梅田店のオカシューです。
以前「勇者の剣」をつくったことがあります。
なかなか苦労しましたが、何とか出来ました。その過程をヒントマガジンでご紹介しています。
店頭でお客様が剣を持って写真を撮っておられるのを見かけることが何度かありました。うれしい限りです。
今回、COSボード匠の販売元の「株式会社クラッセ」様のご協力でCOSボードを使ったコスプレ用の見本をお借りできることになりました。
それに合わせて以前からつくりたかった「エクスカリバーの岩」をつくってみました。
この岩です。
つくり方はいろいろあったのですが、今回は「刺さっている剣を抜く」のが目的です。
その為にはかなりピッタリした入れ物を作らないといけません。
いろいろ考えてこの「グリーンフォーム」を使う事にしました。
ヘンケルジャパン グリーンフォーム 1,428円(税込)
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本来はスキマを埋めたり断熱や結露防止につかうものです。
発泡して何倍かに膨らみ硬いスポンジ状になるので、ピッタリした入れ物を作るのに使えそうです。
こんな風にノズルから出た泡がさらに膨らみ、最終的に硬いスポンジ状になります。
これをつかえば剣に薄い段ボールを巻き、まわりにグリーンフォームを入れると膨らんでフィットする差し込み口がつくれるのではないかと言う計画です。
原理はこうなのですが、剣がそこそこ大きいので岩もそれなりに大きく、幅600ミリ高さ450ミリ奥行きも450ミリくらいになります。
初めて使うのでどんな感じかよくわかりません。
とりあえずつくり始めてみます。
グリーンフォームを注入する型はこんな感じでつくってみました。
真ん中の長いやつの中には剣が入っています。
この巻き段ボールの空間をグリーンフォームで埋めていくわけです。
しかしいくらグリーンフォームが何倍かに発泡するとはいえ、これだけの空間の体積を埋めるには何本必要かわかりません。
そこでグリーンフォームを節約する為、あらかじめ別の物で「カサ増し」することにしました。
家にある空き缶を使って、出来るだけ空間を埋めてグリーンフォームの使用量を節約します。
実際の建築でこんな事をしたら違法建築ですが、これは造形なので構いません。
空き缶をこんな風に配置しました。これでだいぶ体積が稼げます。
お魚とかが入っている白いトレーも使いました。
缶もトレーもいつもはスーパーにリサイクルに出しているのですが、これも再利用なのでリサイクルの一つと言えるかもしれませんね。
では、よく振ってから始めます。
必ず手袋をして下さい。接着剤と似た成分なので、手や爪につくと2日くらいは取れません(塗料や接着剤よりたちが悪いです)服に付いたら取れません。
缶と段ボールのスキマをグリーンフォームをスプレーして埋めて行きます。
ノズルの先が見えないので、どのくらいスプレーしたらスキマが埋まっているのかわからず、勘でやるしかありません。
ここで1本使い切りましたが、上部が全く埋まっていません。
仕方ないので2本目を使って上部を隠すことにします。
スプレーは缶を逆さまにして行います。塗料のスプレーとは逆ですね。
グリーンフォームは低温だと発泡や硬化がうまくいきません。空気中の水分と反応するので、湿度も必要です。
霧吹きで少し湿らせる場合もあるようです。
ちなみにグリーンフォームは使い切りです。
ノズルが固まるので、ちょっと使って残りを後日使うという事はできません。
使用途中で保存して後日使う裏技もある様なのですが、今回は試せませんでした。
上部も埋まりました。だんだん膨らんできます。
もっと薄くスプレーしても良かったみたいです。
スプレー後に修正しようとして泡を触ると泡が壊れてしぼみますので注意してください。
左は作業後30分くらい。施工直後からだいぶ膨らみました。
右は翌日です。さらに膨らんでいます。24時間位は少しづつ膨らんでいくようです。
二日後、まわりの紙を剥がしました。
なんでしょうこれは、岩には見えません。なんとも形容のしがたい物体が出てきました。
試しにこの画像をGoogleで画像検索してみるとケーキが検索結果に多く出てきました。そう言われればおいしそうに見えないこともありません。
塗装に入ります。
黒を全体に塗って、その上に薄く銀をスプレーして岩っぽくしてみようと思います。
下地の段ボールが見えているところはアクセントで違う色を塗ろうと思います。
アサヒペン 水性ペイント 1/5L 黒 948円(税込)
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黒のペンキを塗りましたが何と言うか、岩っぽくありません。ゴジラの皮膚みたいになりました。
よく考えたら岩はどちらかと言うと灰色で、ツヤもありませんよね。灰色のツヤ消しを塗るべきでしたかね。
次に、立体感を出すために全体に薄くシルバーをスプレーしました。
岩と言うより溶けて流れ出した金属が固まったみたいになりました。
それならば、まだ塗っていないダンボールの部分に赤い色を塗れば金属が溶けてまだ固まっていないような感じになるのではないか?と思いました。
もう岩でなくてもいいです。
アサヒペン スプレー 100ml ツヤあり シルバー 690円(税込み)
赤い色を塗ってみたら不気味さが増しました。
金属が溶けている感じにはなりませんでした。
なげやりな気持ちではなにごとも上手くいかないですね。
アサヒペン 水性ペイント 1/12L 赤 638円(税込)
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もうこれでとりあえず完成した事にします。
岩には見えないですが、もうこれでいいです。
モヤモヤした気持ちでじーっと見ていたら「これはヘドラに似ているのではないか?」と気づきました。
「ゴジラ対ヘドラ」のヘドラです。写真は勝手に載せられないのでつたないイラストですが、こんな怪獣です。
「公害怪獣」と名付けられていました。
赤い縦型の目が特徴なので、どこかに赤い目を付ければヘドラっぽくなりそうです。
赤い目はつくれたらつくります「行けたら行くわ」程度の「つくります」ですが。
フロアに持って来て剣を刺しました。
無事抜き差しできました。
少し力を入れないと抜けないので抜く時「エクスカリバー!」とか叫びやすいです。
株式会社クラッセ様からお借りしたCOSボード匠(シーオーエスボードたくみ)で制作されたサンプルの前に置きました。
もちろんCOSボード匠と装飾用パーツも販売しております。
お借りしたマネキンの鎧はデザインと使い込んだ様な塗装がかっこいいです。
コスプレ衣装には布を使う技術と言うか、洋裁の知識が必要ですね。
いろんな知識と技術を合わせ待つコスプレイヤーさんを尊敬します。
これでやっと皆さまにお披露目できました。
ご紹介したサンプルは現在ハンズ梅田店11階で展示しています(展示期間は未定です)
剣は抜いていただける様になっていますので、ぜひ勇者体験にお越しください。
写真はご自由にお撮りください。
お一人で来られた方は従業員にお声がけいただければ撮影のお手つだいをさせていただきます。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
皆様のご来店を心よりお待ちいたしております。
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