり染み込ませます。
本当はエプロンもした方がいいです。
持ってないので染料が飛んでもわからない黒のTシャツでやってます。
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30分以上置きます。
海でクラゲがゆらゆら泳いでいるイメージで、ずっと撹拌しながら染めます。
 
長く置いた方が濃く染まるそうなので、時々撹拌しながら60分置きました。
排水口の養生テープを外して染め液を流します。
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ぬるま湯と洗剤で洗い、よくすすぎます。
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最後に色止めをします。
本来は染色が終わった後に乾かして、これで良しとなってから色止めをします。
色止めをすると布にバリアを張る感じになるので、色落ちしにくくなると同時に「もっと染めよう」と思って追加で染めようとしても色が入らなくなるからだそうです。
もう一度排水口に養生テープを貼り、15リットルのお湯を入れます。お湯2リットルに対してミカノールをキャップ一杯なので、キャップ7回分入れました。
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20分ほど漬けてから、すすいで乾かしたら完成です。
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きれいに染まりました。
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タグの所はポリエステルだったのでしょうか、染まりませんでした。
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心配していたシンクの黒ずみですが、こんな感じです。
若干黒くなっていますが、食器洗い用スポンジで擦ったらわからなくなりました。
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排水溝のゴミ受けも真っ黒になりましたが、すぐにきれいになりました。
金属が黒ずんだというよりも、金属に付いていた水垢が黒ずんでいたようです。
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なかなかいい感じに染められて良かったです。
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ペンキで塗るのとは違う着色は新鮮な体験でした。

素手で染めたので手首から先が黒くなりました。
皮膚の部分はなんとかきれいになりましたが爪の周りが黒いままで、爪の汚い人みたいになってしまいました。何日かは取れなさそうです。
こんなふうに手が染まってしまいますので、やはりビニール手袋の着用をおすすめします。

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布を染めるのは今回が初めてだったので「みやこ染」のメーカー桂屋ファイングッズ様のHPを参考にさせていただきました。

中でも、コラム[染色|基本の『き』] は動画もあってとても分かりやすかったです。

染色を初めてする方、分からないことがある方はぜひご覧ください。

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HPはこちら>>

桂屋ファイングッズ様から、不明な点は染める前にお問い合わせいただけると上手に染まる確率も上がりますし、失敗すると元に戻せないので是非お気軽にお問い合わせください、というアドバイスをいただきました。

                             
染色は初めてやりました。難しいところもありますが、うまくい行った時のうれしさも格別です。
ハンズ梅田店11Fクラフトコーナーでは「みやこ染」シリーズやその他の染料をを販売しております。

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最後までお読みいただきましてありがとうございます。
みなさまのご来店を心よりお待ちしております。

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梅田店オカシュー

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