ちょっとの工夫で大きく変わる!専門家が伝授する、自宅でビールをおいしく飲む方法

自宅でビールをおいしく飲む方法

家飲みの主役といえば缶ビールですが、いつもなんとなく飲んでしまっていませんか? そんなのもったいない!ということで今回は、自宅でビールをおいしく飲む方法を、ビールの専門家・くっくショーヘイさんに伝授していただきました。「味なんて変わらないでしょ...」と侮るなかれ。ビール好きの方は必見ですよ!

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押さえておきたい、覚えておきたい、3つのポイントとは?

今回ご登場いただくのはこちらのビール専門家、くっくショーヘイさん。ビアジャーナリストやビアソムリエ、フードペアリングインストラクターなど、お酒にまつわる15種類以上の資格や肩書を持ち、ビールの魅力やおいしい飲み方などをセミナーや各種メディアを通して発信しています。

くっくショーヘイさん
これまでにテイスティングしたビールは、なんと5000種類以上。仕事から離れた家飲みでも、飲むのはもちろんビールとのこと!
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今回は、私が掲げているビールをおいしく飲むための3つのポイント「飲み方」「選び方」「ペアリング」を順を追って解説しながら、ビールの魅力をたっぷりとお伝えしていこうと思います!

 

【ポイント1】注ぎ方だけじゃない!ビールは「飲み方」にこだわる

覚えておこう。ビールはとってもデリケート

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実はビールは、お酒の中でも一番と言ってもいいほどデリケート。熱や光に弱いので、暑い日に外に置いておくだけで味が変わってしまうんです。一般的な缶ビールは常温保管が可能ですが、それでも25℃を超えると味に影響が出るという研究結果も。飲む以前の段階ですが、保管方法には注意しましょう。

買ってきたら、冷蔵庫で1日じっくり冷やす

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買ってきたビールをその日に飲むという人も多いと思います。でも、持ち帰るときの振動によってしばらくは炭酸が抜けやすい状態になっているので、必ずやってほしいのは、冷蔵庫で1日じっくり冷やすこと。揺れやすいドアポケットなどは避けて、休ませるようにそっと置いてください。ビール本来の味わいを楽しむために、「飲む前日に買っておく」は必須です!

ビールの個性に合わせてグラスもセレクト

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缶のままでもOKですが、よりおいしく飲むためにはグラスに移しましょう。形状は、喉越しを楽しみたいラガービールなどであれば、口径が狭めで全体が縦長のものを。香りを楽しみたいクラフトビールなどであれば、口径が広くて膨らみのあるフォルムのものを。この2種類があれば、いろんなビールが楽しめますよ。

ビールの個性に合わせてグラスもセレクト

「グラスがきれいか」も大きなポイントに

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グラスに油脂がついているとビールの味に影響するので、グラスをきれいにしておくことも大切になります。そのために、ビールグラスを洗うスポンジは、油脂のつきやすい他の食器などを洗うスポンジとは分けましょう。そして洗った後は、布巾などで拭くと繊維が付着してしまうことがあるので、自然乾燥を。

冷蔵庫や冷凍庫でグラスを冷やすのはNG

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グラスの温度でビールが温くならないように、グラスも冷やします。でも、冷蔵庫や冷凍庫で冷やすのは、庫内のニオイが移ってしまう恐れがあるのでおすすめできません。また、水滴が凍ってしまうと、注いだときにその氷の粒にビールが当たって炭酸が抜ける原因にもなります。居酒屋の凍ったジョッキのようにエンタメ的に楽しむのであれば全然アリですが、ビール本来の味を楽しむのであれば凍らせるのはNGですね。

グラスは氷水で冷やす、そして拭かない

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グラスは飲む直前に氷水を使って冷やします。グラスに氷と水を入れて1分ほど待ち、表面に水滴がついてきたら中の氷水を流して準備は完了。軽く水気を切るだけで、水滴を拭く必要もなし。水滴があると味が薄まると思われがちですが、少しであれば何の問題もありません。湿っていることでグラスとビールの摩擦を減らす効果もあるので、むしろ拭いたことで布巾などの繊維が付いてしまう方がマイナスですね。グラスをまとめて冷やすのであれば、氷水を入れた大きめのボウルなどを使うとラクですよ。

グラスは氷水で冷やす、そして拭かない

プルトップは軽く開けてガスを逃がすこと

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準備ができたらグラスに注ぎます。が、缶のプルトップの開け方にもポイントが。皆さん、プシュッと一気に開けていると思いますが、いきなり全開にすると中と外の気圧の差で泡立ってしまうので、まず少しだけ開けてガスを逃がします。その後に全開にしてください。

グラスは2回傾ける。注ぎの上手なテクニック

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いよいよ注ぎ方です。おそらく皆さん、グラスを横に傾けて注いでいると思いますが、それだけだと不十分。ビールが直線的にグラスの底にぶつかって衝撃が伝わってしまうので、ビールにやさしくないんです。そこで、ちょっとしたテクニックを。グラスを横に傾けたら、そのまま手首を捻って奥か手前に少し倒してください。そうすることで、注いだビールがグラスの底に直線的に流れず、内側を螺旋状に流れていくんです。

一連の動作はこちら!

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螺旋状に流れることで気泡もトルネード状に上がっていき、最後にグラスを立てる感じにすると泡も自然ときれいにできあがります。泡の出来栄えを重視した方法など、注ぎ方にもいろいろあって正解はないのですが、よりシャープな喉越しを楽しみたい方にはこの方法がおすすめですね。とても簡単ですが、このちょっとした角度の差で味わいが違ってきます!

上を向いて「喉を開けて」グイッと飲もう

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グラスに注いだら、あとは飲むだけ。泡がフタになり、ビールの香りや炭酸が抜けるのを防ぐ役割をしてくれているので、泡の部分だけ先に飲むようなことはせず、「泡の下の液体を飲む」感覚で飲みましょう。下を向いてではなく、ちょっと上を向いて喉を開けて飲んだ方がやっぱりおいしいです。こんな風に!

上を向いて「喉を開けて」グイッと飲もう

 

【ポイント2】自分の好きなビールを見つけるための「選び方」

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ビールをおいしく味わうためには、自分の好きなビールを見つけることも大切です。ビールって、日本酒でいう「大吟醸」みたいな分類が100種類以上あるんですが、味わいの傾向で8つのカテゴリーに分類するとわかりやすいと私はお伝えしています。

ビールの8つのカテゴリー

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まずは8カテゴリーの中から自分の好きな味の傾向を見つけること。そしてそこからさらに深く入っていって、好きなスタイルや銘柄を探すのがベストですね。下記のチャートも参考にしてみてください!

ビアチャート

 

【ポイント3】相性を見極める。食べ物との「ペアリング」も大切

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ビールに限らず、食べ物との「ペアリング」もお酒をよりおいしく飲むための重要な要素です。正解はありませんが、「よりこっちの方が合う」という大まかな傾向や考え方があり、私は4つの法則を提唱しています。

 

その1「一緒の法則」

たとえば黒ビールはコーヒーのようなロースト香があるのでチョコレートやコーヒーを使ったスイーツと合う、といったように、ビールと共通するキャラクターの食べ物を合わせましょうという法則です。

その2「置換の法則」

普段の食生活の中で「この味の組み合わせはおいしい」というのをヒントにします。たとえばレモンティー。レモンと紅茶が好相性だということは、柑橘系を思わせる香りや苦味を持ったIPA(アイ・ピー・エー)などは紅茶を使った料理などと相性がよいのでは?と考えられますよね。そういった関係性を見つけるんです。

その3「味変の法則」

塩味、甘味、酸味、苦味、旨味など、味同士はお互いに干渉しながら引き立てあうもの。たとえば「甘酸っぱい」という言葉があるように、甘味と酸味は好相性なので、甘いビールに酢の物などの酸っぱいものを合わせてみる、といった考え方です。

その4「対比の法則」

いわゆるギャップです。たとえば温度差。熱々の餃子を冷たいビールでグイッと流し込むのはたまりませんよね。喉越しの差や味わいの差など、ビールと食材の対比を利用すると、よりおいしいペアリングができます。

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以上の法則を意識すれば、おいしいペアリングが見つかると思いますよ。ちなみに、ラガービールは鰹出汁との相性がよいので、和食とすごく合います。日本にラガービールが根付いてきた理由には、そういう関係性もあると言えますね。

 

ガラス、銅、ステンレス。グラスの素材でビールの味はどう変わる?

3つのポイントに続いて、今度はグラスの素材について。こちらの3種類のタンブラーを題材にして、素材ごとの特徴などをお聞きしました。

ハンズオリジナルのタンブラー

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ハンズオリジナル Hand Marks
繊細な口当たりが心地よいタンブラー S クリア 3,180円(税込)
繊細な口当たりが心地よいタンブラー M モール 3,480円(税込)
極冷の飲み口を味わえるタンブラー 400ml 5,980円(税込)
きめ細かい泡が楽しめるタンブラー 400ml 5,480円(税込)
商品ページはこちら>>

ガラスのタンブラー比較

「ガラスの一番のメリットはやっぱり、ビールを目でも楽しめることですね。黄金色の液体と真っ白な泡のコントラストなど、視覚で「おいしそう」と演出できるのが最大の強みで、いろんな形状を楽しめるのも魅力です。フチの部分も丸みを帯びた加工がしやすいから、口当たりもマイルド。こういった薄口のグラスなら、なおさらです」

【工場内にも潜入】江戸硝子の職人がつくるHand Marksのタンブラーの魅力に迫る!>>

ステンレスのタンブラーをみるショーヘイさん

「ステンレスのグラスも形のバリエーションが豊富。この商品のように、きめ細かな泡を生み出すためにグラスの内側を加工することがありますが、そういった加工もしやすい素材ですね。ガラスよりも熱伝導性に優れるので冷たさをキープでき、丈夫で割れにくく、お手入れも簡単。いろんなメリットをバランスよく持っているのがステンレスグラスだと思います」

銅のタンブラーを持つショーヘイさん

「銅はステンレスよりもさらに熱伝導率に優れるので、キンキンに冷えたビールを長く楽しめるのがメリットです。その特長から「どちらかといえば、ビールの味を楽しむよりもゴクゴクと喉越しを楽しみたい」という方にもおすすめで、たとえば発泡酒などにもぴったりかと。ハイボールなどの氷を入れて飲むお酒とも、もちろん相性抜群です」

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ハンズさんオリジナルのこのタンブラー、どれもとても魅力的ですね。デザインもすっきりしていて、加工技術の高さに驚きました。すごく軽くて持ちやすいし、実際に使ったときにもストレスがないだろうなぁ。全部ほしくなります(笑)

 

自宅で手軽に簡単に!ビールを使ったおすすめアレンジをご紹介

【おすすめアレンジ1】パナシェ

パナシェ

「レモネードなどの炭酸飲料とビールを1:1で割るだけ。ビールは一般的なラガーでOKです。注ぐ順番はビールを先に。レモネードの方が下に沈んでいくので、後から注ぐことで混ぜる必要がなくなるんです。爽やかな味わいで飲みやすく、ミントを浮かべれば見た目も涼しげで、暑い季節にはぴったりですね」

【おすすめアレンジ2】ビールポンチ

ビールポンチ

「凍らせたフルーツ(今回はマンゴーとパイン)をグラスに入れてビールを注いだ、フルーツポンチのビール版。フルーツの甘味が溶け出してビールが苦手な方でも飲みやすくなり、デザート感覚で食べながら飲む感じですね。ラガービールでOKですが、エール系のビールでも華やかさが際立っておいしいと思います」

【おすすめアレンジ3】白ビールのシロップ割

白ビールのシロップ割

「グレナデンシロップ(ザクロのシロップ)をグラスに適量(30ccほど)入れ、白ビールを注ぐだけ。ビールを最初に勢いよく入れるとシロップとよく混ざるので、その後にビールを注ぎ足してください。甘さの調整はお好みで。かき氷用シロップなどでも代用可能。ブルーハワイとかも面白いかもしれないですね」

【おすすめアレンジ4】ショーソンドポム

ショーソンドポム

「アップルパイを表現したビアカクテルで、私が勝手に命名しました(笑)。ビール(種類はお好みで)とリンゴジュースを1:1で割り、泡の上にシナモンを軽く振れば完成。シナモンがアクセントになって、さながら"飲むアップルパイ"といったところですね。ホットビールでつくれば、冬場にもおいしく楽しめると思います」

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「とりあえずビール」と軽く扱われていたり、「苦いからイヤ」と敬遠されていたり。ビールに対してそういうイメージを持っている方も少なくないかもしれませんが、ちょっとした工夫やテクニックでビアライフが充実しますので、今回ご紹介した方法をぜひ取り入れてみてください!

 

おわりに

知れば知るほど深まるビールの世界。あぁ、なんだかとってもビールが飲みたくなってきましたね...。冷蔵庫にビールは冷えていますか?さっそく今夜の晩酌から実践してみては?

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