空間をしあわせな香りで満たすアロマアイテムも数々ありますが、近年、密かなブームとなっているのが「パロサント」。そもそもどんなもの?という基本のお話から、上手な使い方や暮らしへの取り入れ方まで、今回はパロサントの輸入・販売を行っている株式会社Greeneryの興津さんに詳しく伺いました!
「パロサント」って、そもそも何?まずは基本知識の確認から
―今日はパロサントについて詳しく教えていただこうと思います。よろしくお願いします!
興津さん:こちらこそ、よろしくお願いします!
―パロサントのお話を聞く前に...興津さんの肩書の"花学者(かがくしゃ)"とは?
興津さん:気になりますよね(笑)。私は元々、医学部出身で脳の研究をしていたんですが、その研究の中で花や自然の美しさには人を癒やしたり元気を与えたりするパワーがあることを学び、そこから「フラワリウム」を開発しました。花と人との結びつきの強さをカタチにしたものですが、あるとき「それって、科学とお花を掛け合わせた"花学"だね」といわれて。とても素敵だったので、それから"花学者"と名乗らせていただいています。
―なるほど、だから"花学"。ぴったりな言葉ですね!それでは本題に。パロサントとは何なのか、解説をお願いします。
興津さん:パロサントは、スペイン語で"聖なる木"といわれる南米原産の香木です。立ち上る煙と香りによって空間を浄化し、幸運を呼び込む、神秘的なアイテムとしてネイティブアメリカンの時代から珍重され、魔除けの儀式でも使われていました。近年、その甘く濃厚な香りと高い浄化力に魅せられた海外の高感度な人たちの間で注目を集め、いま日本でも密かなブームになっているんです。
―どこにでもある木ではないんですよね...?
興津さん:ワシントン条約によって保護される希少な木です。伐採が禁止されていて、商品に使えるのは自然に倒れてしまった木だけなので、そういったサステナブルな部分も魅力のひとつですね。
―ブームとなった背景には何があったんでしょうか。
興津さん:コロナ禍が大きく影響しました。家の中にいる時間が長くなったことで、お部屋を快適にするためのアイテムが人気を集めましたが、そのひとつとしてパロサントの注目度もグッとアップした感じです。ヨガや瞑想をするときなど、基本的にはリラックスしたり集中したりするために使うアイテムですが、いまはルームフレグランスやインテリアなど、よりライトに楽しめるものとしても浸透しています。
―ところで、"花学者"の興津さんがパロサントと出会ったきっかけは?
興津さん:目で楽しむ「フラワリウム」の他に、香りと植物を組み合わせたアイテムも何か展開できれば...と考えていたときに出会ったのがパロサントでした。出会ったのは4年ほど前、ニューヨークでたまたま訪れたお店に置いてあったんです。気になって、いろいろと調べたり、自分でも使ったりしているうちに、その魅力を日本の皆さんにもぜひ知ってもらいたいと思うようになりました。
―強く惹かれたのは、パロサントのどういった部分ですか?
興津さん:パロサント自体がエネルギーに満ちあふれているところですね。完全に天然のもので、人工的な香りも含んでいませんし。香りを楽しむアイテムはたくさんありますが、火をつけるという「体験」もすごく魅力的だなと思いました。そのひと手間がスイッチになって、リラックスやリフレッシュにつながるのかなと思っています。
どう使うの?注意するポイントは?実演を交えて使い方を解説
―ではここからは実践編。基本的な使い方を教えてください!
興津さん:はい。まずはパロサントを手で持ち、先端部分に直接、火をつけます。しっかりと火がついたら、火を消して煙だけが出る状態にして台に置き、あとは自然に煙が収まるまで置いておくだけです。
興津さん:お線香のようにずっと煙が出ているわけではなく、1〜2分ほどで煙は収まりますが、1回だけでも香りはきちんと広がります。煙がスーッと立ち上る様子を見ていると、なんだか心が落ち着きますよね。空間の浄化を特に意識する場合は、煙が出ている状態で持ち歩き、部屋の隅々まで煙を行き渡らせてください。
―どれくらい燃やすのかなど、火をつけるときのポイントはありますか?
興津さん:なかなか火がつかないと感じるかもしれませんが、十分に煙を出すためには中心部までしっかりと燃焼させることがポイントです。パロサントを逆さまにして下から火をつける感じにすると、広い面積に火を当てられるのでおすすめですよ。使うのはライターでもマッチでもOKです。
―暮らしの中で、どんなタイミングで使うのが効果的でしょうか。使うときの注意点も教えてください。
興津さん:気分をリフレッシュしたいときやリラックスしたいときはもちろんですが、日常のリズムの中であれば、寝る前に焚くのもおすすめです。香りに包まれながら心地よく眠れると思いますよ。注意点としては、火をつけるものなので専用の台や耐熱性のお皿を必ず使うこと。あと、見えなくても内部に火が残っていることもあるので、当然ですが火の取り扱いには注意しながら。適度な換気も必要ですね。
―1本で、どれくらいの回数使えるんですか?
興津さん:1回使って終わりではなく、繰り返し使えるところもパロサントの特長です。弊社ではエクアドル産とペルー産のものを扱っていますが、少し細めのエクアドル産は1本で30回ほど使えるので、1日1回使うとすれば1本で約1ヶ月。太めで大きいペルー産はその倍くらいですね。意外とコスパにも優れているんです。ちなみに香りにも少し違いがあって、エクアドル産はより甘めな香り、ペルー産はよりウッディーで力強い香り。生育環境によって「リモネン」という香り成分の濃度が異なるので、そうした違いが生まれるようです。
―繰り返し使うとなると、保管にも気を遣わないとダメですよね...?
興津さん:乾燥剤を入れて瓶や袋の中で保管するのがベストです。でも、そもそも自然に倒れた木を長期間寝かせて乾燥させたものなので、ちょっと放置しただけで香りがなくなったりすることはありません。だから、あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。
―それなら気軽に使えそうですね。火をつけて煙を出す以外の使い方もあるんですか?
興津さん:パロサントの木自体が強い香りを放っているので、そのまま芳香剤としても使えます。消臭効果や防虫効果も期待できるので、クローゼットや靴箱に置いておくのも効果的ですね。あとは先ほども少し話に出たように、そのまま置いておくだけでもインテリアとして楽しめます。
ハンズ新宿店で販売するおすすめアイテムをピックアップしてご紹介
―今回ハンズで販売するアイテムの中からおすすめを紹介してください!
興津さん:はい。まずは銅製プレートとエクアドル産パロサント4本のセットを。これから始めてみようという方にもおすすめのスターターキットのようなものですね。このプレートはインドの職人さんによる手づくりです。
Palo Santo Plate 4,290円(税込)
※店舗によって取り扱い状況が異なります。
興津さん:続いてこちらはエクアドル産のパロサント5本入りパックです。これで約5ヶ月分ですね。すでにプレートなどを持っている方がパロサントを買い足す際にはこちらを。
Palo Santo Sticks 1,430円(税込)
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※店舗によって取り扱い状況が異なります。
興津さん:そしてこちらはエクアドル産パロサントが7本入ったボトルタイプ。そのままお部屋に置いておいても素敵なので、インテリア性を求める方にはぴったりかと。パロサントは長持ちするものですから、そういった視点も大切ですね。
Palo Santo Bottle 2,200円(税込)
※店舗によって取り扱い状況が異なります。
まるでお菓子みたい!?かわいい新商品もご紹介!
神秘的な香りの香木パロサントチップとインセンスドロップの3種を一缶に詰め込みました。産地による香りの違い、木そのものとインセンスによる香りの違いなど、さまざまな顔を見せるパロサントを一缶で楽しむことができます。
パロサントチップス&インセンスドロップス 3,960円(税込)
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※店舗によって取り扱い状況が異なります。
ペルー産パロサントスティックに、パロサントと相性の良い香木や香草等を世界中から厳選し組み合わせました。100%植物の自然な香りと見た目の華やかさをお楽しみいただけます。
パロサントポップス 3本入り 2,750円(税込)
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※店舗によって取り扱い状況が異なります。
エクアドル産(薄茶)とペルー産(濃い茶)の2産地のパロサントインセンスが1本になった、クッキーのように見た目にもかわいいデュアルインセンスです。使いたい分だけパキッと割っても、お香好きの誰かと分け合っても◎(1本の合計燃焼時間:約100-120時間)。
パロサントデュアルインセンス 3,300円(税込)
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※店舗によって取り扱い状況が異なります。
パロサントを始めてみたい!そんな皆さまへのメッセージ
―興津さんにとって、パロサントとはどんな存在ですか?
興津さん:疲れたときや嫌なことがあったとき、その香りに癒やされてすごく心が落ち着くし、リフレッシュできるので、私にとっては「お守り」みたいなものですね。気分を上げるというより、心をフラットに戻してくれるもの。...答えになってますか?難しいですね(笑)
―ちゃんと伝わりました(笑)。今回ハンズでは「マインドフルネス」をテーマに取り上げ、その一環としてパロサントをクローズアップします。それについてはどんな印象をお持ちですか?
興津さん:本当の意味での"健やかな暮らし"とは何だろうと、みんなが気にするようになったのが、いまの時代だと思います。でも、情報が少ないので何から始めればよいのかわからないという方も多いはず。なので、こういった情報発信の場をつくっていただけたことはとてもうれしいです。
―それでは最後に「パロサントを始めてみようかな...」というお客様に向けてメッセージをお願いします!
興津さん:まずは「なんだかおしゃれだな」「インテリアとして飾ってみようかな」というところからのスタートで構いません。そこを入り口にして、「じゃあ今度は火をつけてみよう」という感じで気軽に始めてみていただきたいですね。実際に使えば、その魅力にきっとハマるはず。今回のハンズさんの企画が、そのきっかけになればと思います!
おわりに
ますます注目を集めそうな、幸運を呼ぶパロサント。ずっと気になっていたという方も、ちょっと興味が湧いてきたという方も、ハンズ新宿店の店頭で実際に見て触れて、その魅力を実感してください!
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