梅田店DIY担当のオカシューです。
今回は思わず「エクスカリバー!」と言いたくなるような剣をつくってみました!
材料はコスプレイヤーの方が防具や鎧、武器などをつくるときによく使われる「COSボード」
最近リニューアルして「COSボード匠(たくみ)」シリーズとなって梅田店で好評発売中です!
さてご覧の通り、剣はまだ完成していません。塗装前なので白いです。
実は私、店のスタッフから「ブログが長い」「説明がくどい」と言われたことがあります。
今回はいつもよりさらに長くなりそうでしたので前編の「造形編」と後編の「塗装編」に分けました。
今回は前編です。でも2回に分けても説明が長くてくどいのは変わりませんでした!
それではつくっていきましょう。
まず必要なものはCOSボード。今回は1000×500×10mmの物を使います。
クラッセ(CLASSE) COSボード匠 Mサイズ 10mm厚 白 税込2,490円
※こちらは店頭のみの取り扱いとなっております。
もちろんこんな状態で販売しているのではなく、巻いた状態で販売しています。
コスプレパーツをつくる為の素材と言えますね。
今回の剣づくりではCOSボードの特徴の一つ「熱で曲げることが出来る」機能はつかっていません。
私が以前に「肩防具」をつくったときは熱で3次元的に曲げました。
その時の長くてくどいブログはこちらです。(まだ気にしている)
そのときはCOSボードではなく「コーヨーソフトボード(旧ライオンボード)」でつくりましたが、熱で加工する方法は同じです。
「肩防具」は熱で曲げる方法をご説明しているので興味のある方はごブログを覧ください。
剣は初めてつくるのでできるだけシンプルにしました。
コスプレを真剣にやっている方はアニメやゲームの設定資料を見て正確に「よくここまで再現したな!」と言われるような完成度の高い作品をおつくりになるのですが、私は初めてでそこまで再現できないので適当な形の剣です。
では計画から。ラフな絵ですが、縮尺はだいたい合わせて描いてみます。
ここから細かい所をどうするか詰めていきます。
COSボードは柔らかいので芯が必要、芯は何を使うか、どこにどんな色を塗るか、必要な工具や材料は何か。
家の食卓で作業するのでいつでも撤収できる方法、家事と製作作業の両立、作業後にゴミや汚れが残らないように等、家人の怒りを買わない方法も考えなければなりません。
設計図はなるべく正確な縮尺で書きましたが、念のため原寸大の見本をつくることにしました。
剣の鍔(つば)の曲線部分は何か型になるものがあると楽です。家の中を探すと、洗濯機で毛布とかを洗う時に押さえるフタが使えそうです。
洗濯機の取説の後ろの方に載ってるこんなやつです。
洗濯キャップのカーブを使うとこんな感じになりました。切って実際に持ってみましょう。
持ってみるとこんな感じです。張り付けてある棒は後で中に入れるアルミパイプです。
バランスがいいんだか悪いんだかわかりませんが、調べてみると全長は剣道の竹刀と同じくらいだったのでこれで良しとします。
COSボードにカット線を引きます。木材と違って切りしろを考えなくて良いので楽です。
木材ではノコギリで切るので、切るとノコギリの厚さ分が粉になって消えてしまうのでそれを考慮して線を引かなければなりません。
カットできました。今回COSボードのパーツはこれだけです。
使用するCOSボードの厚さ10mmなので一度で切るには力をけっこう入れて切らなければなりません。一度で切れないからと言って、何度かカッターを動かして切ると断面が荒くなります。がんばって一回で切った方が断面がきれいです。
上が一度で切った断面、下が何度かで切った断面です。下の方が荒れているのがわかります。
次に、剣なので刃の部分をななめに傾斜させて切る必要があります。これがまた難しい。
何度か端材で練習してみましたが、フリーハンドではどうしてもきれいに切れません。これではとても剣の刃の部分にはなりません。
コスプレ用の武器をつくる方々は、こんな角度で切る時もカッターを傾斜させて10mmのCOSボードをフリーハンドできれいに切っておられますが、初心者には難しいです。
ものすごく色々考えて、斜めに切るための道具をつくることにしました。
右の方にカッターの刃を仕込んであります。
ちなみにカッターの刃は「オルファ 特専黒刃」がお勧めです。特に厚物を切る時はこれでないと10mmのCOSボードを一度でカットできません。
オルファ 特専黒刃小50枚入 BB50K 税込768円
10枚入りの BB10K は税込280円です。
治具の作り方を説明するとそれだけでブログ一回分になりそうなので割愛します。
このすきまの開いている部分にCOSボードを押し込んでいくとななめに取り付けたカッターの刃で両端がカットされます。
トコロテンの様にカットされたものが押し出されてくるのではないかという考えです。
この様な、それにしか使わない補助的な道具を「治具(じぐ)」と言います。木工ではよく使われます。
本当に使えるのかどうかCOSボードの端材で試してみました。右側から押し込んでみると端がきれいに斜めにカットされて出てきました。
切り始めがなかなか切れずに苦労しましたが、切り進んでいくとスーッと気持ちよく切れました。これなら使えそうです。
本番でもうまくいきました。
ちなみに治具の語源は英語の「jig」で、日本語の治具と同じ意味です。語源というより英語を漢字に当てはめたようです。
きれいに斜めに切れました。ありがとう治具くん。
お役目を果たしたこの治具はこれでお役目完了です。今後使う予定はありません。治具とはそういう物です。潔いですね。
剣の先のとがった部分はこの治具では切れません。失敗しそうですがフリーハンドで切ります。
やっぱり失敗してきれいには切れませんでした。
ごめんね治具くん。君がせっかくきれいに切ってくれたのに。
次に、中に芯を入れる為の溝を作ります。最初に溝の両側に切り込みを入れます。
グイっと折り曲げて、出っ張った所を切ると溝ができあがります。私が考えたのではなくネットで調べた方法です。
芯にするのは外形10mmのアルミパイプです、ぴったりはまりましたので貼り合わせに入ります。
泰豊 アルミパイプ 外径10mm×肉厚1mm×長さ1m 税込523円
※こちらは店頭のみの取り扱いとなっております。
今回はいつでも食卓の上から撤収できるように貼り合わせに両面テープを使ってみます。
接着剤だとしばらく動かせなかったりしますからね。
クラッセ(CLASSE) 超強力 造形布用テープ 両面ピタック 20mm 税込780円
接着時間がかからないので便利ですが、強力な両面テープなのでやり直しがききません。慎重にはりつけてゆきます。
つづいて鍔(つば)の部分を作ります。
3枚のパーツの内2枚に切り抜きを入れます。
フチまわりの装飾に刃を斜めに切った時の端材が使えそうです。
フチに細いパーツを貼ってゆきます。ここも両面テープを使いましたが、両面テープを細く切るのが面倒なので途中から接着剤に替えました。
仮止めしてみるとこんな感じです。剣ぽくなってきました。
グリップ部分を作ります。上の写真で出ている剣の芯の部分に直接ロープを巻いた方が作りやすいのですが、製作過程が分かりやすいような気がしたので別でパイプを切ってつくりました。
刀の芯に使っているアルミパイプは外径10mmです。
たまたま内径約12mmのパイプがあったのでそれを使いました。
カットしたらパイプ全体に両面テープを貼っておきます。
端からロープを巻いていきます。端まで巻き終えたら、ロープの上にまた両面テープを貼ります。
二重に巻いたら巻き終わりは接着剤で固めておきます。
飾りに家にあったアクリルの球をグリップエンドに取り付けてみました。
このアクリルの球は値段が結構高かったので、後ではがせる接着剤「ピタッ!とPeel」を使って使用後は再利用できるようにしておきました。
シャープ化学工業 ピタッ!とPeel 吸盤用 MSE132 20g 税込880円
7月にこの「ピタッ!とPeel」を使った長くてくどいブログを(まだ気にしている)制作したのでぜひご参考に!
今回使おうとしたらチューブの口の方が固まっていました。チューブの口が大きいのもあるのでしょうか、一般的な接着剤よりも固まって使えなくなるのが早い印象です。
全体のバランスを見ると、グリップエンドのアクリル球が小さい様な気がします。
今回の剣は元ネタは無くてデザインは自由なので完成してからまた考える事にします。
全長約120cmと予定より若干長くなりました。
これで切ったり貼ったりは完了です。
今回のブログ「造形編」はここまでです。
長すぎるブログを短くするために前編後編に分けたのですが全然短くなっていないですね。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
次回の「塗装編」をお楽しみに!
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