【集中連載Vol.7/最終回】新たな定番を築いたマイルドライナー。ペンもメンズもマイルド派!女子と文具トーク。

皆さん文具はお好きですか?世の中には、かわいいデザイン、素晴らしい機能を持った文具がたくさんありますよね。きっと、その全てに物語があるはず...。この連載では、ハンズのバイヤー、今津がいろいろな文具メーカーの方々に声をかけ、文具女子会を開催。気になる商品の誕生秘話などをお届けします。

第7回目となる今回はなんと最終回!お相手は、〈ゼブラ株式会社〉で商品開発を担当されている小松さん。蛍光ペンの概念を覆した〈マイルドライナー〉についての開発秘話や、新商品について聞きました!

マイルドライナーファンから開発者へ。

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左:ハンズ 文具バイヤー 今津、右:マイルドライナー開発者 小松さん

今津:小松さん、本日はよろしくお願いします!

小松:よろしくお願いします。お声がけいただいてうれしいです!

今津:「文具女子会」が最終回ということで、大好きな〈マイルドライナー〉のお話をぜひ聞きたいなと、職権乱用中です(笑)

小松:うれしい!ありがとうございます!

今津:〈マイルドライナー〉は今年で10周年を迎えられるんですよね。

小松:はい。おかげさまで。

今津:10年前というと、小松さんはまだ学生だったんじゃないですか?

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小松:そうですね。実は、学生の頃から〈マイルドライナー〉のヘビーユーザーだったんですよ。ペンケースの中には常に10色は入っていました。

今津:小松さんも元々はファンだったんですね!初めて使ったときは「画期的だ!」と感動したのを覚えています。蛍光ペンを淡い色にするなんて!

小松:ですよね。蛍光ペンといえばギラギラと目立つ色が特徴なので。

今津:普段も手帳をつけたりしますか?

小松:子どもの頃から書くことは好きなので、思ったことや出来事を気が向いた時に書いています。あと、字を書いているのを見るのも好きで、最近は神社やお寺を回って御朱印を集めるのにハマっています!

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小松:書いてもらっているときに、「すごく字がキレイだな」と純粋に感動したり、「この人は味のある字を書くな」とか「字と同じく、性格も繊細なのかな」と観察するのが楽しくて。

今津:素敵な趣味ですね。〈ゼブラ〉さんに入社されたのもやはりマイルドライナーや、書くことがお好きだったからですか?

小松:はい。筆記具メーカーに絞って就職活動をして、せっかくだったら好きな商品がある会社にと〈ゼブラ〉を第一希望に。

今津:自分の好きな商品に関われるってすごいですよね!

小松:ありがたいです。

今津:ちなみに好きな男性のタイプはやさしい「マイルド派」かしっかり引っぱってくれる「ギラギラ派」かどちらがタイプですか?

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小松:え!まさかの質問!(笑)

今津:女子会っぽくてよいかなと(笑)

小松:そうですね〜。どちらかというとやさしい、穏やかな人が好きなのでマイルド派で!今津さんはどうですか?

今津:私もマイルド派ですかね。つまり、小松さんはペンもメンズもマイルド派、ということでよろしいでしょうか!

小松:は、はい!

今津:それが聞けてなんだか満足です(笑)ありがとうございます。

小松:それは、よかったです(笑)

今津:それでは、本題に参りましょうか!

〈マイルドライナー〉開発秘話 〜非常識からのみんなの定番へ〜

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マイルドライナー (全25色)各100円+税

今津:10年前の開発当初は、世の中に淡い色のラインマーカーは無かったわけですよね。〈マイルドライナー〉はどのように誕生したのでしょう?

小松:実は〈マイルドライナー〉の前に蛍光ペンブランドのカラーバリエーションの1つとして淡いインク色を販売していたのですが、販売実績が伸びず2、3回ほど失敗しているんです。でも、一部のお客さまの中には淡い色を気に入ってくださる方もいて。そういう声に応えるために、もう一度仕切り直して生まれたのが〈マイルドライナー〉なんです。

今津:そうだったんですね。どういったことを改善されたんですか?

小松:コンセプト、ターゲットからデザインまですべてです。淡い色のマーカーを使ってくれるのは誰かというところから考えて、やはり女子学生だろうと。そこから女子学生が持ちたくなるペンはどんなデザインだろうと何度も調査と開発を重ねました。

今津:ラインマーカーの軸色を白にしたのも女子学生受けを狙ってですよね。

小松:はい。白軸は他社にもないし、女子学生にもぴったりなのではないかと。

今津:でも、ラインマーカーの軸といえば、黒か透明が主流ですよね。理解を得られないこともあったのではないですか?

小松:まさにその点は苦労したようです。淡い色の蛍光ペンというだけで常識から外れているのに、さらにペン軸までも白にするなんてと心配する声もあったみたいです。でも、この淡い色に合うスッキリとした世界観を崩さないためにも白は譲れないと押し通したそうです。

今津:なるほど。私もそうでしたがこの淡い色といい、今までにない白いボディーは女子のハートをガッツリ掴んだと思います!

10周年を記念して新色10本が仲間入り!全25色のラインナップに

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今津:10周年を迎えられてさらにカラーバリエーションが豊富になりましたね!

小松:はい!10色の新色が仲間入りしました。

今津:日本で新色を発表する前から、韓国で販売をされていましたよね。本来なら日本で先に販売して反応を見るのが一般的かなと思うのですが。

小松:基本的にはそうなのですが、韓国で〈マイルドライナー〉の人気がすごくて、「既存の15色じゃ足りないから、新しい色が欲しい」という要望を多くいただいていたのです。そこで実際に韓国の学生さんから調査をして親しみマイルド色という5色を開発し先に販売をしました。

今津:日本でも販売しようと思ったのはなぜなのですか?

小松:韓国の方がInstagramなどで紹介してくださって、そこから日本の方にもどんどん広まり、たくさんのお問い合わせをいただいて。だから10周年のこの機会にお届けしようと。また、日記や手帳など日本でも使用用途が広まっているので豊富な色数でより彩ってもらえるように、新たに5色を開発し、全部で10色追加することにしました。

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新たに追加した10色(右5本は韓国で先行発売したもの)

小松:こちらが新色の10色です。日本と韓国では人気の色が違うんです。日本はピンクやブルーの定番色が人気で、韓国は意外にもグレーが人気なんです。

今津:面白いですね。どんな色か気になります!

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今津:同じピンクでも微妙に違う。絶妙なカラーバランスですね!そういえば、グレーは既存商品にもありましたよね?

小松:既存のものよりも濃いグレーになっています。

今津:濃いグレーはどうやって使うんだろう?

小松:私はTo Doを消す用に使っていますよ。

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小松:程よい濃さなので、ガッツリ引いてもページがごちゃごちゃしないですし、やりきった感も出てよいですよ。

今津:なるほど。使う人によっていろんな使い方ができそうですよね。

小松:自分なりに活用してくださるユーザーさんが多くて、私もよくマネをさせてもらっているんですよ。

今津:絵を描いたり、ユニークな使い方をされている方を私もよく見ます。ところで、小松さんのお気に入りの色はありますか?TOP3を教えてください。

小松:えー!迷う!

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左から:マイルドシトラスグリーン(新色)、マイルドコーラルピンク(新色)、マイルドグレー

小松:でも、私はこの3色ですかね!普段使っている手帳によく登場する色です。長期休暇はグレー、大事なイベントがある時はピンクを、など使い分けています。今津さんは何色が好きですか?

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左から:マイルドグレー、マイルドピンク、マイルドゴールド


今津:私はこの3色。グレーは使いやすいので私もランクインです。マイルドゴールドは特にお気に入りの色で、よく使っています。

新商品|筆ペンタイプが登場!

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マイルドライナーブラッシュ(全15色)各150円+税

今津:さて!今回〈マイルドライナー〉から新商品が登場するんですよね!

小松:はい。筆ペンタイプの〈マイルドライナーブラッシュ〉が新登場します。

今津:なぜ、筆ペンタイプをつくろうと?

小松:〈マイルドライナー〉でイラストを描かれる方が多くて、マーカータイプだと隅が塗りにくいという声をいただいたんです。そこでよりイラストを楽しんでもらうために筆ペンタイプを採用しました。

今津:お客さまの声から生まれたのですね。こだわりポイントはありますか?

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上:マイルドライナー、下:マイルドライナーブラッシュ


小松:より細かく色が塗れるように逆サイドのペン先を細くしました。また、既存商品と差別化するために、キャップなどのデザインにはかなりこだわりました。キャップ部分をクリアにして筆タイプのペン先であることがわかるようにしたり。

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小松:クリップ部分をシャープにしたり、飾りで穴を開けてみたり。〈マイルドライナー〉の世界観を崩さず、新しさをどのように表現しようかとデザイナーと相談して、何十種類ものサンプルをつくってもらいました。

今津:たかがキャップ、されどキャップ!ですね。

小松:〈マイルドライナーブラッシュ〉が加わることで、今まで以上にいろんな使い方ができるようになるので、たくさんの方に自由に楽しんでもらいたいです!

今津:私も今から楽しみです!

最後に一言、いただきました◎

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今、使っていただいているたくさんの学生さんたちが、大人になっても使い続けてくれたらよいなと思います。これからも進化し続ける〈マイルドライナー〉をお届けできるように頑張ります!

最終回ということで、今津からも一言◎

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文具連載「物語のある文具の話」をご覧いただきありがとうございました。私自身、普段は聞けない開発秘話やこだわりを聞けて楽しかったです!また、店頭では語りきれない文具の魅力をみなさまにお伝えできたのかなと。文具女子会はこれにて終了しますが、また違う形で皆さまに文具の魅力をお伝えできればと思います。ありがとうございました!

おわりに

何気なく使っている文具には、私たちの知らない物語がありました。ハンズはこれからも、開発者の想いがたくさん詰まった素晴らしい文具をお届けしたいと思います!文具連載はこれにておしまい。また会う日まで◎

――「文具女子会はじめました。〜物語のある文具の話〜」連載記事――

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