皆さん文具はお好きですか?世の中には、かわいいデザイン、素晴らしい機能を持った文具がたくさんありますよね。きっと、その全てに物語があるはず...。この連載では、ハンズのバイヤー、今津がいろいろな文具メーカーの方々に声をかけ、文具女子会を開催。気になる商品の誕生秘話などをお届けします。
第6回目の文具女子会のお相手は、〈株式会社 勝竜社〉のラボクリップ事業部で商品開発を担当されている皆葉さん、佐藤さん、久保さん。〈ラボクリップ〉の新商品「ミーツプランナー」について、商品のこだわりや開発秘話を聞きました!
新商品ミーツプランナーの開発者は、元ファッションデザイナーだった!
左から 〈ハンズ 文具バイヤー〉今津、〈勝竜社 ラボクリップ事業部〉皆葉さん、久保さん、佐藤さん
今津:皆さん、本日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今津:今までの文具女子会は2名での対談だったのですが、今回は4名ということで、女子会ムードが高まりますね!
皆葉:私があがり症なので、同じチームの佐藤と久保にも同席してもらいました。
今津:いろんなお話が聞けそうで楽しみです!ところで、〈勝竜社〉さんは、元々は広告デザインをされている会社ですよね?
皆葉:はい。アパレル会社を中心に広告やグッズ製作などのお手伝いをしています。
今津:なぜ、ステーショナリーブランドを立ち上げようと?
佐藤:他社さまのグッズ製作をするうちに、弊社独自のブランドをつくりたいという想いが強くなりました。そして、20年程前に〈ラボクリップ〉を実験的に立ち上げたんです。
今津:なるほど。今では、いろんな文具アイテムを展開されていますよね。ファッションブランドと同じく、季節ごとにNEWコレクションを打ち出されているのも印象的です。
皆葉:ファッション関連のお仕事が多いので、〈ラボクリップ〉のアイテムにも、その要素を取り入れることを意識しています。なので、デザインのインスピレーションもファッション誌から得ることが多いんです。
今津:ファッショントレンドを参考にされている文具メーカーさんは少ないので、新鮮です。
久保:皆葉は、弊社に入社する前はアパレルメーカーでデザイナーをしていたんですよ。
今津:そうなんですか!
皆葉:はい。Tシャツのグラフィックデザインを担当していました。
今津:ファッションと文具は、また別世界のように感じるのですが。
皆葉:昔から文具が大好きで、文具のデザインに挑戦してみたいと思い、この世界に飛び込みました!
佐藤:皆葉の文具愛はすごいですよ!昨日もたくさんペンを買っていたよね!(笑)
皆葉:ペンが特に好きで、昨日もハンズで2,000円分のペンを買いました。試し書きをしていると、つい欲しくなってしまって。会社にもたくさんお気に入りのペンがあります。
今津:筆箱2個分!かなりの量ですね!やはり皆さん文具はお好きですか?
久保:佐藤さんは「紙マニア」ですよね!
佐藤:紙は好きですね。海外旅行へ行っても珍しい紙はないかとつい探してしまって。特に紙が束になっているのを見るとテンションが上がりますね!
今津:紙が束!?
佐藤:例えば、紙の見本帳とか。会社にもある物なのですが、自費で何個も買ってしまいます。
今津:紙の見本帳をですか!かなりの紙好きですね!
久保:佐藤さんに紙のことを相談すると、いろんな種類の中からベストな紙を選んでくれるんですよ。
今津:ステーショナリーブランドの〈ラボクリップ〉さんとしては、かなり心強いですね!
皆葉:はい。勉強になります。
今津:これからご紹介いただくミーツプランナーも、文具好きの皆さんのこだわりがかなり詰まっていそうですね!
ミーツプランナー 上:ウィークリープランナー 800円+税 / 下:デイリープランナー 800円+税
今津:ミーツプランナーとは、目標を立てたり、スケジュール管理をしながら、毎日を楽しく記録できるプランナーシリーズですよね!
皆葉:さすが今津さん!その通りです。ウィークリータイプとデイリータイプの2種類のプランナーとTO DOふせんがあります。
久保:ミーツプランナーをつくるきっかけですが、今津さんから海外のプランナーのお話を伺ったことは大きかったですね。
今津:外国では一週間のスケジュールややることを書き込んで、週が終わるとそのページを破って捨てるというメモパッドのようなものがあって、そういう商品は日本にはまだないので、面白いですねってことで。
久保:でも、破って捨てるというのは、日本人にはない発想だなと。
今津:潔く捨てられないですよね(笑)。でも、そこをなんとか!と海外のトレンドを日本人向けにアウトプットし直してほしいと無茶なお願いをしました(笑)
皆葉:海外のトレンドなどは常にチェックしていて、〈ラボクリップ〉のアイテムでどう取り入れていこうかというのは日々模索していたんです。そんな時に今津さんからもご提案をいただいて、〈ラボクリップ〉らしい大人女子向けのアイテムを企画できないかということでスタートしました。
今津:そして、完成したのが皆葉さんプロデュースのミーツプランナー。早速、それぞれの特徴やこだわりポイントなどを教えてください!
ウィークリープランナー|1週間の予定やタスクを可視化できる卓上タイプ
皆葉:ウィークリータイプは、1週間の予定を6カ月分、記入できます。フォーマットは上下に分け、予定を整理しやすくしました。例えば、オフィスで使うなら、午前と午後で予定を分けて記入したり、主婦の方なら上段はパパの予定、下段は子どもの予定などを記入していただけます。
今津:ライフスタイルに合わせて自由に使えるのですね。
皆葉:その通りです。また、海外の「捨てる」トレンドは、リングで綴じることで、1週間が終わると次々ページをめくってリセットできる仕様にしました。
今津:初めてウィークリープランナーを見たとき、日本仕様になっている!と感動しました。
皆葉:ありがとうございます。また、裏ページにはメモやTO DOリストを記入できるスペースを設けているので、こちらも自由に活用してほしいです。
今津:裏表で使えるのはよいですね!
皆葉:さらに、最後のページには遊び心で「I'LL BE BACK SOON」「LUNCH BREAK」などのメッセージボードを付けています。不在時やお昼休憩で外出する時などに、活躍します。「DATE TONIGHT!」というボードもご用意しましたので、「今日は残業しないよ!」なんて時にはぜひ、使ってみてください!(笑)
今津: 遊び心満載ですね!(笑)こだわりや苦労したポイントはありますか?
皆葉:一番はサイズです。デスクトップの前など、目につく場所に置いて確認できるのがベストなので、横長型にして背を低くしました。
今津:馴染みのある卓上タイプながら、パソコンの下に置けるサイズ感なのは便利ですよね!
佐藤:デザイン的には、もう少し余白を見せたかったのですが、ここは低さを優先させました。
今津:忘れないようにメモ書きした付箋を目につく場所にとよくデスクトップに貼ると見た目もあまりいいものではないですが、ミーツプランナーならいろいろな情報を一か所にまとめることができるので便利ですよね。それに見た目がとにかくかわいいです!
皆葉:そうなんです。デザインにもこだわっています。少しでも気分が上がったり、心が癒されたらいいなと思い、華やかでかわいいデザインを目指しました。
今津:全部で4種類ありますが、華やかなものから男性も使えそうなシンプルなものまで、それぞれに個性があってよいですね!デザインも皆葉さんがされているんですよね?
皆葉:はい。
佐藤:弊社は、企画からデザイン、イメージ写真の撮影、カタログやPOPの入稿まで全て一貫して1人で担当しているんです。
皆葉:もちろん企画などはチームでアイデアを持ち寄ったり、相談をしますが、デザインも撮影も自分でできるのでやりがいがあります。
今津:カメラマンまで担当される方は、この文具女子会では初です!ミーツプランナーには、皆葉さんのイメージがダイレクトに反映されているんですね!
デイリープランナー|夢や目標の計画・整理・振り返りがこの一冊で簡単に
皆葉:デイリータイプは、夢や目標などをリストアップして、記録、振り返りができるプランニングノートで、「ウィッシュリスト」「ハビットトラッカー」「マンスリー」「デイリー」などのコンテンツページがあります。
皆葉:ウィッシュリストでは目標や夢を書き込み、いつまでに叶えるのか具体的に何をすべきかなどを、順を追って整理しながらリストアップできます。
今津:なぜ、ウィッシュリストを4つに分けたのですか?
皆葉:プランナーノート初心者の方でも気軽に始められように、ウィッシュリストの数をあえて4つに限定しました。
今津:確かに、4つだと手軽にはじめられそうです。
皆葉:ハビットトラッカーでは、ウィッシュリストでリストアップした内容の達成度を可視化できます。一目でわかるので毎日のモチベーションアップにも繋がります。
皆葉:デイリーページでは、取り組みや出来事などを具体的に記録できます。
佐藤:1日の頑張りを評価できたり、モチベーションアップにつながる仕掛けをところどころで入れています。
今津:スタディープランナーが流行っていますが、このような「大人のためのプランニングノート」は珍しいですよね。
佐藤:そうですね。他商品と差別化をするために、家事や仕事に専念する大人の女性をメインターゲットにとは考えていました。
今津:苦労したポイントはありますか?
左上・右上は試作案 / 下 完成品
皆葉:デイリーページのフォーマットを決めるのは特に悩みました。例えば、左上の試作案は自由度を高くするために、シンプルなデザインに仕上げました。しかし、これだとあまり特徴がなく、〈ラボクリップ〉らしさを出せていない。次に、右上の試作案のように項目を増やして記入内容を具体化してみたのですが、かえって制限してしまい使いづらいなと。自由度が高く、それでいて説明がなくても使えるフォーマットになるまで、何度も試しては改善を繰り返しました。
今津:皆さんも実際に記入して試されたんですか?
久保:はい。それぞれで目標を立てて試しました。やはり実際に使わないと分からないことはたくさんあるので。
今津:右上の試作案の食事を記入する欄が、完成品では朝・昼・夜のアイコンのみになっていますね。
皆葉:食事、運動内容など書きたいことは人によって違うので、最低限の情報だけを残して、自由に使っていただけるスペースにしました。
今津:なるほど。サイズ感も手のひらサイズとかなりコンパクトでスリムですよね。プランナーノートにしては珍しいと思いました。
皆葉:今、小さいバッグをお持ちの方が多いので、片手で持ち歩けるスマートフォンのサイズを目指しました。
今津:この大きさだと場所も取らないですね!また、ウィークリータイプに比べてデザインがシンプルですが。
皆葉:デイリータイプは、持ち歩くことを想定しているので、できるだけシンプルなデザインの方がよいかと。
皆葉:その分、中ページはウィークリータイプ同様、気分が上がるデザインにしています。
今津:ウィークリータイプと同じ柄なんですね!
佐藤:デスク用、持ち運び用とお揃いでお持ちいただけます。
ミーツプランナー メモ付箋 380円+税
皆葉:さらに、同柄のメモ付箋もあるので3点一緒に使うことができるんです。デイリーノートには、メモ付箋が入るクリアポケットもついているので一緒に持ち運べますよ。
今津:なるほど!3点お揃いで揃えたくなりますね。写真映えもしそう!
皆葉:皆さんそれぞれの使い方で楽しんでもらいたいです!
最後にひと言、いただきました◎
「かわいい」「便利」「おしゃれ」など気分を上げるものとして〈ラボクリップ〉の商品を選んでいただけるとうれしいです!皆さんの生活の中で役に立つものづくりをこれからも続けていきたいです!
次回予告【最終回】
今津が、淡い色の蛍光ペン「マイルドライナー」の開発者と女子会を開催。人気商品の開発秘話についてお話を伺います。お楽しみに!
――「文具女子会はじめました。〜物語のある文具の話〜」連載記事――
【集中連載Vol.1】バイヤー今津、文具女子会はじめました。「物語のある文具の話」
【集中連載Vol.2】"いい日"をつくる文具って?キングジム〈ヒトトキ〉女子と文具トーク。
【集中連載Vol.3】きっと勉強が好きになる!?いろは出版 プランニング好き女子と文具トーク。
【集中連載Vol.4】システム手帳のイメージが変わる!マークス ノートづくり好き女子と文具トーク。
【集中連載Vol.5】誰かに教えたくなる文具。〈DELDE(デルデ)〉開発者、理系女子と文具トーク
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