日本人の身近に、いつも当たり前のようにある緑茶。実はいま、その絶大な健康効果が改めて注目されているんです。...と言われても、「いちいち淹れるのは面倒」「ペットボトルで飲めれば十分」と感じる方もいるでしょう。そこで今回は、飲料専門家の江沢貴弘さんに、ジャパニーズスーパーフード「緑茶」の基本知識と、手軽に、よりおいしく味わうための淹れ方&アレンジドリンクのつくり方を教えてもらいました。
緑茶に期待できる健康効果とは?
―「あらゆる飲料の疑問を解決する」でおなじみ、江沢貴弘さん、よろしくお願いします。いきなりシンプルな疑問ですが、緑茶に期待できる健康効果って、一体何でしょう?
江沢さん:よろしくお願いします。特筆すべき三つの成分を、分かりやすくご説明しますね。
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―特筆すべき成分...!
江沢さん:抗菌・殺菌作用を持つ「カテキン」。集中力を高めると言われる「カフェイン」。リラックス効果が期待できる「テアニン」の三つです。緑茶はこれらの成分を豊富に含み、日本人の健康に大きく貢献してきたと賞賛されるジャパニーズスーパーフードなんです。
―「カテキン」はよく聞きますね!抗菌・殺菌作用があることは、なんとな〜く知っています。
江沢さん:そのため、さまざまな感染症を予防する効果が期待できるんですよ。カテキン類は新型コロナウイルスの不活性化に有効、という論文も発表されています。
―スゴい!いま改めて注目されている理由が分かります。
江沢さん:話は変わりますが、仕事や試験勉強などで気合いを入れたい時、コーヒーをお供にしませんか?
―はい。眠気が飛んで、頭がシャキッとする(気がする)ので。
江沢さん:それは、コーヒーに含まれるカフェインが中枢神経に刺激を与えたり、眠気に影響を与えたりする作用を持つためですね。緑茶はそのカフェイン、さらにテアニンを含んでいるので、「覚醒状態」のみならず「リラックスした状態」にも導くんです。
―集中力を高めつつも緊張緩和を促す...というイメージでしょうか。
江沢さん:その通りです。ちなみに、緑茶は在宅ワークのお供としても注目を集めています。「家で集中できない」「ずっと家の中にいなくてはいけない」「終業後も仕事の緊張感を引きずってしまう」といった方には、特にぴったりなんです。
―なるほど。どこか懐かしくて、ほっとするような香りにも癒されますしね。
江沢さん:そうですね。それだけ日本人の食文化に長く、深く根ざしている証拠でしょう。では、そんな「緑茶」を手軽においしく味わうための淹れ方&アレンジドリンクのつくり方をご紹介します!
【淹れ方】煎茶は温度調節でおいしさアップ
江沢さん:最もベーシックな緑茶の楽しみ方の一つが、「煎茶を淹れること」です。
―煎茶...は、緑茶の一種ですよね?
江沢さん:はい。茶葉を摘み取り、蒸して揉んで乾燥、仕上げ加工したものが煎茶です。「緑茶」と聞いてイメージされるものの多くが煎茶でしょう。うま味と苦味のバランスのよさが特徴ですね。
【材料(2人分)】
煎茶・・・4〜5g
お湯・・・120〜180mL
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ビタントニオ 温調ドリップケトル アクティ2 14,850円(税込)
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【淹れ方】
1:75℃のお湯を保温しておく。
2:茶葉をすべて急須に入れる。
3:お湯を急須に注ぐ。
4: 1〜2分ほど待ったら、湯呑みへ注ぐ。
江沢さん:これでできあがりです。
―あっという間に完成ですね。とてもよい香りです。...ところで、なぜ75℃設定なんでしょうか?
江沢さん:70℃前後のお湯で煎茶を抽出すると、うま味成分でもあるテアニンが際立ち、まろやかな甘味を感じられるんですよ。逆に、渋味や苦味、より華やかな香りを楽しみたい方は、カテキンが溶け出しやすくなる85℃程度で抽出してください。
―温度で味わいが変わるなんて!奥が深いですね...。
\こんな温度調節の方法も/
細かな温度調節&保温機能を搭載したケトルがなくてもご安心を。沸騰したてのお湯を湯呑みに移して冷まします(湯冷まし)。1〜2分待ったらお湯を急須に入れ、湯呑みに注ぎましょう。70〜85℃程度のおいしい煎茶に仕上がりますよ。
【アレンジ①】爽快感たっぷり!抹茶トニック
江沢さん:「コーヒースタンド」ならぬ「ティースタンド」が、国内外問わずじわじわと人気を博しています。そこから着想を得たのが、「エスプレッソトニック」ならぬ「抹茶トニック」です。
―エスプレッソトニックと言うと、フルーティーな浅煎りのエスプレッソコーヒーと柑橘系の果実味、シュワッとした炭酸がマッチするドリンクですね。...そして江沢さん。抹茶も緑茶の一種ということですね。
江沢さん:はい。日光を遮って育てた茶葉を揉まずに乾燥させ、石臼などで挽いたものが「抹茶」です。これでおいしいティートニックをつくりましょう。
【材料(1人分)】
抹茶・・・2.5〜3g
水・・・40mL
トニックウォーター・・・150〜180mL
レモンスクイーズ・・・1/6カット
【おすすめアイテム】
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東洋佐々木 ニューリオート タンブラー 14オンス 935円(税込)
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【淹れ方】
1:あらかじめ小皿に抹茶・水を入れておき、茶筅などで抹茶を水で練るように溶かす。水はお湯よりもダマができにくいので◎。
\こんな溶かし方も/
とにかく時短重視!の場合は、普段使いのタンブラーの中に抹茶・水を入れてそのままシェイクしてもOK!抹茶が溶け切るまでしっかりと振ってください。
2:グラス8分目まで氷を入れ、氷に当たらないようにトニックウォーターを勢いよく注ぐ。
3:水に溶かした抹茶を入れる。
\動画でもチェック/
江沢さん:レモンスクイーズを飾って完成です。果汁を足すと清涼感がぐっとアップしますよ。
―まるでカクテル!抹茶のほのかな苦味がトニックウォーターの甘味、レモンの酸味と合わさって、サッパリとした風味です。シュワっとした喉越しも爽やかで、ついゴクゴクいっちゃいます...!
江沢さん:キリッと冷たい状態をキープするため、氷はできるだけたっぷり入れましょう。また、炭酸が抜けないよう、トニックウォーターは氷に当てずに注ぐことを意識してください。
―おいしく味わうための仕込みも完璧ですね。
【アレンジ②】すっきりリフレッシュ!ほうじ茶レモングラスティー
江沢さん:ほうじ茶とは、くき茶や番茶などの茶葉を焙じてつくられたもの。香ばしい香りとほのかな甘味が特徴ですね。
―と、レモングラス。ハーブとのブレンド茶でしょうか?
江沢さん:そうです。ほうじ茶はレモングラスの清涼感と相性がよく、さっぱりとした口当たりになるので、お口直しや気分転換におすすめです。
【材料(1人分)】
ほうじ茶・・・3〜4g
ドライレモングラス・・・ひとつまみ程度
お湯・・・150mL
【アイテム】
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KRONOS ダブルウォールコーヒーカップ 1,210円(税込)
ハリオ 茶茶急須 丸 700mL 1,780円(税込)orハリオ 茶茶急須 禅 450mL 2,530円(税込)
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【淹れ方】
1:ざっくりと混ぜ合わせたほうじ茶とドライレモングラスを急須に入れる。
2:熱湯(できれば90℃〜沸騰直後)を注ぐ。
3:30秒〜1分ほど待ったら、耐熱グラス(または湯呑みやカップ)へ注ぐ。
江沢さん:できあがりです。高温で淹れたので、爽やかな香りが一層際立ちますね。
―目覚めや食後の1杯に合いそうな、すっきり爽やかな味わいです!もっとフレッシュな風味にしたい時は、ドライレモングラスを多めに入れてもよさそう。
江沢さん:ちなみに、焼酎をほうじ茶レモングラスティーで割ると、これまたおいしいお茶割りになります。疲れた日の晩酌にもぴったりです◎。
「1杯分」を、もっとコンパクトに淹れたい場合
茶こしをグラスにセットします。
ブレンドした茶葉を入れて熱湯を注ぎます。
「注いだお湯の量=自分が飲みたい1杯分」に。淹れたての香りと味わいをよりダイレクトに感じられます。
―手軽でスピーディーなので、いそがしい時やオフィスでも活用できそうですね。
江沢さん:そうですね。自分で淹れるお茶はきっと格別の味わいとなるはずです。複雑な仕込みや工程が一切ないので、気軽にお試しくださいね。
おわりに
「健康志向」が一過性のブームではなくなりつつあるいま。ジャパニーズスーパーフード「緑茶」の健康効果に注目しながら、お家で手軽においしく、心ゆくまで味わいましょう。
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