オカシューです。
唐突ですが
包丁は研いでいますか?
「たまに簡易研ぎ器で研いでいる」という方も多いのでは?
簡易研ぎ器もどんどん進化しているので、それもアリです。
中には「包丁は研がずに切れなくなったら買い替える」という人もおられる様です。
私は包丁は砥石で研ぐ派なのですが、何となくシャーコシャーコと削って「こんなもんでいいか〜」という状態でした。
そこで今回正しい包丁研ぎにチャレンジしてみました!
今回は、包丁研ぎホルダー「スーパートゲール」を使って包丁の正しい研ぎ方を身につけようと思います。
スーパートゲールとは?
包丁の背に取り付けることで、正しい角度を維持しながら研ぐことができます。
スーパートゲールが砥石に当たる部分は、アルミナ系セラミックという素材だそうです。
ずっと砥石にこすれているので、すぐ削れるのかと思いましたが、全くと言っていいほど削れていませんでした。
ちなみに「モンブラン」は製造元の株式会社清水製作所のブランド名で、筆記具のモンブランの商品ではありません。
まずは面直しから
さて今回、包丁研ぎの動画や説明のブログをたくさん見て勉強しました。
ほとんどの方が、研ぐ前に砥石の面を平らにしておくことがとても大切だとおっしゃっていました。
包丁を研ぐには、刃の角度を一定にするのが大切です。しかし砥石が平らでなければ、刃も平らに研ぐことができないという理論です。
ウチの砥石はこんな感じでした。
よく使う真ん中あたりが削れて減っています。研ぐ前にこれを真っ直ぐにするところから始めます。
やり方は色々ありますが、今回は「面直し砥石」を使います。
ナニワ 面直し砥石極細目 #220 2,440円(税込)
商品ページはこちら>>
ちなみに家にあった砥石ははおそらくこれです。古いのではっきりしませんが。
キング デラックス砥石 #1000 3,060円(税込)
商品ページはこちら>>
まず砥石とともに水に漬けます。泡が出なくなるまで待ちましょう。
砥石に鉛筆で適当に線を引きます。
面直し砥石でゴリゴリ削っていきます。砥石の下には滑り止めの雑巾とか新聞とかを敷いてください。
時々水を足しながらゴリゴリ削ること30分。削れて平らになったところは鉛筆が消えていますが、真ん中の方は削れていないので線が残ったままです。
なかなか削れないのであきてきました。
さらに30分削りましたが、まだ反っています。あんまり変わわっていません。
後で調べたところ、粗い面直し砥石を使うとか、コンクリートブロックにこすりつけて削るとか(表面が荒くなるので仕上げが必要)サンドペーパーで削る等の方法もあるようです。
近所のブロック塀にこすりつける訳にいかないので、あまり使っていない裏面を使う事にします。
欠けているのが気になってあんまり使ってなかったのですが、端っこが欠けている位は大丈夫みたいです。
同様に鉛筆で線を引き、面直し砥石で削ります。
削り始めて10分位でここまで平らになってきました。
さらに10分。やっと平らになりました。ようやくスッキリ。
「ここまでやらなあかんのか?」と言う疑問はあります。
しかし、たくさんのネット情報が合体して人の形になって作務衣を着て腕を組んだイメージのバーチャル師匠たちが、こぞって「これはやっとかなあかんぞ」と言ってたので、やりました。
バーチャル師匠らが「欠けてる部分は削っとけ、包丁にキズが付くぞ」と言うので削って、ようやく研ぎに入れます。
新しい砥石は面直しの必要はないですし、よく見たら反っている程度であればそのまま研ぎに入ってもいいという意見もあります。
という事は今回は面直しはやらなくてもよかっんたじゃないですか?師匠。
ネット上のバーチャル師匠は情報の寄せ集めでしかないので、最後は自分の中の師匠と相談して決めましょう。
ようやくスーパートゲールの出番です
スーパートゲール(以下トゲール)を包丁の背の柄に近い所にはさみます。
※ここから先は包丁を触るので、けがをしないように注意して下さいね!
角度はこのくらいになります、約15度なので研ぐのには平均的な角度です。
研いでみましょう。角度が固定されて安定感があります。
この置き方だと押すときに力を入れて、引くときはほとんど力を抜きます。20回くらいはストロークしてみましょう。
先の方はトゲールが砥石から出てしまうので研ぎにくいです。
トゲールが砥石の上に乗っていない状態でフリーハンドで研ぐか、このようにさらに斜めにして研ぎます。
斜めにすると包丁の先の方はこんな風に砥石との間にすきまができます。
包丁の刃が直線ではないのでこうなってしまうのですが、これでは先の部分は研げません。
トゲールを使って先の方を研ぐには、すきまを無くすために包丁の先の部分を押さえて研ぎます。
そうすると柄に近い方がトゲールが浮きます。トゲールが斜めに削れてしまうのではないかと心配しましたが、そんなことはありませんでした。
研げたかどうかは「カエリ」で調べる
「全体が研げたら次は裏側を研ぎます」と言って、あっさり次に進むバーチャル師匠も多いです。
「研げたらって言うけど、研げているかどうかをどうやって判断するのか」が昔から疑問だったので、今回調べた中で一番わかりやすかった判断方法を私なりに解説します。
そもそも包丁の刃が研げる過程はこんな感じです。
先が丸くなって切れなくなっている包丁を砥石で研ぐと、金属なので削れながら少し変形します。
さらに研いでいくと、先にふくらみが出てきます。この状態を「カエリが付く」と言います。
「バリが出る」と同じ意味ですが、工場で部品を製作するようなときは「バリ」と言い、包丁を研ぐときには「カエリ」という事が多いようです。
カエリを取ることで包丁の先が鋭くなり、研げたということになります。
カエリが付いたかどうかは、指の腹で確かめます。
研ぐ前に、このように指で包丁の先を矢印の方向に動かして、カエリの出ていないつるっとした感触を覚えておきましょう。
※けがをしないように注意して下さいね!
カエリが付くと、髪の毛ぐらいの引っ掛かりを指に感じるようになります。引っ掛かりが感じられなければまだカエリが出ていないので、もう少し研ぎましょう。
研ぎのキモ「カエリ」
研げているサインとも言える「カエリ」を撮影してみました。
刃の先(下側)にずっと白い線が見えるでしょうか、これがカエリです。金属なので光の加減で反射して光っているのです。
さらに見ていくとこんな箇所がありました、カエリが刃先から外れかけています。白い糸のようなものがカエリとなった金属です。ちなみに下の白いのは比較の為に置いた米粒です。
肝心の刃の方はどうでしょうか、キラッと光っていい感じに見えます。
研いだ刃先を拡大して見ます。この矢印の間が研いだ面です。とてもまっすぐに研げています。さすがトゲール。
ちなみにこちらはまだ研いでいない時の刃先です。刃先がガタガタしていますし、何となく丸いのは研いだ角度が一定していなかったからです。
この包丁は両刃なので反対側の面も研ぎます。
片面を研いだ時点ではまだカエリは取らなくてもいいです。カエリの出ている面を研ぐので、カエリは自然と取れてしまいます。
ちなみにこの包丁はおそらくこれです。
貝印(KAI)関孫六 茜三徳 AE2905 165mm 4,356円(税込)
商品ページはこちら>>
反対の面は、私は柄を左手に持ち替えて研ぎます。これもやり方は色々あるので、やりやすい方法で。
包丁研ぎをやってると指先が黒くなってきますが仕方ありません。
カエリを取ったら完成!
新聞にこすり付けてカエリを取ります。カエリを取らないと切れません。
研げたかどうかのチェックはお決まりのコピー用紙切りです。
「まっすぐ切れて当然。曲線が切れないと研げたとは言えない」とおっしゃるバーチャル師匠が居たので曲げてみました。一応切れましたがこんなのでいいのかな。
新聞(朝刊)もズバッと気持ちよく切れました。
とっても役に立つトゲールですが、出刃包丁には使えません。背の部分が厚すぎてトゲールが入りません。
幅の狭いペティナイフにも使えません、背の方にずらせば使えない事もないですが、外れそうで危ないです。
本当によく研げた包丁だと、玉ねぎを切っても涙が出ないそうです。
食材の味も変わるそうです。なかなかそこまでには至らないでしょうが、確認してみたいです。
包丁研ぎの奥深さにハマりそうです。「研ぎ沼」の方々が多いのもよくわかります。
まだまだ研いでいたいですが、楽しい包丁研ぎもそろそろ終わらねばならない時間になりました。
包丁をきれいに洗って、今から晩ごはんの準備です。
今日はトンカツです。まず包丁の背を使って肉を叩きます。出来上がったトンカツをザクザクと切るのが楽しみです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさまのご来店を心よりお待ち申し上げております。
※工場生産遅延の影響で入荷日の遅れや商品仕様の変更が生じる場合がございます。
※掲載商品は一部店舗では取り扱いがない場合がございます。取り扱い状況については各店舗へお問い合わせください。
※掲載商品は、一部の店舗ではお取り寄せになる場合がございます
※一部価格・仕様の変更、および数に限りがある場合もございます
※掲載写真には一部演出用品およびイメージ画像が含まれ、店舗でお取り扱いがない場合がございます。
※商品価格等の情報は、掲載時点のものです。